新型コロナウイルス感染症の影響で、マスクや消毒用品が不足するなか、感染すると重症化しやすい「医療的ケア児者」へのサポートが喫緊の課題となっています。
医療的ケア児者とは、難病や障害のため、人工呼吸器やたんの吸引、経管栄養など医療的なデバイスが欠かせない人たちのこと。
多くは家庭において親や家族のサポートを受けて生活しています。
基礎疾患を複数抱えるケースの多い医療的ケア児者は、特に感染症にかかりやすく重症化すると命の危険を伴いますが、実態が見えにくく、支援を得られにくい現状があります。
そこでこのたび、全国医療的ケア児者支援協議会の事務局を務めるフローレンスは、村上財団(設立者:村上世彰、代表理事:村上絢、所在地:東京都渋谷区)、認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン(代表理事:大西健丞、所在地:広島県神石高原町)が運営する空飛ぶ捜索医療団“ARROWS”と協働し、特に感染症重症化のリスクが高い医療的ケア児者のいる約100家庭にマスク3000枚を届けることにしました。
フローレンスは「全国医療的ケア児者支援協議会」の運営事務局として、3月初旬に医療的ケア児者家庭へのアンケート調査を実施しました。
求める支援として日々の医療的ケアに欠かせない「マスクやエタノールの提供(60.5%、115人)」が最も高くなったことを受け、医療的ケア児者の家庭に消毒液などの物品寄付を続けています。
支援活動にあたっては、ARROWS医師の指導のもと、感染予防および衛生管理を徹底して行っています。
ARROWS は、1月末からこれまで医療機関や福祉施設などに備蓄マスクや防護服、トリアージ用のレスキューテントなどを届けています。また、今回のマスクの配送や事業経費などについては、村上財団がマッチング寄付を提供しているYahoo!募金へいただいたご寄付を原資としています。
新型コロナウイルス感染症の影響を少しでも減らすため、あらゆる力を結集し、一人でも多くの命を救う取り組みを行ってまいります。
-フローレンス代表理事・駒崎弘樹からのメッセージ-
医療的ケア児者とそのご家族にとって、マスクは生命線です。
日常の医療的ケアを滞りなく行えるよう環境を整えることが、一人でも多くの命を救うことにつながります。引き続き様々な方と協力体制を組みながら、医療的ケア児者の生活を守り、支えていきたいと考えています。
-ピースウィンズ・ジャパン代表理事 大西健丞さんからのメッセージ-
感染症が大きく広がる時、既往症を持たれた人々に十分なケアが届かないということが発生しがちです。そのギャップを埋めるため今回の支援をさせていただくことになりました。これからも社会的脆弱な立場におかれた人々の為に、支援を続けて参ります。
-村上財団創設者 村上世彰・代表理事 村上絢さんからのメッセージ-
感染がますます広がる中、必要なところに必要な支援が素早く届くよう、支援団体とも協議を続けながら、マッチング寄付という形式でサポートをさせていただいております。皆様のご寄付が倍の額になって団体に届きますこの取り組みに、ぜひ、ご協力をお願い申し上げます。
なお、フローレンスのこうしたアクションは、皆さんからの支援に支えられています。
現在、上記のような「医療的ケア児家庭」をはじめ、「経済困窮家庭」「ひとり親家庭」など、孤立し困窮するリスクを抱えるご家庭に支援を届ける「新型コロナこども緊急支援プロジェクト」を実施中です。
有事の時だからこそ、国内のすべての親子を置き去りにしない。
フローレンスは、子どもと親子領域の総合福祉事業者として、また国内親子領域の課題解決に最前線で取り組む団体として、全国の皆さんと共に「親子の笑顔」を守っていきたいと思います。
今回のみの寄付で新型コロナこども緊急支援プロジェクトを支援する