こんにちは。4月にシステム担当として入社した橋本です。
今回の働き方革命ブログは、転職してきた私が、入社後1ヶ月で驚いたことを紹介しながら、フローレンスの働き方や組織づくりについてお話します。
まずは少しだけ自己紹介をさせてくたさい。
(左下が私です)
はっちゃけた写真で恐縮ですが、この写真は先日、フローレンススタッフが仙台青葉祭りに参加したときのものです。
前職は金融系システムベンダーにいたので、組織文化の違いに戸惑うかと思っていましたが、思いの外あっさり馴染んでしまいました。フローレンススタッフの懐の深さにリスペクトです。
さて、本題に戻りましょう。
タイトルのとおり、今回は私がフローレンスに入社して1ヶ月の間に驚いたことをいくつかご紹介していきます。
驚いたポイントのひとつひとつは、ちょっとした施策のちょっとした工夫ですが、そういった「驚いた!」点をまとめてみると、フローレンスが、ビジョンや行動指針といった理念を、ひとりひとりのスタッフにどのように浸透させているかが見えてきます。
目次は以下のとおりです。
ではいってみましょう!
■その1:全社会議で驚いた!
私が入社した直後の土曜日、4月18日に、フローレンス本部スタッフの全社会議が開催されました。
といったことが目的であるということは聞いていたのですが、蓋を開けてみると、フローレンスのビジョンやあるべき姿を演劇や壁絵、紙粘土で表現するという、なかなかにぶっ飛んだ内容でした。
(壁絵制作の様子)
私は紙粘土チームでしたが、紙粘土なんて触ったのは20年ぶりです!
理念について言葉だけで捉えようとすると、なかなか腹に落ちません。そこで、メンバーと協力してかたちのあるものを作ることで、各々のイメージを具体化するというのがこのワークショップの目的です。
(全社会議の日はただ一生懸命紙粘土をこねていたので、後から改めて企画者に聞いたのですが・・・)
正直なかなか面食らいましたが、モノを作りながらのおしゃべりだと、ビジョンやチームについての理念の話もしやすく、ワークショップの目的のとおり、他のメンバーがどのような考えを持っているか、そして自分はどう考えているのかを知るためのとてもよい機会となりました。
なお完成後、それぞれのチームの作品を発表したのですが、これがまた大盛り上がりで、入社3日目にしてチームフローレンスの一体感を感じた一日でした。
(発表後に本部スタッフで記念写真!)
■その2:会議室の名前で驚いた!
以前にもこの働き方革命ブログで紹介したものですが、フローレンススタッフの行動指針はフローレンスWAYといい、スタッフの心構えが、8つの”WAY”にまとめられています。
こういった行動指針も、決めただけでは絵に描いた餅です。フローレンスでは、行動指針の浸透策のひとつとして、各会議室・ブースに、フローレンスWAYの名前がつけられています。
(会議スペースに貼られたWAYのキーワード)
そのためミーティングに関するやりとりでは、
といった声が飛び交っています。最初は「本当にそんな名前なんだ・・・」と面食らいました。
しかし実際のところ、イメージ以上に、会議室の名前は普段の仕事のなかで目につくもの、口にするものなんですよね。
私自身、ミーティングに参加したり、メンバーの予定を確認するなかで 、自然とフローレンスWAYが頭に刷り込まれてきたと思います。
(『アイデア相撲』という会議室を『相撲部屋』と呼んでいた人がいて、入社直後に「!?」となったことがあるのは内緒です)
■その3:WAY体操で驚いた!
フローレンスの朝礼では、毎週金曜日にWAY体操という体操をしています。
WAY体操とは、先ほどのフローレンスWAYの各項目をラジオ体操の動きの中に組み入れた、フローレンスオリジナルの体操です。
(『ゴーゴー!前のめり』のポーズ)
体操はオフィスの中央に置かれたディスプレイに、WAY体操の動画(出演は2015年度新卒スタッフ!)を流しながら行うのですが、
「戦略脳、フル回転!人差し指を頭に当てて体を左右に反らしましょう!」
といった具合に、体操の動きとそれぞれのWAYフレーズが音声で流れるので、こちらも体操をしているうちになんとなく頭に入ってきます。
スタッフみんなで体操をすることについては、これまた入社直後は「体操・・・だと・・・!?」と思いました。
しかし今では、毎回の体操が楽しみで金曜日が待ち遠しい・・・というのは盛り過ぎですが、座りっぱなしの身体を動かすのはすっきりしますし、スタッフの奇妙な一体感を感じつつ、良いリフレッシュの機会になっています。
■3つの「驚いた!」からみる、フローレンスの組織づくり
さて、いくつかユニークな施策をご紹介しましたが、「紙粘土マジ最高!」「WAY体操超気持ちイイ!」ということを伝えたいわけではもちろんありません。
3つの「驚いた!」から見えるのは、はじめに述べたとおり、ビジョンや行動指針を浸透させるための2つのポイントです。
1.地味に、小さく、たくさん。
企業理念はどの会社にもあると思いますが、言葉があるだけでは組織のメンバーに理念はなかなか根付きません。
会議室の名前も、朝礼での体操も、本来の業務とは直接関係ないことですが、スタッフが必ず、また頻繁に目にするものです。
ひとつひとつは小さなことですが、とにかくキーワードに触れる機会を増やすことで、メンバーと企業理念の距離はぐっと縮められます。
2.「まじめ」や「恥ずかしい」を乗り越える。
組織の理念について、メンバー間で話をすることはとても大切です。
しかし真面目なものに真面目に向き合い続けることはとてもエネルギーが要ります。メンバーの中には、理想を語ることに気恥ずかしさを感じる人もいるかもしれません。
全社会議のワークショップや体操はあくまで一例ですが、ポイントは「みんなでおもしろいことをする」場を作ることだと思います。
真面目なものに気軽に向き合える場を作ることで、ビジョンや行動指針について考えることがとても身近になり、理念が組織にしっかり根付いていくのです。
■さいごに
いかがでしたでしょうか。
「フローレンスの組織づくりはここが違う!」という、やや挑戦的なタイトルにしてみましたが、実際に入社して私が感じたのは、
フローレンスはビジョンや行動指針が浸透していてすごい!
というよりも、
ビジョンや行動指針を浸透させるために、こんなに泥臭く頑張っている!
ということでした。
フローレンスは設立から10年を超え、新規事業の立ち上げなどに伴い、スタッフ数も全体で300人以上、事務局スタッフだけでも100人近い人数に急拡大しています。
スタッフの経歴も千差万別で、もはや「ベンチャー企業のノリ」で組織の一体感を保つことができる規模ではありません。
いっぽうで、NPOであるフローレンスのあらゆる活動の目的は社会問題の解決であり、そのためには、ビジョン・ミッションや行動指針といった理念をもとに、スタッフが同じ方向を向いている必要があります。
組織へ理念を浸透させるための、エクセレントでエレガントなやり方はありません。
地味に、必死に、そして恥ずかしがらず、大小様々な手段を講じて、トライアンドエラーとPDCAのサイクルを繰り返しながら、少しずつ、しかし着実に理念がスタッフに受け入れられているというのが、入社して一ヶ月で目にした実態でした。
私もフローレンスのビジョンに共感して入社したひとりです。フローレンスでのたくさんのチャレンジとトライアンドエラーの中から、日本の働き方を変えるためのヒントを探し、どんどんシェアしていくつもりです。
これからもよろしくお願いします!