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同僚や保護者との関係性づくりの第一歩~自分のコミュニケーションタイプを知ろう~【7月保育塾】

同僚や保護者との関係性づくりの第一歩~自分のコミュニケーションタイプを知ろう~【7月保育塾】

#研修

「相手に気を遣ってしまって、自分の気持ちがうまく伝えられない」「感情が抑えられず、ついきつく言い過ぎてしまう」、そんな経験はありませんか?

思うようにコミュニケーションできなかった時、何とも言えないモヤモヤした気持ちになったり、落ち込んだりしてしまいますよね。
特に保育の現場では、お子さんの安全や健やかな成長のために、言いにくいことでも伝えていかなければならず、悩むことがあるかもしれません。

今回の保育塾は、相手も自分も尊重する自己表現「アサーティブ・コミュニケーション」の考え方を身につける第一歩として、自分のコミュニケーションの傾向を分析し、アサーティブな気持ちの持ち方について考えました。

 

保育塾とは、フローレンスの全ての現場スタッフに向けた自主参加型の研修です。
現場スタッフの「知りたい!」「学びたい!」に応えられるように、毎月違うテーマで研修を行っています。

 

◯アサーティブ・コミュニケーションって何?


みなさんは、「アサーティブ・コミュニケーション」という言葉をご存知ですか?
「アサーティブ」は「自己主張・自己表現」といった意味合いの単語です。

アサーティブ・コミュニケーションは、気持ちをうまく表現できない人のための行動療法をきっかけに始まり、社会の変化とともに、より良いコミュニケーションの手法として役立てられています。
ここで言う良いコミュニケーションとは、「自分の本当の気持ちに気づき、自分の要望や相手への要求を自分も相手も尊重して、適切な方法で自己表現すること」です。

人には、その人の個性や傾向に応じて、コミュニケーションの際につい取りがちな態度や言いがちな言葉があります。自分の気持ちをうまく表現するためには、自分の傾向を把握することがとても重要です。

なんとなく空気を読んでしまう、イライラしやすいなど、コミュニケーションの際に自分がどんな行動をとるか知ることで、伝え方を工夫することができます。

◯自分のコミュニケーションのタイプを知ろう!


今回は、自分のコミュニケーションの傾向を知るため、「こんな時、あなたはどのような態度をとりますか?」といった様々な場面の診断テストをしました。以下に例を記載します。

 

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◯自分の保育のやり方について、後輩が「先輩の子どもへの言葉かけ、すごくいいです」とほめてくれました。意外なほめ言葉にあなたは…

 ①「いえいえ、自分なんて…。そんなことないわ…」とモジモジする。
 ②「別によくないわよ」と言って、相手の言葉を否定する
 ③「そんなこと言っても何も出ないわよ」と皮肉で返す
 ④「ありがとう。そんな風に言われると嬉しい」と伝える 
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◯自分がリーダーシップをとり一生懸命企画した行事が、 うまくいかなかった。
 そのときあなたは…

 ① 自分がリーダーとして失格だったんだと責めて、激しく落ち込む
 ② 他のメンバーがやってくれなかったせいだと、周りを叱り飛ばす
 ③ 自分のせいではなく「◯◯さんのせいです」と誰かに責任転嫁して、周りに愚痴る
④ 精一杯やった事実を認め、今後自分にできることは何かを考える
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参加者が各自、上記のような全10問の問題に回答して自分のタイプを把握しました。
コミュニケーションのタイプには以下の4つがあります。

・内向的なタイプ
・攻撃的なタイプ
・作為的なタイプ
・アサーティブタイプ

上のテストでは、①が内向的なタイプ、②が攻撃的なタイプ、③が作為的なタイプ、④がアサーティブ・タイプです。

①の内向的なタイプは、自分の気持ちや考えよりも相手を優先させるタイプです。相手の感情を害することや対立することを怖れて、自分の感情にふたをして、自分が我慢しさえすればよいと考えます。全て納得して受け入れている訳ではないので、ストレスがたまりがちです。


②の攻撃的なタイプは、まず自分の考えを優先させるため、言葉や行動で相手を傷つけてしまいがちです。結果として、相手は心を閉ざすか反発するため、孤立したり、言いすぎて後悔することになります。


③の作為的なタイプは、その場では、自分の気持ちや考えを表現しません。正面きって人と対立しないかわりに、それとなくけなしたり、嫌味を言ったりすることがあります。まわりの人間をうまく利用してコントロールし、相手に罪悪感を持たせるように仕向けます。


④のアサーティブ・タイプは自分の本当の気持ちに気づいていて、それをごまかすことなく、率直に適切に表現します。自分と相手を対等な関係ととらえ、食い違いが生じても話し合いを続けていくことができます。


2つめのワークでは、以下のような表を使って1つめのワークで分析した自分のコミュニケーションのタイプを踏まえて、自分がアサーティブタイプになれなかった場面と、その時の気持ちや、こうすれば良かったという対応をグループで考えました。

7月保育塾 表

グループで話すことによって、「こうすれば良いんじゃない?」というアイデアのやりとりや、「どうして言えなかったのかな?」といった質問から新しい発見があり、より深く自分の傾向について考えることができました。

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グループワークの様子

 

◯アサーティブ・コミュニケーションで大切にしていること


アサーティブなコミュニケーションをとるために、意識してほしいことがあります。

①自分の気持ちを確認する
自分は今どんな気持ちで、相手にどうしてほしいと考えているかを確認します。

②話したい内容が相手のことも自分のことも大切にしているか考える
①で確認した内容を伝えることが、相手を傷つけてしまったり、自分を犠牲にすることがないか考えます。

③素直に、正直に自分の言葉で話す
誰かの言葉を借りて遠回しに言ったり、他者に伝えてもらうのではなく、自分の言葉で直接気持ちを伝えます。

④相手にきちんと伝わっているか・相手がどのように感じているか確かめる
自分の伝えたかった内容が相手に誤解なく伝わっているか、伝わっていないとしたらそれは何かを確かめます。

自分のコミュニケーションの傾向を変えていこうとするのは難しく感じられることもあると思います。一朝一夕にできるものではありませんが、スキルである以上、練習によって身につけることがきます。まずは自分の気持ちや傾向を知るところから始めて、ロールプレイなどを通して少しずつ実践できるようになると良いですね。


今回の講義で取り上げたアサーティブ・コミュニケーションは、あくまでより良いコミュニケーションをするための手法のひとつです。手法にとらわれすぎず、コミュニケーションに困った時の参考にしてみてくださいね。

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グループワークの様子

今回の講義では、自分も相手も尊重するアサーティブ・コミュニケーションについて学びました。

参加者からは、「自分がどんなタイプなのかを知り、冷静さを取り戻す、意識するきっかけとなりました」「他の参加者との会話で、より理解が深まりました」「皆さんのお話を伺えて、いろんなパターンやタイプの事例が聞けた」といった感想がありました。

参加者同士で話し合うことによって、自分の新たな一面を知ることができ、有意義な時間となりました。

 

次回の保育塾のご報告もお楽しみに!

 

 

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