1998年のNPO法の施行から20年が経ち「「NPOで働く」ことが特別ではない時代になってきました。
フローレンスでは、2016年度に新規学卒の職員を受け入れはじめたことをきっかけに、複数のNPOの職員が交流し学び合う「NPO若手スタッフ交流研修」を3年間実施してきました。※
これまでに、計50名の修了生(1期:5団体12名、2期:8団体19名、3期:11団体19名)を送り出し、修了生の中には、プレイヤーを卒業しマネージャー/リーダー業務に就くようになってきた人たちもいます。
「道なき道を切り開きながら、新しい役割の中で奮闘する修了生や、NPO業界の次世代を担う方々へサポートできることは何か」と考え、2019年度はリーダー層/プレリーダー層向けの研修『交流研修NEXT』を企画しました。
今回は、6団体15名のリーダー・プレリーダーによる交流研修の初回をご紹介します!
※NPO若手スタッフ合同研修 NPOなどで働く20代の若者を中心とした研修プログラム。参加希望の団体からスタッフが集まり、数回の集合研修とグループワークをベースにそれぞれが関心のある社会課題に対する提言を行ってきました。
次世代のリーダーに期待すること
研修冒頭、フローレンス代表理事の駒崎からは動画で、全団体の参加者上長からは事前にお預かりしたメッセージを「参加者への期待の言葉」として紹介しました。
(写真)駒崎からの動画メッセージを視聴
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フローレンス立ち上げ当時(2004年)のNPOは誰も知らない、誰からも期待されていない、社会認知も低い状況でした。
16年経って社会は一変しました。NPOが世の中から期待されていることは、ますます大きくなっていくし、ますます社会インフラとして普通のもの、当然のものになっていくはずです。
そうした時代において次世代リーダーに期待していることはなにか。
”新しい組織の未来を創る”
これからは、社会的リソースを他団体からも集めてきて、お互いの強みを活かしながら社会的なインパクトを広げていく必要があります。これからのリーダーとなるみなさんには、新しい価値観、新しいネットワークを活かして、我々の世代が思いつかないようなアイデアや仕組みをつくって広げていってほしい。
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期待の言葉を聞いた後、参加者はそれぞれの研修へ向かう想いを共有し、マインドセットができたところで、研修本編がスタートしました。
第1回は、立教大学経営学部教授でフローレンス理事でもある中原淳教授。6時間超の貴重で贅沢な研修をじっくり、みっちりしていただきました。
(写真)立教大学教授 中原淳教授
リーダー層に必要なスキルを学ぶ
初回テーマは「リーダーとしてのセルフアウェアネス」。
リーダーとして「自分の職場の現実」と「自分の影響力」を見える化し向き合いました。
団体は違えども、NPOという環境で試行錯誤しながら働く参加者は「同志」と言ってもいい関係で、チームの実情、自分の悩みや葛藤を互いに打ち明け、受け止めあっている様子が印象的でした。
(写真)自分のチームをLEGOブロックで表現して紹介
他者からの視点で自己を見つめ、参加者同士でフィードバックをしあう「自身の課題」を深堀りする時間がたっぷりあり、それは苦しくもあり、新たな発見の場となったようです。
中原先生から紹介いただいた言葉や中原先生のご経験から出る言葉たちは、参加者の心にも強く響いている様子が伝わってきました。
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”一方的な情報伝達は忘れ去られる運命にある”
”リーダーになることは「生まれ変わり」である”
”Getting thing s done through others”
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フィードバックはごちそう
”フィードバックはごちそう”
中原先生は研修中何度もこの言葉を贈っていました。
みんな、丸一日チームや自分に向き合い、普段使わない頭と心を使ったので、お疲れかな?と思いましたが、終始充実感たっぷりの良い表情をしていました!
(写真)終了後の集合写真
NPO交流研修NEXTは全4回。すべての回を受講後に、みんなから発せられる言葉や表情、そして職場での行動変容はいかほどか??
今後も研修の様子をお伝えしていきます!