昨年11月26日、フローレンスに寄付などの支援をしてくださっている企業の方々をお迎えし、活動をご報告をする「事業報告会」を行いました。
現在、フローレンスを支援してくださっている企業は80社以上にのぼります。
この日は、平日のお忙しい時間帯にも関わらず、32社の企業の方にお越しいただきました。支援企業の方々が一堂に会したのは初めてで、私たちも皆さんとお会いできるこの日を心待ちにしていました。
会場は、昨年10月に行われた個人ご寄付者向けの事業報告会に引き続き、支援企業である日本オラクル株式会社さんが、無償で提供して下さいました。
事業報告会のタイトルは「あなたが叶えた親子の笑顔」。
タイトルの通り、この1年間、寄付者の皆さんに支えられ、たくさんの親子の笑顔が実現しました。
法人向けの事業報告会では、フローレンスからの1年間の事業報告に加えて、今回新たな取組みとして、企業の皆さんに「どのような思いを持ってフローレンスに寄付をしてくださっているのか」をそれぞれ語っていただき、その思いをみんなで共有する時間を設けました。そのお話を聞いて、私たちも胸がぐっと熱くなる濃厚な時間を過ごすことができました。
お越しいただけなかった寄付者の方々にも、このレポートで、その様子を少しでもお届けできればと思います。
1年間のご支援による成果報告「今より1ミリでも良い社会をみんなで実現していく」
まずはじめに、代表駒崎より、この1年間、企業の皆さまからのご寄付やご支援で成し遂げることができた活動について報告しました。
皆さんに支えてもらい、親子の笑顔をさまたげる社会問題の解决は、一歩も二歩も前進することができました。
その上で、駒崎は、改めて皆さんにフローレンスが目指したい未来について思いを伝えました。
みんなで一緒に、今より良い社会に。今より1ミリでも良い社会を実現していきたい。
社会は、変えられます。たった15年前は、病児保育、医療的ケア児という言葉自体、知られていませんでした。
1つ事例を作れば、世の中は変えられます。皆さんとともに社会は変えられるということを証明していきたいです。
その熱い思いはどこから?支援企業さん同士で語り合う時間
今回、新たな取り組みとして行ったのが、参加してくださった企業の方々が、どのような思いで支援してくださっているのかをお話いただく「支援への思いを共有する時間」。
思いは様々ですが、共通するのは「親子を取り巻く社会問題が少しでも解决に向かって、幸せになってほしい」という気持ち。そして、「企業だからこそ社会に成果を出せるインパクトはなにか?」と真剣に向き合う姿。
支援してくださっている企業の方々の“生の声”を聞くことは、寄付の担当者以外はなかなかない貴重な機会で、私たちも驚きと感動の連続でした。
全てご紹介できないのは残念ですが、いくつかご紹介します。
合同会社 西友さん
2011年よりフローレンスを支援してくださっている合同会社西友さん。
これまで「障害児保育園ヘレン」の開園費用や福祉送迎車両の提供、「赤ちゃん縁組事業」の相談員スタッフの人件費やにんしん・養子縁組相談カードの制作費支援など、長年ご寄付いただいています。
「いつもフローレンスは社会変革のイノベーターとして、常に先駆者として活動しているところに共感をもっています。今年どういった活動をされ、他の企業がどのような支援をされているのか等、色々と学べるすごく貴重な機会になりました。来年どういった形でフローレンスさんと協同していけるのか、しっかり持ち帰りたいです。」
ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループさん
「障害児保育園ヘレン荻窪」の開設費用や、「ひとり親家庭への支援」にご寄付いただき、2017年度からは、赤ちゃん縁組事業部の「養親候補の方々の研修プログラム」の制作費用を支援してくださっています。
「障害児訪問保育アニーで使用する「手作りおもちゃ」の制作など、毎年社員のボランティアの受入もしていただいています。引き続き、今後もよろしくお願いします。」
日本オラクル株式会社さん
2016年より継続して、病児保育の「寄付によるひとり親支援プラン」にご寄付いただいている、日本オラクル株式会社さん。今回の事業報告会の会場提供や、ボランティアのご協力など、フローレンスに数々の支援をしてくださっています。
「フローレンスさんとは、お互いに意見を言い合えるので、今回も、何かできないかとお話している中で、会場が必要と聞き、会場提供をしました。小さな1歩を実現しているフローレンスと、これからも一緒にやっていきたいし、支援企業の皆さまともつながって何かできたらと思っています。」
株式会社プラスアクティブさん
