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千葉・銚子の県営住宅で母親が娘を殺害した事件について懲役7年の判決。今、ひとり親家庭が置かれている状況とは?

6月12日、千葉・銚子の県営住宅で強制退去の日に母親が中学生の娘を殺害した事件について懲役7年の判決が下されました。

同日、報道ステーションで代表理事・駒崎もコメントしましたが、日本社会におけるひとり親家庭を取り巻く状況は本当に深刻です。

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千葉のこの親子は生活に困窮する中、12,800円の家賃が払えなくなり、母親は市に生活保護の相談にも行っていました。一方で県営住宅を運営する県は、市と連携していないために親子の生活状況を把握しておらず、その状況のままで強制退去通告を行っていました。
強制退去の日、鍵を開けて立ち入った地裁の執行官らが見たのは、娘の可純さんの遺体と、被告である母親の姿でした。母親は放心状態で座り込み、可純さんの頭をなでながら4日前に撮った運動会の映像を見ていたそうです。「これを見終わったら自分も死ぬ」と話したといいます。

生活苦だったからといって子どもに手をかけたことが「仕方なかった」と許される訳ではもちろんありません。しかし、給食センターでのパートの仕事をしながら月10万円少しの収入で元夫の数百万の借金を返し、そんな中でも思春期の子どもの生活を一番に考え、ささやかな暮らしを維持しようと踏ん張っていた母親を責められるでしょうか。生活管理能力が足りなかっただけなのでしょうか。生活保護の相談に行った時に申請しなかったのがいけなかったのでしょうか。
「申請しなかったのが悪い」、「県と市は情報の管理が違う」― 制度のはざまでセーフティーネットに引っからなかった親子を、そのように捉えているだけでは、悲しい事件はまた起きてしまうと危惧しています。
市は生活相談に訪れた人をきちんと支援につなぐ、県営住宅側は強制退去の前に生活状況を確認する、たったそれだけで母親は思い留まることができたかもしれません。

今、ひとり親家庭の貧困率は54.6%、子どもは6人に1人の割合で貧困状態にあります。30人のクラスでは5人が貧困状況にあるということです。クラスで修学旅行に行けない子がいる、という話もあちこちで聞きます。

フローレンスでは経済的に厳しい状況にあるひとり親家庭の親御さんが仕事を続けていけるよう、寄付をもとに、ひとり親家庭に病児保育の提供しています。
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【支援する、ひとり親家庭のお母さんからのメッセージ】
 (1才の男の子の母)
ひとり親のため、子どもが3カ月の時から保育園に預けなければなりませんでした。非正規雇用で有給も少なく、休んだらその分収入が減ってしまうので、病気の時は仕事を休まなければならないのかと思うと気が重かったです。
フローレンスの一人親支援で病児保育を利用できるのはとてもありがたいです。
子どもが病気をしても仕事を休まず見てもらえるところがある安心感、そして何よりも、サポートしてもらっている、助けてもらっているということが孤立しがちな一人親にとって精神的に大きな心の支えになっています。
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このひとり親支援活動は、一般の方々からの月々少額からの寄付で成り立っています。
もしこの事件に自分に何かできることは?と思ったら、その行動手段のひとつとして、私たちと一緒にひとり親家庭を支えてもらえたらうれしいです。

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参考報道:
生活困窮:強制退去の日、娘を殺害 千葉地裁で12日判決
(毎日新聞)


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