季節は、春。新年度が始まり、新しい生活に胸を弾ませたり、期待に満ち溢れる時期ですね。
また新しい園児の入園や、新入社員が増え、新しい人間関係づくりが始まるなど変化が多い時期でもあります。
そのため、どことなく気が抜けず緊張感が続くのもこの時期の特徴ではないでしょうか?
「今年度も頑張っていきたい」
「新年度の良いスタートダッシュを切るために、普段から使えるリラックス方法を知りたい」というスタッフに向け、4月の保育塾は
「今のコンディションを知って、自分のリラックス方法を知ろう」というテーマで開催しました!
保育塾とは、フローレンスの全ての現場スタッフに向けた自主参加型の研修のこと。現場スタッフの「知りたい!」「学びたい!」に応えられるように、毎月違うテーマで研修を行っています。
講師は、迎える育む部の篠田が担当しました。
篠田は、新卒スタッフ育成や現場スタッフ向けの研修企画、講師などを担当しており、
「ヨガインストラクター」の資格を活かして社内のイベントではヨガ講師も勤めることもあります。
今回の保育塾では、特に以下の3点について学びました。
①今の「自分」のコンディションを確認しよう
②「緊張感のある状態」は心が引き締まり、気力を高めるチャンス!
③自分だけのリラックス方法を知ろう!
それでは、当日の参加者のコメントなども合わせてご紹介します!
①今の「自分」のコンディションを確認しよう
「リラックス方法」を知るには、現在の自分の状態を知ることはとても大切です。
現在の自分のコンディションを知るため、チェックシートで確認しました。
「ちょっとしたことで疲れやすいですか?」
「理由もなく落ち着かなくなることはありますか?」
などチェックシートで当てはまる項目が多ければ多いほど、「かなり緊張感のある状態」となります。
参加したスタッフからは、「4月が始まり新しい生活に慣れてきていると思ったが、実は緊張状態が続いていることが分かった」などの意見もありました。
自分では気がついていない、新たな一面に気がつくことができたようでした。
②「緊張感のある状態」は心が引き締まり、気力を高めるチャンス!
新しい環境、新しい人間関係づくりに、知らず知らずのうちに緊張感が続く新年度。
緊張感が続く状態をいわゆる「ストレス」といいますが、そもそも「ストレス」とは、物体に外力が作用したときに生じる その物体の歪みを指す工学の用語でした。
例えば、私たち自身を丸いゴムボールと例えます。
このボールを強い力で押し続けると、ボールは大きくへこみ、歪んでしまいますよね。
このとき、歪みを生じさせる指の力を「ストレス要因」、歪んだ状態を「ストレス反応」と呼びます。
そしてこの、ストレス要因・ストレス反応、さらに元の状態に戻ろうとする反応を併せて「ストレス」と呼んでいるのです。
一般的に、悪い文脈で語られやすい「ストレス」ですが、「適度なストレスや緊張状態は、心を引き締め、仕事や勉強の能率をあげ、心地よい興奮や緊張を与える」ものです。
例えば、「この仕事は期限がないので、いつか仕上げて下さい」と言われるのと「残り1時間で仕上げてほしい」と言われるのでは、どちらのほうがやる気は入るでしょうか?
そう、後者ですよね。
ある程度の制限やプレッシャーは、かえってやる気や気合いが入るものです。
また、成し遂げた後の達成感も大きいですよね。
生物学者のハンス・セリエは以下の名言を残しています。
「ストレスは、人生のスパイスである。」
ある程度のストレスや緊張状態は、やる気や気合いも入り仕事やプライベートも充実するなど人生を彩るスパイスにもなります。
ストレスと上手に付き合いながら、リッラクスした状態とのバランスのとれた生活が理想的ですね。
③自分だけのリラックス方法を知ろう!
それでは、ストレスや緊張状態と上手に付き合っていくにはどうすればいいでしょうか。
今回、5つのポイントを紹介しました。
ポイント1 リラクゼーション
「リラクゼーション」とは心身の緊張を緩めること。
例えば、呼吸方法や瞑想・ヨガなどがリラクゼーションに適していると言われています。
そこで、保育現場やオフィスでも簡単にできるプチヨガをやってみました。
深い呼吸をし、身体をゆっくりと動かしほぐしていくと、
「肩が軽くなった」「身体がポカポカしてきた」などの声が聞かれ、すぐに効果がでたスタッフも多いようでした。
ポイント2 緊張を細切れに
例えば、1日中緊張感が続くこともありますよね。
その時は意識的に、トイレに行って深い呼吸をしたり、軽い運動して小休止を取ることが大切です。
ポ イント3 運動
適度な運動は、健康な身体づくりのためにも、コンディションを整えるのに必要不可欠です。
勝ち負けにこだわらず、楽しみながら
「一日5000歩以上歩くことを目標にする」など、無理のない適度な運動から始めるのもいいですね。
ポイント4 睡眠
快適な睡眠の条件は「起きたときに気持ちがいい睡眠、日中に眠くならない睡眠」だといいます。
睡眠不足解消のため休日に「寝溜め」をする方も多いのではないでしょうか。
「休日に寝溜めして、平日は夜更かし」といった不規則な睡眠は、体内時計を狂わせる原因にもなり、快適な睡眠には適していないので注意しましょう。
ポイント5 笑う
”笑い”が心や体に良いということは医学的に実証されつつあり、最近では病気の予防や治療においても注目を浴びています。
そこで「最近あった面白かったこと」がお題でワークショップが始まりました。
「面白かったことなんてあったかなぁ・・」と困っていたスタッフも、同じグループのスタッフの話を聞いてどんどん話が湧き上がってきたようで、会場は笑い声に溢れました。
相手が笑顔だと、自分もつられ笑顔になる。まさに“笑う”ことは自分も相手も幸せになる魔法のようですね。
さいごに
誰よりも敏感に大人のことを観察しているのは、子どもたちです。
そんな子どもたちのためにも、保育者自身が自分を知り、コンディションを整え良い状態をキープすることはとっても大切なことですよね。
またこれからも楽しく、いきいきと働くためには「自分のリラックスできる方法」を知っておくことは強みにもなります。
子どもや周りのスタッフも巻き込みながら、これからも笑顔溢れるあたたかな保育をしていってほしいと思います。
次の5月の保育塾は「遊びのレパートリーを増やそう!~子どもの好奇心・創造性を育む「遊び」とは~」がテーマ。こちらの様子も近々ご紹介します!