プラスアクティブさんは、東京マラソン2019でのチャリティ先にフローレンスを選んでくださり、寄付していただいています。
プラスアクティブさんは、地域のお母さんたちの産後のケアや親子が喜ぶ食事を提供するカフェを経営しています。その中で、「安心して子どもを預けられる場所がほしい」という声を受けて、フローレンスの保育園を参考に、保育園の経営を始めたそうです。
この日は遅れての参加でしたが、遅刻のエピソードも語ってくださり、会場では思わず暖かい笑いが。
「今日は先程まで、体調不良で休んだ保育士さんの代わりに、私が現場に入りました。実は、ここに遅れて到着したのは、園児の寝かしつけがうまくいかず、ジャージからスーツに着がえるのに時間がかかったからです(笑)。
保育園になかなか入れないという声を聞き、認可保育園を作りたいと物件を探していたところ、フローレンスの保育園がモデルとなってできた小規模認可という制度を知り、フローレンスの運営の内容を勉強しました。そして、晴れて市川市から認可を受けることができました。昨年4月から保育園の運営をスタートしましたが、運営は大変で、試行錯誤しています。」
他の企業がどんな思いでどんな支援をしているのかを、参加企業さん同士でも共有し合うことができ、「企業が連携して一緒にできることがないかを考えるきっかけづくり」にもなったという声をいただきました。
参加後のアンケート ほぼ全社が「来年も参加したい」と回答
参加してくださった方々にアンケートをお願いし、今回の事業報告会についての感想をいただきました。参加企業のほぼ全ての方々から、「次回の事業報告会も参加したい」という声をいただくことができ、次回の事業報告会はさらに内容濃く、皆さんをお迎えできるよう一同気合が入りました。
・寄付が本当に必要とされている方に届き、実行力をもって事業を進められていることを改めて実感できた。
・各事業活動が確実に社会を変えることができている。
・事業報告をお聞きして、信頼できる団体であると改めて認識できた。
・私たちにできること1つ1つは小さくても力を合わせれば何かができると強く感じた。
・商品提供以外の取組みも考えたい。協力企業の関わり方が判りました。
・アニュアルレポート等、活動の検証も的確で、企業として取り組み易い。
・未来を担う子でもあり、家族意識で企業としても個人としても、応援したい。
事業報告会に参加いただいたことで、次年度の寄付を検討くださった方の声
今回の法人向け事業報告会で得た一番の成果は、支援企業の方々の“生の声”を聞くことができたことです。
そして、参加者の皆さまとその思いを共有できたことにより、次なる新しい社会問題解决への道が作れると実感しました。
最後に、駒崎も、改めて感謝の気持ちを伝えました。
企業の方々の寄付への思いを、改めて聞いて胸がいっぱいです。我々だけではなし得なかったことばかりです。個人事業主の方から多くの社員さんを抱える企業さんまで、支援の輪をつないでくださり、真ん中に我々がいさせてもらっていることを嬉しく思います。
今こうしている間にも、虐待で泣いている子どもがいる。こうしている間にもお腹をすかせている子どもがいる。そんな社会問題を、皆さんがいればちょっとずつ変えていけると感じることができました。本当に実りある時間を、ありがとうございました。
こどもと家族の成長写真を提供する株式会社Photreamさんより、プロボノでの撮影協力をいただきました。ありがとうございました!
また、コストコホールセールジャパン株式会社さんが、来場者の方々にお茶の提供をしてくださいました。
ありがとうございました!
参加企業(五十音順)
株式会社アクトローカル、株式会社朝日広告社、社会福祉法人雲柱社 五日市保育園、ウイングアーク1st株式会社、株式会社エム・シー・フーズ、株式会社大塚商会、日本オラクル株式会社、株式会社 鎌倉新書、公益財団法人 小林製薬青い鳥財団、サイボウズ株式会社、株式会社サンゲツ、認定NPO法人シーズ・市民活動を支える制度をつくる会、ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ、株式会社C-links、合同会社 西友、株式会社セールスフォース・ドットコム、大日本住友製薬株式会社、株式会社ディー・エヌ・エー、鳴海製陶株式会社、株式会社 不二興産、前田建設工業株式会社 、三菱食品株式会社、一般財団法人村上財団、ハートコンサルティング、株式会社プラスアクティブ、株式会社Photoream、株式会社ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング株式会社、株式会社the liorect、株式会社リクルートマーケティングパートナーズ、医療法人社団 レニア会、株式会社waja