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アクション最前線

2018/07/13

実現まで2年半!ウエルシア・ユニリーバが前例のないタイアップ企画を実現した理由

   


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現在、「ウエルシアで女性たちを応援しよう。~1個1円還元キャンペーン~」と題して、ウエルシアグループとユニリーバ、そしてフローレンスのコラボレーション企画とキャンペーンを行っています。(キャンペーンは2018年6月4日から8月5日までです)

ウエルシアグループ店舗で、ユニリーバ商品を買うと、1個につき1円が、フローレンスに寄付されるーーこういった異業種コラボレーションのCSR企画は、非常に珍しいもの。

※CSR:企業の社会的責任(Corporate Social Responsibility)。利益の追求だけでなく、従業員、消費者、地域社会、環境などに配慮した企業活動を行うべきとする経営理念。

関係者の数も多く、実現するのは通常のCSRよりずっと難しくなるであろう、今回のキャンペーン。なんと企画から実現までは、2年半の期間がかかっているとのこと。そんな企画、なかなかありません。

ウエルシア、ユニリーバの担当者の方々がプロジェクトを立ち上げ、そして推進してきた背景とは?

フローレンス代表理事駒崎が、担当者の方々に、キャンペーンに込められた思いについて伺いました。

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(写真向かって左からウエルシア上村さん、フローレンス駒崎、ユニリーバ加瀬さん、ユニリーバ新名さん)

2年半かけて遂に実現した、前例のないタイアップ

駒崎:フローレンスをご支援いただくキャンペーンを実施いただいて、本当にありがとうございます。今回のような、ドラッグストアとメーカーのCSRタイアップ企画ってとても珍しいと思うのですが、どのような経緯で立ち上がったんですか?

加瀬:ウエルシアさんは、ラックスやダヴ、アックス、ドメストといったユニリーバの商品を幅広く取り扱ってくださっている、大切なパートナーです。お買い物をされるお客様に喜んでいただき、ウエルシアさんにとっても新しい価値が生まれるご提案をしなければと考える中で、「日常的な買い物を通して社会貢献ができる」というコラボレーション案に行きつきました。

その後、キャンペーンのテーマを「女性たちを応援しよう」に決め、タイアップ先を選ぶことになったとき、思い浮かんだのがフローレンスさんでした。学生時代に駒崎さんの講演をお聞きしたことがあって、「これだ!」と思い、お声がけさせていただきました。

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加瀬祐希(かせ ゆうき)さん
ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング株式会社 アカウントエグゼクティブ。
新卒としてユニリーバに入社し、卸店様担当営業、ショッパーマーケティング、業態開発チームを経験。
現在は、ナショナルアカウント営業部にて、営業としてウエルシア薬局様を担当。

駒崎:講演がきっかけだったんですね。それは嬉しいです!その提案を受けて、ウエルシアさんとしてはどう感じられたんですか?

上村:もともとユニリーバさんはCSR活動に重きを置いていて、グローバルでもさまざまな活動をされていますよね。われわれウエルシアグループも、企業として急速に大きくなってきている中で、社会貢献の観点をこれまで以上に重視しなければいけないと思っていました。

お客様にとって、世の中にとって価値のある企業になるためには、売上だけではなく、地域や社会への貢献を高めていかなければいけません。
そんな中で今回のようなタイアップ企画をご提案いただいたことはとても光栄でありがたかったですね。

ただ、当社としては、3者以上とコラボレーションしたCSR活動の前例がなかったため、企業イメージ、ブランディングと企画コンセプトをすり合わせるのはとても難しく、最終的には検討開始してから実現まで2年半ほどかかりました。

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上村匡弘(うえむら まさひろ)さん
ウエルシア薬局株式会社 商品本部 化粧品商品部長。
2003年入社。店舗スタッフから店長など5年間の店舗経験の後、2008年本社スタッフへ。商品部バイヤー、MD推進部などを経験し、2016年より現在の部署に所属。

駒崎:2年半も!そんなに時間をかけて検討してくださったんですね。本当にありがたいです。よく途中で心が折れなかったですね……!

加瀬:正直何度も折れかけました(苦笑)

関係する方々の数も多いので、本当にいろいろなご意見があって、うまく行きそうになったと思ったら「やっぱりそれではちょっと……」とブレーキがかかったりして、なかなか思うようには進まず、苦労しましたね。

ただ実際にフローレンスでCSR企画の窓口をされていた藤田さん、岡水さんとお話させていただいたときに、「新しいことはウェルカムです、やりましょう!」と言っていただけて。

それまではどこか、僕の気持ちを関係者の方に伝えきれず空回りしてしまっていたところがあったんですが、最後にそうやって一体感を持てたところが、企画を実現まで進められた要因のひとつかなと思います。

駒崎:そうだったんですね。たしかに、今回のような新しい取り組み、フローレンスとしてはめちゃくちゃウェルカムです。上村さんは振り返っていかがでしたか?

