認定NPO法人フローレンスは、2015年4月より、
重症心身障害児や医療ケアの必要な子どもを対象とした、
日本初の居宅訪問型保育事業「障害児訪問保育アニー」を開始します。
事業開始にあたっては、合同会社西友様より、保育スタッフの研修費など事業開始初期にかかる資金の助成を受けました。
▼合同会社西友様のインタビュー記事
この事業は子ども・子育て支援新制度に基づく地域型保育事業「居宅訪問型保育」によるもので、2014年9月に杉並区に開園した、障害のある子どもの長時間保育を実現する日本初の保育園「障害児保育園ヘレン」の姉妹事業となります。
認定NPO法人フローレンスは 、「障害児保育園ヘレン」と「障害児訪問保育アニー」の事業により、
障害のある子どもの受け入れ先が極端に不足している「障害児保育問題」を解決し、
「障害のある子どもたちが、自らの肯定感と未来への希望を持てる社会」
「障害のある子の親達が、子育てと仕事を共に楽しめる社会」の実現を目指します。
障害児をもつ家庭の壁「保育園に入れず仕事を辞めざるを得ない」
重症心身障害児や医療ケアの必要な子ども達はNICU(新生児特定集中治療室)等
医療の発達によって増加しています。
しかし医療ケアの必要な子どもは、既存の保育園に入園することが難しく、
親(特に母親)は就労を諦めざるをえません。
障害児家庭の母親の常勤雇用率はわずか5%です。
医療ケアの必要な子どもの受け入れ先が、極度に不足しているのが現状です。
東京23区に0-5歳の重症心身障害児は約1,600人、全国で約17,000人と推計されています。
「障害児保育問題」の解決のための新たな方法
2014年9月に、杉並区と合同会社西友の助成を得て、
日本初の「障害児保育園ヘレン」が杉並区・荻窪に開園しました。
開園前から定員数を大幅に超える重症心身障害児の入園希望、
区外からのお問い合わせが殺到しており、ニーズの高さを伺い知ることができます。
障害児の自宅に保育スタッフが訪問し、マンツーマンで日中の保育を行う「訪問型保育」であれば施設の定員もなく、より多くの家庭を支援することが可能です。
「障害児訪問保育アニー」では、訪問看護ステーションと連携し、慣れ親しんだ環境で個別対応が必要な子どもそれぞれに合った保育と訪問看護サービスが受けられます。
「障害児保育園ヘレン」など地域の保育園と連携し、療育施設への送迎などもできるほか、子ども同士の交流によって、コミュニケーションによる発達を促します。
概要
■保育料: 自治体の定める保育料
■対象: 主に1歳〜未就学児(0歳児は要相談)
①重症心身障害児(簡易な医療的ケアが必要な子どもを含む)
②知的障害児・肢体不自由児・慢性疾患児
※医療ケアは胃ろう・腸ろう・経管栄養に対応
■提供日:月〜金 8:00〜18:00のうち最大8時間 土・日・祝日休み
■提供エリア:東京都 豊島区・新宿区
※提供エリアはご希望に合わせて順次拡げていく予定です。