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アクション最前線

2018/12/07

「遠くに行くには、みんなで行け」行政、企業、NPOが連携して事業をつくる意義とは

   


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2017年10月に文京区で始まった「こども宅食」は、経済的に厳しい状況にある家庭に、食品を届ける事業です。

⾷品のお届けをきっかけにつながりをつくり、⾒守りながら、⾷品以外の様々な⽀援につないでいます。

スタートから1年が経ち、「こども宅食」を利用している世帯は、550世帯にのぼります。

この度、文京区で培ったノウハウを活かして全国の親子の元に「こども宅食」を届けるために、⼀般社団法⼈こども宅⾷応援団を設立しました。

文京区でのモデルづくりも兼任している理事メンバーが、こども宅食のこれまでの運営を振り返りました。

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当たり前のことをして、力になれると知った

――文京区で事業を始めて1年立ちましたが、振り返ってみてどうでしたか?一言ずつ教えてください!

河合:一言っていっても、20分くらいかかっちゃいそうなんですけど……(笑)

でも、簡潔にいうと……。

「物流」というのは、企画の前段階から、入っていることがほぼないんですよ。

決まったことがどんどん降りてきて、「はい、運んで」と言われる。

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河合:今回、NPOや行政のみなさんと一緒に仕事をすることになって、正直、議論が大変だなと思う反面、配送にかかわらない部分でも議論に参加できてよかったですね。

僕らからすると、日頃当たり前にやっていることが、こんなに皆さんの力になると思わなかった。

駒崎:あのローラーとかすげー神の機械だよね。

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食品を入れたコンテナを運ぶために使われるローラー

河合:えー!あれも普通に現場で使っているし、僕らにとっては、至極当たり前のことなんですよね。

「550世帯配達できましたー!」ってみんなに拍手してもらうのも……なんかこっ恥ずかしい感じですよ。

一同:(笑い)

河合:でも、当たり前のことを通して、社会課題解決に関わっていけることに、気づかせてもらった1年間でしたね。

 
震災で学んだ、きっかけ作りとしての「食品」

藤沢:僕の方では、東日本大震災での東北での支援がきっかけで、避難のインフラを作りたいって気持ちがあったんですけど、それがうまくいかなかったんですよね。

そんな中で、「こども宅食」の話を聞いたので、食品を届けることが人の気持ちをつなぐ可能性があることを強く感じまして。

この話、前にも、こまちゃん(駒崎)と対談した気がするけど。あれ、お蔵入りしたんだよね?

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駒崎:いや、お蔵入りしていないよ!?

――記事出てます!去年の12月に!!

駒崎:出したよねぇー、読んでよー

一同:(笑い)

藤沢:あ、失礼しました。あれ、お蔵入りかな?って1年位思ってた(笑)

駒崎:今日言わないで、もっと早く言ってよ(笑)

藤沢:記事、確認します!!(笑)

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藤沢:震災の時の東北の場合は、岩手だけは自衛隊がいたので、自衛隊が炊き出しを通して住民の困りごとの把握をしていたんですよね。

こども宅食でも、食品を届けて、困りごとを知ることができるんじゃないか、って仮説からスタートしたんですよ。

それから1年経って、まさに「こども宅食」が支援のインフラに。そして、今度は全国に広がっていく。その事実に、さらなる可能性を感じてます。

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みんなで話し合えるというのが、コンソーシアムの強さ

渡辺:私も本当にコンソーシアムの力ってすごいなって思ってます。

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渡辺:まず、私たちは常日頃、学習支援をしている中で、子どもの様子を見て、ご家庭が大変だなって感じたとしても、なかなかご家庭の支援に入っていけなかったんですね。

それが「こども宅食」を通してご家庭に入っていって、つながりができるって本当にすごいなって思います。

それから、最初150世帯に配送するところから始まって、それが550世帯まで規模が拡がっていったこと、また行政や企業、NPOが連携することでの成果もすごく出ましたよね。

課題を見つけた時に、それをどうやったら解決できるのか、みんなで話し合えるというのが、コンソーシアムの強さだな、と思っています。

仲間に入れていただくことで、いい学びもありますし、これからがすごく楽しみです。

 
遠くに行くには、みんなで行け

駒崎:今の話でいくと、フローレンスって、今まで一団体でいろいろな課題解決をやってきたんですね。

そこで今回初めて、みんなでやるってことになったんですよ。

一団体で好きにやってることと比べたら、すごく面倒くさいわけです(笑)

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駒崎:ただ、「遠くに行くには、みんなで行け」って言葉があって、まさにこれだな、と。

「こども宅食」は、絶対一団体だったらできてないなって思うんですよ。

実際は、コレクティブインパクトっていろいろ難しいこともあるけど、みんなでやると楽しいし、いろいろできるんだって可能性を信じられるようになった。

1年間いろいろと苦労したけど、やってよかったって思います。

 
思い描いた形を、腰を据えてやれる

鴨崎:僕らは、官民連携の事業を多くやってるんですけど。

事業をみなさんとご一緒にして、かつ、評価も入れて、それをまた事業に活かしていく、っていう、かなり理想的な形で事業を運営できているのが初めての経験でした。

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鴨崎:今までもやりたかったんですけど、単年度で事業が終わってしまったり、評価をしても、その結果を次に生かせなかったり……。

評価者って使ってもらえているかが見えないんですよね。評価レポートがそのまま置かれているってことも結構あって(笑)

評価って、本来は事業改善のためにやっていくと思うんです。

こういった形で自分も中に入りながらやれているってことが、すごく嬉しいし、学びでもありますね。


「1年を振り返って」というお題では、行政・企業・NPOが連携して課題解決を進められた「コレクティブインパクトの価値」について、話が盛り上がりました。

こども宅食応援団の理事は、日頃から非常によいコミュニケーションをとりあいながら、意思決定をしています。

そんなよい形の連携が、今後の全国展開でも力を発揮していけそうです。

こども宅食の支援はこちらから


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