上村:私は商品の仕入れを担当していまして、ユニリーバさんとは、通常のビジネスであればお金と商品とその販売状況といった、数字を基本としたコミュニケーションをしています。

その普段のやり取りと比べて、今回のような企業イメージや社会への価値といったことを組み合わせて企画を成り立たせていくのはとても難しいというのを痛感しました。そのこともあり時間はかかってしまいましたが、企画実現まで進められた、やり切れたことはとても良かったですね。

駒崎:本当に実現できてよかったです。今回のコンセプトは「女性を応援しよう」というものですが、そこにはどういった背景があったんですか?

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(キャンペーンのイメージ画像)

加瀬:日本には女性にかかわるさまざまな課題があります。一方でウエルシアさんのお客様やユニリーバの消費者の方々の多くは女性です。社会的にもお客様にも関心の高いテーマということで、今回のようなコンセプトになりました。

関心の高いテーマを選ぶことで、ビジネスとして継続的に関わっていけるようにするということが大切だと感じています。

上村:実際、ウエルシアグループのお客様には、女性、特に子育て中の世代の方々が多くいらっしゃいます。そういったお客様の共感を得ることができれば幸いです。社会の状況としても、女性の社会進出を支え、また子どもたちも支援していけるのはとても良いことだなと考えています。

社会問題解決は「自分たちだけではできない」

駒崎:ユニリーバさんは、グローバルに展開されていて、CSRもスケールの大きなものが多いですが、今回は日本で、しかもいちNPO支援の企画とされたのは、どういった思いがあったんでしょうか。

新名:ユニリーバにはもともと、ビジネスを通じて社会に良い変化を起こしていきたい、社会に貢献していきたいという思いが創業当時からあります。

特に2010年からは、ユニリーバ・サステナブル・リビング・プラン(USLP)というビジネスプランを導入して、すこやかな暮らし、環境負荷の削減、経済発展という3つの分野で約50の数値目標を設けて、各国で取り組みを進めているところです。

この50の目標の一つに、女性が自分らしくいきいきと活躍できる社会を実現するということが入っています。それをどうやって日本で実践するか考えたとき、やはりユニリーバだけで社会を変えるのは難しいなと。

それで、ウエルシアさんのように多くのお客様と接しておられ、かつ地域に貢献したいという強い思いを持っていらっしゃる企業のご協力をいただいたり、フローレンスさんのように日本の女性、家族に関わる問題に知見のある団体の力を借りて、変化を起こして行くということを考えたんです。

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新名 司(しんみょう つかさ)さん
ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 アシスタント コミュニケーション マネジャー。
メディア対応を中心に企業広報全般を担当。ユニリーバ・サステナブル・リビング・プランの日本市場への展開、東日本大震災の被災地支援、再生可能エネルギーへの100%切替等に携わる。

新名:今回の取り組みは特に、3者だけではなく消費者の皆様、お客様のお力をお借りできるところが非常に意義が大きいと思っています。毎日のお買い物を通じて、何千、何万人のお客様が社会課題の解決に手を貸してくださることになるので、お客様の思いも含めて、女性がいきいきと活躍できる社会の実現に繋げていければと思っています。

駒崎:おっしゃるとおり、今回のキャンペーンでは消費者が単なる消費者ではなく、ものを買うことを通して支援者になるという枠組みが作れるので、まさにみんなで参画していると言えると思います。

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(キャンペーンでウエルシアグループ店舗に置かれたPOP。キャンペーンによって誰が支援を受けるかが説明されている)

顧客がお店を選ぶ理由と、ウエルシアの強み

駒崎:僕の自宅の近くにもウエルシアがあるんですよ。もともとよく使わせていただいていたんですが、これからはドラッグストアはウエルシア一筋で行きたいと思います。絶対に別のお店には行きません(笑)

上村:ありがとうございます(笑)

駒崎:買い物するお店って、おそらく「だいたいどこでもいいや」と気にしない人もいると思うんですね。でもそこで、実はそのお店が社会のために何かしていることが見えると、やっぱりウエルシアだよね、みたいに選ぶ気持ちになるんじゃないかなと。

ですので今回ウエルシアさんがフローレンスを選んでくださった理由、思いをぜひ教えていただけたらと思います。

上村:一番は、病児保育など、働く親御さん、女性に関わる課題を解決する活動をされているということですね。

そういった、お客様の世代に非常に近い問題を、われわれも自分事としてとらえて向き合っていかなければならないということを、強く認識したというのが背景にあります。

そういった切り口から社会に、地域に貢献できるようお役に立てればと思って企画を進めてきました。

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駒崎:ありがとうございます。ちなみに、よく感じるんですけど、自宅近くのウエルシアの店員さんがすごくホスピタリティが高くて

僕はけっこう、探している商品の棚を探すのが面倒くさくなって、すぐに聞いちゃうんです。忙しいと嫌な顔されることもあるじゃないですか。でもウエルシアの店員さんはいつもすごく丁寧に対応してくれて。そういう教育もちゃんと行き届いているんですね。

上村:私たちは接客をとても大切にしています。

ウエルシアの事業には4つの中核となるビジネスモデルがありまして、1つはドラッグストアへの調剤併設、2つ目はカウンセリング型の接客応対です。そして3つ目が深夜営業、4つ目が介護事業ですね。

