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インタビュー

2016/02/27

1人で抱え込まずにチームで見守る! ~障害児保育アニー保育スタッフ林千恵インタビュー~

  


アニーインタビュー

今回は、4月から保育スタッフとしてお子さんをお預かりする中で、保育スーパーバイザーとしてスタッフ採用・育成、チーム作りを担当する林千恵にインタビューしました。アニーが開始して半年。どんな思いで日々保育に向き合っているか…林の熱い思いをお届けします。

◎アニーと出会ったきっかけは?

フローレンスに入るまでは、千葉の認可保育園で15年働いていました。3年前から主任になり発達障害のお子さんを担当することになりました。

お子さんと一緒に、地域の療育センターに通うことが増え、療育の先生と密に話すことが増えました。

今の保育園では、重度の障害を持った子どもたちを受け入れたいと思っていても、限られた人員で、多くの健常児と一緒に保育をせざるをえないため、時間が必要な障害児に十分な時間を注ぐことができませんでした。

また親御さんに、毎日のお子さんの様子をしっかりと伝えるためには、健常児の倍以上の時間が必要でしたが限界がありました。

親御さん自身も引け目を感じ、「(我が子は手がかかるから)短時間で預かってください」と言わざるを得ない現実がありました。こちらも、内心お預かりしたいと思っても、園の運営上、受け入れが難しい状況に対し、1人ヤキモキしていました。障害児の「生きづらさ」「住みにくさ」をヒシヒシと感じました。

そんな折、「障害のある子どもたちが、自らの肯定感、未来への希望を持てる社会 障害のある子の親たちが、子育てと仕事を共に楽しめる社会」にというアニーが掲げるビジョンを知り「ドキッ」としました。

「一人のお子さんに密に向き合いたい」「障害があっても、子どもたちが様々な刺激の中で楽しい経験を積み、子どもを通し、親御さんが笑顔になれる場を作りたい」と思ったのでフローレンスに入社しました。

◎アニーが始まって約半年が経ちました。毎日、お子さんとどう過ごしていますか。

毎日いっしょに過ごす中で、私がくると「楽しいことをしてくれる人がきた!」という様子が見えます。

アニーのお預かりは、保育がベースになっているので、午前中の活動を考え、食事後に午睡をとるという流れです。でも集団保育の生活とは違って、時間に追われることがないので、お子さんの体調、気分をきちんと把握してから毎日のスケジュールを柔軟に考えることができます。

時間が決められていない分、お子さんの成長発達を考え、今からは食事にじっくりと時間をとりたいと思えばそのようなプログラムを作るなど、無理のないスケジュールでお子さんと関われます。

子どもの育つ力を目の当たりにできる喜びがここにはあります。今まで、家族以外の大人と密に関わることが少なかった子ども達ですが、家族の次に長時間一緒にいる大人にはさまざまな表情をみせてくれます。

それは、家族には見せない顔かもしれません。成長と共に家族に見せる顔と、そうではない顔というのを区別し使い分ける社会性が育ってきます。そんな一面を家族の皆さんとシェアしながら過ごす毎日はとても楽しいです。

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◎アニーの保育は、医療的ケアを行います。未経験ではじめて不安や困ったことはありましたか。また障害児保育という新しいチャレンジの中で変化はありましたか。

医療に関する知識は、今振り返ると「なんにも知らなかったんだ」というぐらい無知な状態で飛び込みました。外部機関での専門研修を受ける前はもちろん、受けたあとでも、経験のない自分で、「大丈夫であろうか」という思いもありましたが、看護師スタッフをはじめ他のスタッフがわたしの不安が消えるまで何日も練習につきあってくれ、器具の扱いから基礎知識をしっかりとたたきこんでくれました。

反復練習を繰り返していくうちに少しずつ自信が持てるようになり、実際のお子さんへの注入も落ち着いて出来るようになりました。

また担当するお子さんへの注入時もしばらくの間は食事時間に合わせ看護師に入ってもらい、自分のやり方で問題ないか常にみてもらっていたので心配はありませんでした。

アニーの保育の特性として、保育以外の側面、医療・看護・療育という視点も必要になってきます。はじめの頃はすべてを一手に引き受けなくてはいけないと思い、すごく難しく考えていたように感じます。

療育や看護のように目的がはっきりとしない分、なかなか目に現れてこないのが保育です。その中でいったい何をどのようにして行ったら良いのだろうと葛藤していたことを今では懐かしく思います。

まず一手に全てを引き受けなくては!という私の浅はかな思いは大間違いでした。私がご両親からお子さんを預かり関わらせてもらっているように、子どもはたくさんの大人と関わることで「こんな人もいる、あんな人もいるんだ。」と社会を見ているという大切なことを忘れていました。

アニーの保育スタッフはすべてを一人で行うことではなく、お子さんを取り囲む他業種さんとの良い架け橋になること、これも重要な一つだと思ってからは、知らなかったことや分からないことなどを、素直に教えてもらえるようになりました。その辺りから 他業種さんとの距離も近くなっていった気がします。

◎これから林さんの中で大事にしたいという思いはなんですか。

多くの親御さんが抱えている思いはおひとりおひとり違います。アニーに預けようかどうしようかと迷ったり悩んだり…、たくさんの葛藤を乗り越えてアニー保育を利用したいと申し込みされます。その中でも「仕事と両立できるのか?」「自分以外の人に預けて大丈夫なのだろうか?」等など、その都度悩み葛藤されているのだと感じます。

私たちアニーの保育スタッフは、親御さんの意志を尊重し、時には寄り添い見守り、一緒にお子さんの成長を喜びあえる存在になりたいと思っています。

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現在開催中の「障害児お仕事説明会」では、アニーの保育で大事にしていること、保育活動について写真を交えて、詳しくご紹介します。インタビューには載せきれない話など自由に質問いただけます。

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アニーのお仕事にご興味のある方、まずは説明会にお越しください。少しでも興味や関心をお持ちの方やお子さん・親御さんを支えたいという思いのある方にお会いしたいです。

ご参加お待ちしています!

アニーの採用情報はこちらでご覧いただけます。



書いた人:小笠原陽子


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