この記事は、フローレンスの寄付者さんであるワーキングマザーのCさんの寄稿です。
※フローレンス本社訪問および座談会・写真撮影は2020年1月初旬に実施されました。
新型コロナウイルス感染症拡大以前のとても平和なある某月某日のこと。
フローレンススタッフとフローレンスファン(寄付者)とのランチ会が行われた。
私(筆者)は都内でワーキングマザーをしている。
2019年秋に実施された寄付者向け「フローレンス事業報告会」で、フローレンスの社会活動に注目している寄付者たち3名が奇跡の出会い!
私たちは、もともと全く面識はなく、偶然会場で席が近かったのだが、フローレンスファンであるという共通項で盛り上がり・・
2019事業報告会で駒崎さんとの記念写真♪…からの…
寄付だけじゃなく、スキル等も提供できないかとフローレンスさんに相談(メール)をしたところ、ざっくばらんにお話する機会をいただく!
奇跡って起こるもんだねー。
という事で、
フローレンスファンの1人ワーママCがレポート記事をお届けします。
ついにフローレンス事務所に潜入!!
某月某日、神保町に降り立つ!
フローレンスに到着!
早速、会議室に…
「開拓者」…何かが始まろうとしている…!?
こんにちはー…とドアをあけるとすでにいるスタッフさん達。
ずらっ!面接ーーーーー!?
モニタにアジェンダ!!
特に、若干昭和チックな会社勤めの筆者はすぐにビビる癖がある。
ガ…ガチー!?(やばい軽く考えていた…と、ざわつく我々)
ガチガチに固まる我々に百戦錬磨のフロレンメンバー!
がっつり仕切って進行してくれて場も和みだす。
ランチまで用意あるし。ありがたやー。
もぐもぐもぐ。食べたからには、働きますよ~。
ランチ座談会メンバー紹介
<フローレンス>
渡部賢太(わたなべけんた)さん
フローレンス入社半年の、ファンドレイザー。
ファンドレイザーとは、NPO法人の資金調達をする仕事。個人の皆さんや企業からの寄付、助成金など様々な問題解決に取り組んでいる。
今回のランチ会をがっつり仕切ってくれた。
上羅翔太(うえらしょうた)さん
障害児保育事業部サブマネージャー 障害児訪問保育アニー
2015年新卒で入社(フローレンス新卒一期生)
大学は法学部だったが家族に関する法律の研究をしていて、子供の親権やひとり親、離婚制度に関心があって、その流れで駒崎代表をフォローしていたが、代表のTwitterで新卒応募を見て入社。障害児訪問保育アニーは、一対一で通常の保育園に行けない障害児に訪問保育を提供している。採用業務から入園担当まで現場に近い
中村慎一(なかむらしんいち)さん
みらいの保育園事業部マネージャー(2019年5月入社)
前職はIT企業でインフラのエンジニア:昭和体質の古い企業だった。3人こどもがおりもう少し子育てにコミットしたいと感じていたが、社内ではマイノリティ。居づらさを感じていた。フローレンスの病児保育利用会員でファンだった。
みらいの保育園事業部はフローレンスの中では一番大きな事業部。東京に16施設、仙台に3施設、270名お預かりのお子さん。スタッフ250名(保育現場と本部)巨大事業部のマネジメントに携わる。
兼業:小説家
サイボウズ式第二編集部の編集部員で先日はサイボウズデイズというカンファレンスイベントに登壇。
広報 岡水さん
敏腕広報!フローレンス側から紅一点参加。
広報 岩井さん
今回は写真撮影で参加。
<フローレンスファン(寄付者メンバー)>
あすかさん:アクティブすぎる育休中ママ。世界的メーカー役員秘書
1歳の娘ちゃんと一緒に参加
海外で両親が仕事をしていた関係から、欧米の寄付に慣れ親しみ、高校生ぐらいから寄付をしていた。自分が豊かになりたかったら、人を豊かにしなさいという教えである、「金持ち父さん貧乏父さん」という本に大学生のときに影響を受ける。
<フローレンスをを知ったきっかけ>
子供が生まれたこをきっかけに、より日本のこどもたちにできることをしたいと思い、ネットでいくつか寄付団体を比較検討し、赤ちゃんの段階で支援が必要な親や子どもにリーチできるフローレンスへ寄付することに。
ゆりさん:鋭く突っ込む!清楚系美人公認会計士
前職は監査法人、現在は上場支援の仕事。
前職で同じチームにいた女性が子育て中で時短の人が多かった。自分はこどもがいないが、他の人の子育てを手伝えたらな、同じ女性としてもっと働きやすい社会になれば、という思いがあった。社会に出て働き、お金があるなら寄付をしようと考えるようになった。
現在、毎週家事代行で家の掃除を頼んでいるのと同じで、人の子育ては直接手を出して手伝えないけど、寄付することでかわりに事業をしてもらって代行してもらっていると思っている。
<フローレンスを知ったきっかけ>
保育や子育て、といったキーワードのインターネット検索でフローレンスを知る。
