実母(産みの親)が赤ちゃんを育てる環境がどうしても整わず、民間や行政などの機関を通じて、養親(育ての親)に赤ちゃんを託す。養親は、戸籍上もその赤ちゃんを実の子どもとして育てる。これを、特別養子縁組といいます。
フローレンスは、予期せぬ妊娠に悩む妊婦の相談に乗り、特別養子縁組で赤ちゃんを迎えたい養親と産まれたばかりの赤ちゃんをつなぐ「赤ちゃん縁組事業」を2016年より運営しています。
皆さんのお住まいのエリアでもおなじみの大手スーパー西友は、多様な家族が笑顔で暮らせる社会の実現に共感を下さり、このフローレンスの「赤ちゃん縁組事業」を立ち上げ時より様々な形で支援してくださっています。
西友の粋な計らい「赤ちゃんお迎えスターターキット」
2019年度、西友さんがフローレンスの赤ちゃん縁組を通じて、お父さんお母さんになるご夫婦にサプライズプレゼントを贈ってくださいました。それは、「赤ちゃんお迎えスターターキット」です。
西友の売り場で人気のおむつや哺乳瓶など育児用品を一箱にまとめたこのキット。
特別養子縁組で赤ちゃんを迎えるということ。その日は「突然」やってきます。
一般の妊娠であれば出産予定日がある程度分かり、その日までに様々なグッズを買い揃える時間的な余裕もあります。
一方特別養子縁組の場合は、待機登録したあといつ赤ちゃんの委託が来るのかはわからず、赤ちゃんがやってくるのは突然です。そのためフローレンスの赤ちゃん縁組の支援では、事前に準備物のリストなどもお伝えしていきます。お布団に肌着に抱っこバンド・・それまでの生活スタイルとは一変し、揃えるものはたくさん!
こうした特別養子縁組の支援特有の事情を知った西友のご担当者が企画してくださったのが、このスターターキット。
いざ赤ちゃんを迎える時がきた時に、安心して赤ちゃんをお迎えできるよう、赤ちゃんのお世話に必要となるグッズがパッケージされています。
たくさんの人に祝福されていると感激したご夫婦
先日、西友からプレゼントされた「赤ちゃんお迎えスターターキット」を受け取ったご夫婦がいらっしゃいました。
ご夫婦は、赤ちゃんのお迎えの日を長く心待ちにされていて、ご自身でも赤ちゃんグッズを準備されていました。
しかし、いざ赤ちゃんを迎えてみると、ちょうど小さな哺乳瓶が足りないことに気づき、西友さんからプレゼントされたキットにピッタリの大きさのものが入っていて、とても助かったと喜んでいらっしゃいました。
また、何より、 西友さんから心のこもったお手紙が入っていたり、赤ちゃんとの生活を考えて選ばれた商品に、 赤ちゃんとご家族のはじまりをいろいろな人が喜び、祝福してくれている、という温かな気持ちを感じ大変感激されていました。
「西友さんのご担当者に、くれぐれもよろしくお伝え下さい」とご夫婦は何度もおっしゃっていました。あたらしい家族のはじまりに、たくさんの人が関わりお祝いされたことは、きっとご夫婦が赤ちゃんを育てる中で、ずっと心の中に残っていくことでしょう。
世界最大のスーパーマーケットチェーン、ウォルマートグループである合同会社西友は、言わずもがな、日本の経済を牽引する巨大カンパニーです。
しかし、ひとつひとつの家族を応援し寄り添うこうした企業姿勢にフローレンスは協働当初から学ばせていただいています。
西友のご担当者のコメント
『小さな贈り物ではございますが、ご家族の方に喜んでいただけ、チームメンバー一同大変嬉しい気持ちでいっぱいです!
昨年フローレンスさんと相談させていただきながら進めて参りました企画が、こうしてご家族の元に届いたことに非常に感動しております。』
私たちだけではできないことを、企業の皆さんと共に
西友の「社会貢献活動助成プログラム」においては、2011年からフローレンスの訪問型病児保育サービスを安価でひとり親家庭に届ける「ひとり親家庭支援プラン」の支援にはじまり、日本初の「障害児保育園ヘレン」の立ち上げ、2015年にサービスを開始した「障害児訪問保育アニー」の立ち上げ、そして2017年度からはサービスインから間もない「赤ちゃん縁組事業」の運営サポートも加え、各事業を継続して支えていただいています。
私たち一団体ではできないことを、企業や寄付者の皆さんと実現していけることに心から感謝しています。
これからも、たくさんの皆さんと繋がることで、「みんなで子どもたちを抱きしめ、子育てとともに何でも挑戦でき、いろんな家族の笑顔があふれる社会」目指します。