オレンジリボンキャンペーンの主旨に賛同し、フローレンスオフィスで「オレンジデー」を開催
11月は児童虐待防止推進月間です。一人でも多くの人に「児童虐待防止」に関心を持ってもらい、子ども達の笑顔を守るために一人ひとりに何が出来るのかを呼びかけていく活動が「オレンジリボンキャンペーン」です。国や地方自治体、NPO法人だけでなく、民間企業やスポーツ団体等が、今月は全国で「オンレジリボンたすきリレー」や「ポスターコンテストの展示」「オレンジリボンフォーラム」など様々な児童虐待防止普及啓発のためのイベントを展開しています。
フローレンスでも、オレンジリボンキャンペーンの主旨に賛同し、11月9日に事務局スタッフを中心とした「オレンジデー」を開催しました。
各々がオレンジリボンやオレンジ色の服や小物を身に着けて「子どもの虐待防止推進」の意思表明をしました。
でも、どうしてオレンジ?オレンジリボンにはどんな由来があるのでしょうか。
<オレンジリボンマークについて>
「オレンジリボン」マークの由来
2004年、栃木県小山市で3歳と4歳になる二人の可愛らしい兄弟が父親の友人から再三にわたって暴行を受け、息も絶え絶えの状態で、橋の上から川に投げ込まれて幼い命を奪われるという痛ましい事件をきっかけに、全国でオレンジリボン運動が始まりました。
このオレンジの色は里親家庭で育った子どもたちが「子どもたちの明るい未来を示す色」として選んだといわれています。その胸の中に、オレンジフルーツのような明るさと暖かさを感じたいという思いがあったのではないでしょうか。
オレンジリボンが、たくさんの皆様の心に届きますよう、オレンジリボンが子どもたち、そして子育て中の親子の心を包み込みますよう、「子ども虐待防止オレンジリボン運動」に、ぜひご協力をお願いいたします。
(子ども虐待防止オレンジリボン運動の総合窓口を担う「特定非営利活動法人 児童虐待防止全国ネットワーク」ウェブサイトより抜粋)
里親家庭で育った子ども達が「子どもたちの明るい未来を示す色」として選んだ「オレンジ色」。子育ては決して親だけが孤独に行うものではない。そして、子どもが関わる大人は親だけではない。子どもはもちろん、子育て中の親も、多くの人と関わりながら社会と繋がり、見守られるべきだというメッセージを感じます。
家族の孤立が虐待の背景にある
11月16日に発表された、厚生労働省専門委員会のまとめによると、平成26年度に虐待を受けて死亡した18歳未満の子ども44人のうち、詳しい状況が確認できた29家庭の7割以上が、近隣住民とのつきあいがほとんどないなど地域で孤立していたことが分かりました。集計を始めた平成16年~平成27年までの累計でも、同様のケースが320家庭の約7割を占め、家庭の孤立が虐待の背景にある状況が改めて浮き彫りになったということです。
私たちフローレンスは、「みんなで子どもたちを抱きしめ、子育てとともに何でも挑戦でき、いろんな家族の笑顔があふれる社会」を目指す社会像に掲げています。
どんな環境にある家庭であっても、どんな形態の家族であっても、大人も子どもも笑顔でいられる社会を「あたらしいあたりまえ」にしていきたい。そして、子どもの虐待をゼロにしたい。それがフローレンスの想いです。
日本では2週間に1人赤ちゃんが遺棄や虐待により死亡しています。0歳0ヶ月0日で亡くなる赤ちゃんが多数
平成26年度の子どもの虐待死は6割が0歳児、そのうち55.6%が産まれて24時間以内に死亡しています。
子どもの虐待死の中でも最も多いのが、0歳児です。(子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について(第12次報告) |厚生労働省)悲劇的なデータの背景には、親がそこまで追い詰められてしまった様々な事情があります。妊娠・出産、産後の育児は周囲の温かいサポートや子育てに十分な環境が整っていても、大変な仕事です。それが望まない妊娠であったり、未成年や貧困状態にあり、1人で抱えてしまった場合はどうでしょう。
具体的なアクションとして、実の親による遺棄や虐待により、産まれたばかりの赤ちゃんが2週間に1人の割合で命を落としている問題を解決するため、私たちは今年「赤ちゃん縁組事業」をスタートしました。
「望まない妊娠により誰にも相談できない」「一人でどうすることもできない」「経済的に産み育てることができない」と孤立する妊婦さんの相談に乗り、出産後の生活まで心身のサポートを続けます。一方、赤ちゃんを特別養子として引き受けたいご夫婦に伴走し、産まれてくる赤ちゃんを万全の体制で迎える事業です。
日本では、特別養子縁組に関する法制度がなく本事業は現在一切行政からの助成がありません。
それでも、1人でも多くの悩める妊婦さんと産まれて くる赤ちゃんの力になりたいと活動しています。
生みの親、育ての親、そしてフローレンスを含む社会みんなで、子ども達を育んでいけたらと願っています。
これからも、応援をよろしくお願いいたします。