フローレンスについては、「活動をしている」「結果が出ている」「代表の駒崎や団体が外に発信をしている」という部分が「ちゃんとしている団体」と信用できる組織だと感じた。
内輪の活動ではなく外とも連携して発信や協働を意識的に行っている印象だった。
情報の公開や報告もわかりやすいので、ちゃんと組織として成果をあげているという印象。
ワーママC(筆者)
エンタメ大好き2児育児中ワーママ
諸般の事情で顔出しNG
2019年事業報告会であすかさんとゆりさんと意気投合。
フローレンスで何かできることはないか聞いてみよう!という会を企画するに至った。
<フローレンス知ったきっかけ>
一人目が生まれるときに職場復帰するときにこどもが病気になったらどうしよう?とネットで検索したこと。「病気」「子供」「保育園」といった検索ワードで、ヒットしたのがフローレンスだった。会社に法人制度取り入れを掛け合うも難しく、ワンオペを乗り越えるべく自分でどうにかしようと諸々アクションを起こした過去もある。フローレンスや駒崎さんの情報をとるようになって、フローレンスの活動に興味を持つようになった。
それぞれ自己紹介を行い、だいぶ場が和む。
いよいよ座談会がスタート!
フローレンスの良いところはどこですか?
フローレンス内で赤字にならず食べていける事業健全性とスタッフにちゃんと給料が支払われている、というところが良いですね。
ボランティアだと続かないと思うので、経営が安定してサービスや支援がサステナブルである部分を評価しています。
私は会計士で財務諸表を見るような仕事なので、あまり能動的に動くことができないかもしれないけど、なにかできることはありますか?
さすが、会計士さん!「事業健全性」を評価してもらえるって嬉しいです。
フローレンス一団体ではインパクトのある活動はできないため、自団体や業界に閉じず、できるだけ外部の皆さんと連携していきたいと考えています。
ゆりさんのように様々な企業さんや経営者の方とやりとりされていたりする場合、そうした企業さんにフローレンスをご紹介いただいたり情報提供いただくだけでも、新しい層の人に社会課題について知っていただけるきっかけになるのでありがたいと思います。
私は保育園の運営まわりで日々収益性や利益率を一般企業同等かそれ以上にシビアにみています。事業継続しないと、親子の笑顔がサステナブルにならないですからね。目が回りそうになる位、いつも数字をみています。
なので会計士さん…なにか経営運営上の相談ごとがあるときに頼る先があって心強いです。
皆さんのほうで、フローレンスと一緒にやってみたいことなんてありますか?
ドイツ人の役員秘書をしていて英語は日常使うので、英語対応のボランティアはできるかもしれません。
保育現場にも外国籍のお子さんが増えていて、日常のコミュニケーションも難しいといったお子さんや親御さんもいるので、入園の書類等のやりとりに現場が苦労している現状があります。翻訳ボランティアはありがたいです。
そうですね、寄付も海外からの問い合わせが増えていて、サイトや窓口対応など対応していかなければと感じていますので、ありがたいです。
他に「こんなことができたらいいのに」ということはありますか?
フローレンスの寄付者向け事業報告会には数百名の人が来場していたと思いますが、自分にも何かできないか?と感じている人がとても多いと感じました。
近くに座っていた方では、家庭教師のキャリアを活かせないか?趣味の写真を活かした支援はできないか?などさまざまなアイディアが出ていました。
好きな団体の役にたてると嬉しいと思うファンが沢山いるので、なにかお手伝いできることはないだろうか?と思い、そんなネットワークができたら嬉しいなと思います。
今回まずは最初の一歩として、こうして知り合いになった寄付者同士でフローレンスにお邪魔することにしたというわけです。
実は、テストケースではあるのですが、現在、平日の夜や休日をつかってフローレンスに貢献したいと言ってくださる方に、フルリモートで保育園事業部で人手の必要な行政とのやりとりフロー整備をお願いしています。日中はシステム構築の仕事をされている方です。
また、保育現場では、「お散歩のときの手つなぎボランティア」や、「おもちゃ拭きのボランティア」なども嬉しいですよ!ニーズはたくさんあると思っています。
障害児訪問保育アニーは、外に遠足にいく機会があるのですが、医療的ケアが必要な5~6人の障害児の子どもたちを遠方に連れていくために、大人の人手が必要になります。
バギーや荷物が多いため、ボランティアで移動支援していただくこともあるんです。先日は「ジョンソン・エンド・ジョンソンのスタッフ」の皆さんが遠足につきそってくれました。子どもたちにとっても、フローレンスのスタッフや保育士以外の大人と交流できる機会となり大変ありがたいです。(※2020年6月現在は遠足を実施していません)
遠足の付き添いボランティア、やってみたいです!
