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アクション最前線

2018/03/14

「ジュースを1本ずつがまんして集めました」男子中高生たちがバレンタインデーに募金を届けにきた話

     


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東京では連日の大雪やインフルエンザ猛威におののいた2018年の1月でしたが、同じ頃フローレンスに一通のメールが届きました。

その内容は、私たちスタッフの胸を熱くするものでした。

はじめまして。千代田区にあります暁星中学・高等学校の教諭の石井と申します。

貴団体の「おやこ基地シブヤ」に共感した生徒一同(シャリテ委員会←慈善会、英語のチャリティーのフランス語です)が学校内で募金を呼びかけました。

貴団体の活動に少しでも役立てていただきたいと集められたお金を、直接お渡しできないかと思いご連絡いたしました。もし可能であれば、生徒数名と一緒にお伺いしたく存じます。

暁星中学・高等学校といえば開校130年の歴史を持つ都内の名門私立校として名高い学校。

でもそれより、私たちが驚いたのは、業界関係者でもまだ知る人は少ない保育施設『おやこ基地シブヤ』のために、子育てや保育が身近にない環境の『男子中高生』が自主的に募金を集めてくれたということ。

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暁星中学・高等学校HPより

おやこ基地シブヤは、2017年10月に渋谷区初台に開園した、障害児保育園/認可保育園/病児保育室/小児科が一体となった日本で初めての複合型保育施設です。

「すべての子どもに、保育の光を」をコンセプトに、健常児も障害児も病気の子どもも、一人ひとりに寄り添った保育を受けることができ、一緒に育つことができます。

日本初とはいえ、特に大々的な告知を行ったわけではない小さな施設のことを、少年たちが知って自分たちで募金活動までしてくれたことに、現場で働く保育スタッフたちも感動。

ぜひいらしてください、とご返信し、生徒の皆さんに直接御礼をお伝えできる日を、指折り数えました。

おやこ基地シブヤに、生徒の皆さんがやってきた

暁星中学・高等学校の「シャリテ委員会(チャリティー委員会)」の生徒さん8名と顧問の石井先生がおやこ基地シブヤを訪ねてくれたのは、ちょうどバレンタインデーの日でした。世間がウキウキとチョコレートを送り合う日に、少年たちは子どもたちのために募金を届けに来てくれたのでした。

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最初に「障害児保育園ヘレン」、その後「みんなのみらいをつくる保育園」「病児保育室フローレンス」をそれぞれご見学いただきました。

おやこ基地シブヤの保育現場で過ごすのは皆0歳〜5歳の未就学児。普段なかなか接することのない年齢の子どもたちは男子中高生にはずいぶん小さく見えたことでしょう。

小さな子にどうアプローチしてよいか戸惑いながらも、「ごめんね、黒い軍団が来てこわいかな…?」と詰襟の学生服に身を包んだ大きな身体を縮こめて、優しく声をかける生徒さん。

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子どもたちも、大きなお兄さんたちが遊びに来てくれたことにさまざまな反応を見せました。

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障害児保育園ヘレンのお子さんは、じーっとお兄さんの顔を見つめました。

みんなのみらいをつくる保育園の子どもたちは、先生の陰に隠れてしまう子から、「見て見て!」と踊りを披露しようとする子まで。

「出会う」を大切にする、募金活動がしたかった

ご見学のあと、障害児保育園ヘレン園長小見と、みんなのみらいをつくる保育園池田、病児保育室森山と、フローレンス広報より改めて御礼をお伝えし、気になっていた「なぜ、おやこ基地シブヤのために暁星中学・高等学校の生徒さんが募金活動をしてくれたのか」その経緯について、お話を伺いました。

(暁星中学・高等学校「シャリテ委員会」の委員の皆さんのお話)

シャリテ委員会は中学1年~高校3年まで各クラスに2名ずついる48名の委員会です。

暁星中学・高等学校はキリスト教系の学校なので、こうした委員会が古くからあります。他者への働きかけをモットーとした学期ごとの募金など、活動を委員で企画し実施するのですが、今回、委員のひとりがフローレンスさんの「おやこ基地シブヤ」のニュースをネットで見つけました。

ヘアドネーション団体やその他の団体、いろいろ寄付先の候補が挙がる中で、「おやこ基地シブヤ」に僕たちが注目したのは、障害のある子もない子も、病気の子も同じ施設で過ごしているというところ。こんな施設は聞いたことがないなって思いました。

都内なので募金が集まったら自分たちで直接寄付金を届けられるし、どんな場所なのか見てみたいと思ったことがきっかけでした。

実際見学して、認可保育園と同じ場所に障害を持っている子も、病気の子も、本当にあたりまえに過ごしている環境があって。先生たちも、どんな子も一緒に包み込んでいるというような雰囲気がありました。とても自然に、いろんな子がいるのが良いなと思いました。

寄付は、各クラスの委員が巾着袋のような募金袋を持って回りました。こういういろんな子どもが一緒に過ごしている施設が渋谷区にあって、そこに寄付を届けたいので参加しませんか!と。

「そういう施設があるんだ、いいね」と言って募金を入れてくれるクラスメイトが多かったです。イメージとしては「ジュースを1本がまんしたお金を入れよう」という感じで、全校生徒約1200名参加型で、お小遣いの中からできる範囲の寄付をしました。

やっぱり実際来てみると、ここに僕達の寄付が役立てられるなら嬉しいなと感じました。

シャリテ委員会の皆さんが校内で一人ひとりに声をかけ、同校中学生・高校生あわせて約1200名の生徒さんが参加してくださった様子が目に浮かびました。たくさんの募金を、お小遣いの中から集めてくださったことに、スタッフ一同身の引き締まる思いです。

次代を担う若者たちには「希望しかない」と感じた

生徒さんが子どもたちひとりひとり握手している姿を見て、現場の保育スタッフは子どもたちがとっても喜んでいると感じたと言います。と同時に、こうした若者たちが次の社会をつくるなら未来には希望しかない、日本の将来は明るいと口を揃えました。そしておやこ基地シブヤで日々接する子どもたちもまた、希望そのものなのだとハッとしたそうです。

今回おやこ基地シブヤに募金を届けてくださった中高生の皆さんは、12歳~18歳。

10年後には社会の中心で活躍する若者たちです。将来国外で仕事をする人、研究をする人、制度をつくる人、億や兆という経済活動に関わる仕事につく人もいるでしょう。

どんな子どももあたりまえに笑顔で過ごすことができる「おやこ基地シブヤ」に関わった体験が、何かを感じたり考えたりするきっかけになっていたら、こんなに嬉しいことはありません。

暁星中学・高等学校の皆さん、このたびは本当にありがとうございました。


フローレンスでは、未来を担う子どもたちを育み、サポートする事業を展開しています。

すべての子どもに一人ひとりにあった保育を届けるため、病児保育事業や、障害児保育園ヘレン障害児訪問保育アニーの運営をおこなうほか、0歳児の赤ちゃんの遺棄・虐待死を防ぐための赤ちゃん縁組事業、ひとり親家庭を病児保育で支援するひとり親支援など各事業を運営するとともに、子どもの貧困問題を解決するためのこども宅食にも参画しています。

立ち上げ期の事業が多いため、引き続き寄付によるご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

フローレンスの活動をご支援ください

書いた人:岡水 恵弥


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