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アクション最前線

2023/03/09

「こどもフードアライアンス」で24万食を全国約2万世帯にお届け!協賛企業30社への報告会を開催

     


アウトリーチ型の食支援の輪は、1年も経たずに急拡大

フローレンスと食品総合卸企業最大手の株式会社日本アクセスは、国内の大手食品メーカー各社協賛のもと、2022年1月より全国の子育て家庭への食支援を行う「こどもフードアライアンス(KoFA)」の活動を続けてきました。

この活動は、日本アクセスの依頼を受けた食品メーカー各社から支援いただいた食品を、フローレンスが集約。フローレンスの連携団体である「一般社団法人こども宅食応援団」に加盟する団体を通じて、困りごとを抱えるご家庭へ直接食品をお届けすることで、継続的にご家庭との関係を築いています。 

スタート時の2022年1月には、協賛食品メーカー14社、加盟団体65団体で全国約1万世帯、約8万食分の配送を行いました。その後活動は急拡大し、同年10月には協賛食品メーカー30社、加盟団体92団体に到達し、全国約2万世帯、約24万食分の配送を実現しました。配送拠点についても東京に加え、こども宅食応援団の拠点がある佐賀にも設け、より効率的に配送が可能になりました。

 

◆事業報告会を開催しました!◆

2023年2月7日。「こどもフードアライアンス(KoFA)」に食品提供を行う食品メーカー30社が報告会の場に集い、この大きな成果を共有することができました。 

 

報告会の冒頭、株式会社日本アクセス 代表取締役社長 社長執行役員 佐々木 淳一氏は食品メーカー担当者に向けて、支援の御礼を述べると共に、「資源、原料の高騰、円安による価格上昇が続き、多くの家庭が苦しんでいます。この事態に、今後もサプライチェーンの垣根を越えて協力していくことが不可欠です」と語り、継続した支援を呼びかけました。

 

困りごとのあるご家庭にこそ、「届ける」ことの大切さ

佐々木氏に続き、挨拶に立ったフローレンス会長の駒崎弘樹は、「この活動の価値はご家庭の玄関先まで『届ける』ことにあります」と訴えました。 

現在国内で相対的貧困状態にある子どもは7人に1人。困りごとを抱える家庭の約8割が、さまざまな制約から、行政に相談をしていない、できていない、というデータがあります。

フローレンスでは、こども宅食事業だけでなく親子が抱える課題に長年携わってきた経験から、困っている人ほど、自分から支援を求めづらいという現実を何度も目にしてきました。その経験がこうしたアウトリーチ型の支援を拡充していく原動力にもなっています。

「こどもフードアライアンス(KoFA)」も同様で、食品のお届けを通してご自宅へうかがう機会をいただき、ご家庭とつながり、お悩みを聞き、必要な支援につなぐことが最も大きな目標となります。 

「昨今の物価上昇や世界情勢を受け、全国の支援団体が物資調達に悩んでいます。ひとつの団体で集められる食品、人的リソースにも限界があります。この活動では日本アクセスさんの協力によって、多くの物資を一括して支援いただけていることが大きな強みです。活動開始当初から食品数は3倍になり、全国最大規模のオペレーションを築くことができました」と、駒崎は謝意を述べました。

この言葉の裏付けになっているのが、全国の支援団体へ行ったアンケート結果でした。「提供された食品が親御さんに特に喜ばれる商品だった」という設問に、「そう思う」、「強くそう思う」と回答した団体は9割を超えました。 

さらに提供された食品は「地元で寄付として獲得するのが難しい」と感じた支援団体が9割を超え、支援をする団体、提供を受けるご家庭双方にとって満足度が高い活動であることが明らかになりました。

 

家庭の様子を見なければ、必要な支援も理解できない

報告会には、「こどもフードアライアンス(KoFA)」で集まった食品を受け取り、日頃からご家庭へ食品を持って訪問をしている団体を代表して、2名の方が参加し、現場の声を届けてくれました。 

佐賀県唐津市で活動をしているLihiTerra(リヒテラ)代表・靈山侑菜さんは、母親がひとりで3人の子どもを育てている家庭の例を紹介。母親はコンビニエンスストアで週7日、アルバイトをして生計を立てています。そのため子どもたちの食事はほぼコンビニ弁当だったと言います。「栄養や食のバリエーションが偏っていた子どもたちに、調理なしで食べられるレトルト食品やチューブを絞るだけでできる味噌汁を中心に届けることにしました。この活動に連携して、自分たちだけの力では集めきれない食品を届けることができて本当に感謝しています」と靈山さん。

 

東京都足立区で子どもの食支援を行う一般社団法人チョイふる代表理事・栗野泰成さんは「私たちの日常生活の中で、貧困は目に見えないケースが多いです。ご家庭までうかがって、ドアを開けてもらって初めて、中はごみだらけで電気や水道が止まっている……といった状況を知ることが多いのです。地域から孤立している人ほど、支援とつながることが難しいので、食品を届けることで関係性の第一歩を踏み出せるのは非常に有り難いことです」と話してくださいました。

ひとり親家庭では、親が仕事に追われるあまり、家事育児の時間が取れない「時間の貧困」の問題も大きいのが現実です。親に頼らなくても子どもたちが自分で食事を用意できる、レトルト食品やインスタント食品は、どの地域でも喜ばれる食品だそうです。

靈山さんは、「支援や寄付は大きな力になります。私たちが取り組んでいることは、ひとつの企業やひとつの団体では到底達成できません。ここにいる皆さんが全員で協働していく先にしか、よい社会は実現しないと思っています」と語りました。

 

困りごとは終わらない。活動をより長く、より広く

最後に参加してくださった食品メーカーのご担当者からはこんな声も聞かれました。「子どもの貧困については、マスコミを通じてニュースとして触れていますが、今日現場の方の実感を聞いて、『食品以上のものを届けている』ことがわかりました。社会的責任として、活動は継続していかなければいけないですし、仲間を増やして、拡大化していかなければと感じました。今日はたくさん御礼を言ってくださいましたが、こちらこそありがとう!」。

まさにこの言葉には今後の「こどもフードアライアンス」を継続する上で、必要な思いが詰まっていました。「こどもフードアライアンス」は、複数の食品メーカーより提供される食品を一括集約し、全国のこども支援団体に分配する仕組みです。そのため一企業や一団体で取り組むよりも、はるかに広く長く、全国の子育て支援団体の食品調達をサポートすることが可能です。

食品メーカー各社にとっても自社商品の提供を行いやすくなり、SDGsへの取り組みを促進させることができます。開始からたった10ヵ月で協賛いただく企業数が倍増したことは、この活動の意義が食品メーカーの皆様にも実感いただけた結果であったと感じています。

フローレンスは、これからも日本アクセスや食品メーカーの皆様の協力をいただきながら 「こどもフードアライアンス」の活動を日本最大の支援プラットフォームに成長させてまいります。




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