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2017/06/06

【社会起業のレシピ】vol.43「社会起業のトラブルあるある(4)~批判や中傷にどう向き合うか~」

 


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批判は、認知度アップに伴って発生

ソーシャルビジネスをスタートさせ、ある程度、代表者の名前だったり、社名だったりが知られるようになると、さまざまな批判を受けることも多くなる。

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しかも、ソーシャルビジネスやNPOの場合、イデオロギーや考え方などが絡んでくるので、理路整然とした批判というよりも、感情的な中傷も少なくない。根も葉もない悪い噂を流されたり、こちらが凹むほどの心ない中傷もずいぶん受けたりする。

ネットの発達もあり、有名になればなるほど、ものすごい数の中傷にさらされることになる。「有名税」という言葉もあるが、ある程度は仕方がない部分もある。

とはいえ、批判されると凹む。「自分は困っている人を助けようとしているだけなのに、なんで……」と傷ついてしまうこともあるだろう。NPOをやろう、という人は感受性の強いタイプが多いので、尚更だろう。そこで、幾つか対処法を記したい。

「近い業界」からの批判

ありがちなのは、業務内容が近い業界からの批判だ。例えば僕の場合、訪問型病児保育というこれまでにない形で病児保育を始めたのだが、施設型病児保育という「昔から(といっても十数年だけど)のやり方」の方々から、誹謗中傷を頂いた。

「医者じゃないのに、なんで病児保育やってんだ。危険でけしからん」

「儲け主義でやっているに違いない」

などなど。冷静に考えると、病児保育は保育なので、医者じゃなくてもできるし、誰でもやっていいわけだ。また、儲け主義というのも不思議な言葉で、過度な利益が出ていたら微妙だが、そんなにすごく利益が出ていたわけでもなく、また赤字垂れ流しではそもそも運営ができなくなってしまう。つまり、根拠も論理もへったくれもないのだ。

しかし、こういう批判は、全く気にする必要がない。なぜか。それは事業にほとんど影響しないからだ。というのも、例えばフローレンスの病児保育の場合、使って下さるのは、働く親ごさん達で、彼/彼女達にとって重要なのは、良いサービスかどうか。我々が提供する価値が十分かどうか。同業者内の噂等、気にしないし、そもそも耳に入ってこない。だから、業界からの批判になんて目もくれずに、良い仕組み、良い事業を創るのに、ひたすらに汗を流せばいい。

ネット上の中傷にはどう対応するか?

次にネット上の心ない中傷やデマ、ヘイトスピーチの対応策だ。僕自身、フローレンスを立ち上げてから、ネット上でこうした嫌がらせはたくさん受けてきた。たとえば、「寄付を某国政府に横流ししている」といったでっちあげのストーリーが匿名掲示板で盛り上がったり、ウィキペディアで、僕に関する情報に悪意ある改変がなされたり……。

その中傷の内容があまりにバカバカしいので、いちいち目くじらを立てる気もしないのだが、一方で、なかにはそのデタラメ話を真に受けてしまう人も時々はいる。よって、ある程度はきちんと対処しなくてはいけない。

そうした場合、弁護士さんに依頼して、しかるべき対応をしてもらうよう、お願いする。これは細かくは色々と方法はあり、技術も日進月歩なので、ここで書いてもすぐに古くなってしまうので書かないが、検索結果から削除してもらったり、デマをブログで書いている人間の身元を割ったり、ということはある程度できる。専門家に相談してみよう。

僕も、殺人予告をされたり、デマをバラまかれたりしたため、専門家と警察に相談して、行き過ぎた人に対応をしてもらったことがある。こうしたことは事業推進と何の関係もなく、やるだけ費用と労力がかかって余り気乗りしないものだが、ただ、やるべき時はやらないといけないので、平時から顧問弁護士等、頼れる体制をつくっておくのがいいだろう。事故みたいなもので、突然それはやってくるので。

>【社会起業のレシピ:最後のご挨拶に代えて】に続く(6/13更新予定)

「社会を変えたい」と願うすべての人、必読の「社会起業のレシピ」がフローレンスのサイトで読めます!

YOMIURI ONLINEにて2012年11月から2015年6月にかけて連載された、「社会起業のレシピ」を、フローレンスのコーポレートサイト(本サイト)にて毎週1本ずつ公開していきます。(※「草の根ロビイング」を除く)

貧困や格差、高齢化など、私たちを取り囲む社会課題は尽きません。そうした課題を解決するための手段の1つとして注目されているのが「ソーシャルビジネス」です。

社会課題を解決するための「仕組みづくり」はどうしたらいいのか。お金はどうやって回していくのか。人を集めるには、行政とうまく付き合う方法は……など、2004年の起業当初から現在に至るまで10年以上にわたる著者 駒崎の軌跡を、超実践的なノウハウ含めて具体的に明かしていきます。

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書いた人:駒崎 弘樹