そのうち特にカウンセリングについては、商品の知識があって説明ができるというだけではなくて、お客様とどう接するかが一番大切だというところは社内でもみんなが共通認識として理解し、「総合専門店舗」を目指しています。そのため、スタッフへの教育もしっかり行っています。

当然、お客様が商品をお探しであれば「何かお探しでしょうか?」とお声がけして、お客様の問題を解決するというのは基本姿勢であり、私たちの強みであるととらえています。

駒崎:さすがです。僕も顧客体験としてそれを強く感じました。

※ウエルシアグループのお店の様子はこちら

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店頭というメディアと、PDCAを回すアジャイルCSRの新しさ

駒崎:最後に、2年半という時間をかけてとうとう今回の企画が実現したわけですが、今までを振り返りつつ、今後どのようにお考えなのかについて一言いただけますか?

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加瀬:今回の企画は一度で終わらせるのではなく、まずは3年間、2020年まで一緒に続けていきましょうと、上村さんともお話させていただいています。今年のキャンペーンからの学びを基に、次回までによりパワーアップしていければと。こういったタイアップを世の中のスタンダードだよと言えるようにしていきたいですね。

ウエルシアさんのような小売業さんの店頭は、多くの人の目に触れます。お店は一つのメディアなんです。そのことを活かして、ビジネスの面でも社会貢献の面でも機会を広げていきたいなと思っています。

キャンペーンが無事始まって一息つきたい気持ちもありますが、もう次に向かって走り出しているところです。

駒崎:今おっしゃった、店舗がメディアだというのはその通りで、僕たちも寄付をいただけることももちろん嬉しいんですが、お店に来た方にキャンペーンを通じてフローレンスを知ってもらえることがすごく大事で。

たとえばわれわれは赤ちゃん縁組という、予期しない妊娠をした方が匿名で相談できて、もし育てられないということになったら子どもを望む育ての親さんに託し、新しい家族をつくるという事業をやっています。

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(妊娠相談のイメージ)

駒崎:悩んでいる女性が相談してきてくれれば、支援することができるんですが、本当に困っている人はなかなか相談ができないんです。

新名:どこに相談したらいいのかわからないですよね。

駒崎:そうなんです。そこで、この団体の名前どこかで聞いたことがあるな、となれば相談してもらえる可能性も高まるんですよね。だから多くの人に知ってもらうということがすごく大事で、知られれば知られるほどより多くの人を助けられるんです。

今回その意味でも、日本各地に1750店舗以上あるウエルシアさんの店舗を通して、フローレンスの名前が人々に届くのはわれわれもすごく嬉しいことだったので、本当に素晴らしい企画だなと。

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(ウエルシア店舗内のキャンペーンPOP)

上村:活動を1人でも多くの人に知ってもらうということはとても大事だと思っています。

私たちもたとえば、全店舗にAEDを置いていたり、人工肛門等をお身体に造設している方が使いやすいオストメイト対応便座を600店舗以上に設置していたり、商品をご提供する以外でもお客様のための活動をさせていただいています。

駒崎:おお、それは素晴らしいですね。

上村:それが本当に地域の方々のお役に立つためには、「ウエルシアってこういうこともしているんだね」ということを認知してもらう、知ってもらうことがとても大事ですよね。

今回のタイアップ企画でも、お客様やその先の多くの人々に知ってもらうためにいろいろな手段を使っていき、そして何より、それをやり続けることが大切だと思います。始めての取り組みなので、満足できる結果が出るかまだ不安もありますが、結果をみてPDCAサイクルを用い、次に何をやったらもっと届くのか考え、行動するということを続けて行きたいなと考えています。

駒崎:本当にそうですね。PDCAを回して、CSR活動もアジャイル的に良くしていく。こういったキャンペーンを中長期的に継続してやっていくことも事例としては珍しいですし、その中で少しずつ改善していくというやり方もとても今の時代に合っていて、先進的だと思います。

新名:そういっていただけると嬉しいです。

加瀬:ウエルシアさん、フローレンスさん、ユニリーバ、そして社会にとって意義のある良い企画になったなと、まず自分達が思えないと、お客様には届かないと思うので、そういった感想をいただけるのは、本当にやってきたかいがありますね。

駒崎:本当にありがとうございます。今後も、どうぞよろしくお願いします!

(インタビューここまで)


キャンペーンは8月5日まで実施中です。ぜひお近くのウエルシアグループ店舗に足を運んでみてください!

キャンペーンページはこちら

【welcia×Unilever×Florence】還元キャンペーン

ウエルシア薬局ウェブサイト

ユニリーバ・ジャパンウェブサイト

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フローレンスでは、企業とのタイアップによるご支援をお待ちしております。

私たちNPOだけでは社会を変えることはできません。多くの仲間となってくださる方々と協働して、新しいソーシャルインパクトを起こしていきたいと思います。

法人の方へ | 認定NPO法人フローレンス

※テープ起こし by ブラインドライターズ



書いた人:橋本 吉央


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