2017年3月 フローレンス飯田橋オフィス
フローレンス代表理事の駒崎は、以前に公開したフローレンスNEWSのとある記事について考えていました。
その記事とはこちら。
飯田橋の事務局オフィスに出勤せず、金沢に住み、週5日フル・リモートワークで金沢から働いている駒崎の秘書が、その働き方について語るという内容です。
記事公開後、SNSでは大きな反響がありました。
「こんな働き方ができるなんてすごい」
「優秀な社員が東京を離れても勤め続けられるのはメリットが大きい」
「たしかにネットやツールを上手く使えば、場所にとらわれず働けるかも」
寄せられる感想を見て、駒崎は考えました。
(リモートワーク・テレワークは大きなポテンシャルを秘めている…… )
(この仕組みを使って、フローレンスの働き方革命はさらに先に進められるはず……)
(乗るしかない、このビッグウェーブに……!)
あることを決意した駒崎は、働き方革命事業部のマネージャである斉藤と陣内を呼び出しました。
駒崎
「あの、僕、決めましたんで」
陣内
「え、何をですか?」
駒崎
「飯田橋オフィスを、廃止します」
陣内
「え?」
斉藤
「はあ?」
駒崎
「フローレンス事務局スタッフは全員リモートワークで働きます」
陣内
「まじすか」
斉藤
「……!!」
駒崎
「生産性の高い仕事ができるなら、どこで働いてもOKです」
陣内
「お、おう」
斉藤
「……リモートワークで通勤時間がなくなれば、事務局スタッフはその時間を家事や育児、自己実現のためにあてられる……」
陣内
「たしかに……」
駒崎
「日本の働き方改革の推進に寄与する強力な施策でもあります」
陣内
「お、おお……」
斉藤
「さらには、オフィス家賃という固定費から解放される」
駒崎
「その通り!」
駒崎
「固定費削減! 固定費は親の仇! 親の仇だあああああああああ!」
斉藤
「落ち着いてください。表現が昭和です」
陣内
「でもたしかに、社員に良し、日本に良し、経営に良しの三方良しですね」
駒崎
「そうです! というわけで飯田橋オフィスは廃止! 事務局スタッフは全員フルリモートで働くことに決めました!」
陣内
「わ、わかりました! やりましょう!」
斉藤
「代表もたまには良いこと言いますね」
そんな勢いと固定費に対する憎しみの力を原動力に、フローレンス事務局スタッフの全員フル・リモートワークが始まりました。
事務局スタッフはそれぞれ、仕事とプライベートの生産性を最高に高められる働き方を始めました。
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ケース1:二河の場合
働き方革命事業部の二河(にこう)は、在宅勤務に加えてコワーキングスペースを積極的に利用。
二河
「家から近いスペースで仕事ができると通勤時間がなくなっていいですね。最近のコワーキングスペースは本当に快適でハマってます。ハマりすぎて最近の趣味はコワーキングスペース発掘です!」
ケース2:ノムさんの場合
障害児保育事業部のノムさんは、飯田橋の事務局オフィスではなく、2017年2月に新しく開園した障害児保育園ヘレン経堂でお仕事。遊び道具が置いてある控室で、子ども達と保育スタッフの楽しそうな声を聞きながらリモートワーク。
ノムさん
「リモートワークといっても保育園はいつもどおりですから、こういうときこそ保育現場の近くで仕事しようかなと思って。ちょっとした雑用も手伝えるし、保育スタッフのみんなが困っていることもわかっていいですね」
ケース3:がんちゃんの場合
「あなたは、けものがお好きですか?!」 と言われれば全力で「イエス!」と答えるがんちゃんは、自宅でハムスターやハリネズミなど4種7匹のペットを飼っている動物大好きフレンズ。
がんちゃん
「ペットにうつつを抜かしていないで人生のパートナーとなる女性を見つけなければ、と最近思っていましたが、大好きなペットに囲まれて仕事しているとどうでもよくなってきますね! たのしー!」
ケース4:ぴろこの場合
WEBチームのぴろこは、なんと家族旅行でやってきたシンガポールにてリモートワーク。ネットさえあればどこでも仕事はできちゃいます。
ぴろこ
「旅行先でリフレッシュして仕事! のはずなんだけど絵的に罰ゲームにしか見えない」
ケース5:えみりーの場合
広報のえみりーはなんと温泉で仕事。いつもの通りの仕事を行楽地で行い、仕事以外の時間はレジャーを楽しめるというワーケーション(Worcation : Work + Vacation)の実践です。
えみりー
「温泉・浴衣でリラックスできると、代表からの無茶ブリも優しい気持ちで受け止められていいですね……」
ケース5:まいまいの場合
某巨大テーマパークの大ファンで年間パスポートも持っているまいまいは、当然のごとくパークでリモートワーク。
まいまい
「よく午前半休でインしてからエクストリーム出社してたけど、インしたまま仕事できるの最高! 仕事しながらパレル地蔵。駒さんからの無茶ブリに疲れたらウドチャでモフ尻に癒やされてくる!」
ケース6:レンの場合
沖縄出身のレンはもちろん大好きな沖縄の海でリモートワーク!
