春は出会いと別れの季節。卒業・卒園式で涙したお父さん・お母さんも多いことと思います。
といってももう5月で、ちょっと季節を過ぎてしまいましたが、それでも、皆さんにお伝えしたい「卒園式」がありましたので、ご紹介します。それは、障害児訪問保育アニーで初めて開催された卒園式です。
サービスインから2年の障害児訪問保育アニー
障害児訪問保育アニーは、身体の障害などにより一般的な保育園でのお預かりが難しいお子さんを、保育スタッフがご自宅に訪問して保育する、訪問型の障害児保育サービスです。
2015年4月に豊島区・新宿区の3人のお子さんのお預かりから始まったアニー。サービス開始から2年経ち、今では東京都区内で18人(5月8日現在)のお子さんをお預かりしています。
障害児、慢性疾患児のいるご家庭に保育を届け続け、親御さんは就労を諦めずに社会に戻り活躍されています。
そんなアニーから、2017年3月に、初めてお子さんが卒園されたのです。
初めての障害児訪問保育アニー卒園式
卒園式は、フローレンスの飯田橋オフィスにて行われました。
初めての卒園児となったのは、この3月に6歳になったUちゃん。
式には、アニーの保育を利用されているお子さんやその親御さん、フローレンスのスタッフなどが大勢参列し、お父さんと一緒に入場したUちゃんを盛大に拍手で迎えました。
障害児訪問保育アニーは、普段は各ご家庭での保育ですが、夏祭りやお誕生日会などで年に何度か交流機会のあるアニーの子ども達とそのご家族は、Uちゃんの成長を近くで見てきた仲間です。
最初に、Uちゃんがアニーで過ごした日々を振り返るムービーが上映されました。
障害児を育てる親御さんは、みな子どもの体調と成長を祈るような気持ちで見守りながら日々を過ごしています。Uちゃんの成長ムービーを観て、思わず涙する親御さんもいらっしゃいました。
その後、フローレンスの代表理事 駒崎から、卒園証書を授与。
そして、これまでUちゃんの担任として1年間訪問保育をしてきた担任の保育スタッフから、Uちゃんとの生活を振り返るお話がありました。
担任のスタッフは親御さんとタッグを組み、「もうひとりの家族」のつもりでUちゃんの育ちを見守って、毎日、日中の時間を一番長く共に過ごしてきました。
立派にアニーを卒園するUちゃんを見つめ、優しく語りかける担任の言葉を、Uちゃんもしっかりと受け止めていました。
Uちゃんのお誕生日が卒園式の翌日だったこともあり、お誕生日のお祝いもサプライズで行われ、盛り上がりは最高潮に。布で作ったケーキを取り分けて、Uちゃんがお友達に配ってまわり、アニーの子ども達もとても嬉しそうでした。
温かい祝福の雰囲気のなか、初めてのアニー卒園式は閉会となりました。
アニーのこれからと、ご支援のお願い
障害や疾患があろうとなかろうと、保育を必要とするお子さんには、保育を受ける権利があります。
ですが、社会にそれだけのインフラはまだまだ整っていません。
フローレンスはこれからも、なるべく多くの障害のあるお子さんとそのご家族を助け、寄り添い、ともに子ども達の育ちを見守っていきます。
6月には、アニーの利用を希望される方向けに、説明会を開催します。医療的なケアや障害、慢性疾患などが理由で、お子さんが保育園に入れず、お仕事をあきらめていた方はぜひご相談ください。
また、多くのお子さんを障害児訪問保育アニーでサポートしてくためには、一緒に障害児のために尽力してくれる保育スタッフや医療スタッフが欠かせません。
興味のある方、障害児の未来に想いのある方、ぜひフローレンスの採用情報を覗いてみてください。
また、より多くのお子さんをお預かりするサービスエリアの拡大や、安全安心なお預かりのためのスタッフの研修のためには、皆さんの寄付でのご支援が必要です。
Uちゃんと同じように、障害を抱える子ども達が、一人でも多く、保育を受け、新しいステージへ巣立っていけるよう、ぜひ、ご支援をお願いします。
寄付を通じてフローレンスの活動を応援する|フローレンス マンスリーサポーター
アニーを卒園したUちゃんは4月から特別支援学校に入学し、未来に向けて新しい生活を送っています。
Uちゃんとご家族の今後の活躍を、フローレンススタッフ一同、心からお祈りしています。
■障害児保育園ヘレン、障害児訪問保育アニーの利用を希望される方向けに説明会を開催しています。検討されている方は、ぜひ足を運んでみてください。
■フローレンスの障害児保育で一緒に働く保育スタッフや看護師など、仲間を募集しています。詳しくは採用情報をご確認ください!