レン
「ハイサイぐすーよーちゅうがなびら。やっぱり故郷の海は最高さー。駒さんの無茶ブリも海に流せるさー」
ケース7:駒崎の場合
言い出しっぺの駒崎は、フローレンスにとって何よりも大切な存在である子ども達の気持ちに寄り添うために、公園にやってきました。
駒崎
「やっぱり、働く環境が変わると頭もすっきりするな……よし、たまっていたタスクを片付けよう!」
駒崎
「この小さな窓……僕たちは皆、自分の価値観という小さな窓から世界を覗いていることを思い知らされるなあ。よし……」
駒崎
「まいまいへ。こないだの企画書ですが、ちょっと視野が狭いかな。もっと心の窓枠を大きくして世界を広くとらえてください。いい感じに直してくださいね……っと」
駒崎
「この不安定な体勢……大切なのは落ち着いてバランスを取ること……よし」
駒崎
「えみりーへ。例のアポの件ですが、やはり、先方もこちらもしかるべきメンバーをアレンジして、Win-Winの関係を作れるよう、再度日程をいい感じに調整してみてください……っと」
駒崎
「足場が悪くても、慎重に一歩一歩進めばきっと橋は渡りきれるはず……よし」
駒崎
「レンくんへ。こないだの事業計画書ですが、ちょっと収支バランスが不確実に見えます。ちょっと修正してください。あと100回くらいリバイズしたらいい感じになると思います」
駒崎
「……よし! 重要なポイントを押さえてフィードバックができたぞ!」
駒崎
「依頼メール……送信っ!!!」
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こうして飯田橋オフィスはなくなりましたが、最新のITツールと、同じビジョン・ミッションへ向かう想いがあれば、離れていても一緒に仕事をすることはできます。いつでも、どこでも、無茶ブリは降ってくるのです。今日も日本の、あるいは世界のさまざまな場所で、フローレンス事務局スタッフは社会問題解決のため汗を流しています。
これからも、フローレンスをどうぞよろしくお願いいたします!
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<重要なお知らせ>
※4月1日はエイプリルフールです。
リモートワークはまだ、誰もが簡単に導入できるものではありません。しかし、場所にとらわれない未来の働き方として、フローレンスでは先の金沢リモート事例を筆頭に推進を進めており、これからもより積極的にチャレンジしていきます。
フローレンス飯田橋オフィスは現在も元気に稼働中です。
なのですが……
リモートワークと同様、スタッフが集まりコラボレーションが生まれるオフィスという環境もまた重要。そこで、さらなる業務環境改善のため、フローレンスでは2017年12月頃をめどに、現在入居しているオフィスから新しいオフィスに引越しすべく、新しいオフィス物件を全力で探しているところです。
つきましては、東京都千代田区内、飯田橋駅近辺で、100〜120人程度が勤務できるオフィス物件の情報等ありましたら、ぜひお問い合わせフォームよりご連絡いただけますと幸いです。
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<おまけ>
実際にフル・リモートワークで働いている駒崎の秘書の仕事の様子についてはこちらの記事をどうぞ。
それ以外にも、フローレンスではさまざまな働き方の変革にチャレンジしています。
たとえば副業を解禁し、スタッフが副業をしたり、さらには副業で働いてもらったり。
平均残業時間はスタッフ1人あたり1日約15分ですが、定期的にモニタリングして改善などもしています。
フローレンスはこれからも、働き方改革の旗手となるべく、様々な施策にチャレンジし、トライアンドエラーを含めてその取り組みを社会に発信していきます。