私は、姉が脳性麻痺で小さい時に亡くなりました。障害児のいる家庭は、なかなか他の人たちと触れ合う機会がありません。母親も介護に大変だし、兄弟も家族で外に出る機会はないことが多いという環境です。
障害児も障害児の家庭も、普段合う機会がない人たちと会う機会が増えるとよいなと思います。
障害児ではない子供にとっても、小さいうちから多様性を身につけていると、大きくなったときに相手の気持ちがわかったり自然とサポートに携われるようになるのかなと思います。
フローレンスの子どもたちとの交流会もあったらよいですね。
障害児保育園ヘレンや、障害児訪問保育アニーでも、健常児のお子さんとの交流や混合イベントは積極的に行っています。
アニーでは、交流保育といって地域の保育園に定期的にでかけてできるだけ社会と交流できる機会を設けています。すると、お子さん同士だけではなく、保護者同士が地域で繋がれることがとても良いという声を聞いています。
そうでしたか!とっても良いですね。
フローレンスさんは「ひとり親支援」も長くされていますが、ひとり親の親御さんも孤立しないよう、親御さん同士の交流があると良いと思いました。孤独に育児しなくていいように、多様性のある社会を推進してほしいです。
保育園もそのように、地域に開かれた施設にしていきたいです。箱物の施設ではなく、多様性を受け入れる地域の機能としてのモデルになるとよいなとフローレンスでは構想中です。
現在仙台で運営している「おうち保育園」という保育園でのこども食堂「ほいくえんこども食堂」もその取り組みのひとつです。寄付者さんと一緒にごはんを食べたり、こども食堂でのボランティアにきていただけるような現場にしていきたいです。
※2020年6月現在は、ほいくえんこども食堂は、周辺地域への「こども宅食」に時限的に切り替え活動を継続しています。
また、フローレンスでは、寄付を原資として病児保育サービスを安価にひとり親家庭に提供する「病児保育ひとり親支援プラン」を12年運営しています。ひとり親支援プラン利用会さんにむけた、年1回ひとり親同士の交流会「ひだまりサロン」も行っていますよ。
みなさん、色々なご意見ありがとうございます!
では、続きまして寄付者の皆さんからの質問タイム。この機会に聞いてみたいことなどがあれば、ぜひご質問ください。
フローレンスの皆さんがどういう風に働いているか、興味があります。
仕事として事業としてなりたっているNPOってあまりない印象なので。
皆さんの企業とあまり変わらないのではないかな?と思います。
NPO=利益をあげない、無報酬でボランティアをするひとたち、っていうイメージが日本では強いのですが、それだと活動や支援が不安定になります。
人件費という形でちゃんと年間予算をとって運営していますので、スタッフは基本は週休2日8時間労働で、お給料も賞与もふつうにいただいています。
ただ、働き方や価値観については100人100通りの違いを認め合う社風かもしれないですね。
保育士さんも看護士さんもいれば、事務業務を行うバックオフィスの人間もいて、多様な職種が連携する組織ですし、一人ひとりの生活環境もそれぞれですしね。
例えば保育スタッフに週4勤務の正社員がいたり、ライフステージの変化とともに役職変更やジョブチェンジをすることに対しても柔軟な組織だと思います。
個人の自由な働き方を良しとすると、その分欠員が出た時や穴埋めはどうしていますか?
属人化がないように仕事をしていると思います。その人がいなくても情報が拾えるようにして、ツールとコミュニケーションの工夫はしていますね。
また、事務系のバックオフィスに携わる事務局のスタッフについては、子連れ出社や、在宅勤務で集中して作業を進めるなども柔軟に行える雰囲気です。
ライフの土台の上にワークがあるという社風だから。お互い様という社風があるので、属人化しないし根回しとかが必要ないのではないかと思います。
私は2019年にフローレンスに転職しました。転職して思ったのは、残業が基本ないので、より効率を意識して働くようになったことです。
前職は3年不動産デベロッパーで土地をかってマンションをたてるという仕事をしていたのですが、現在の働き方はこれまでと真逆です。前職ではペーパレスが進まなかったのですが、PCを持ち歩いて仕事するというフローレンスのスタイルは新鮮でした。
チャットワークなど社内のコミュニケーションツールが活用されています。
フローレンス近年の傾向としては、人材の多様化を進めようとしています。
インターンやボランティアやプロボノ(※職業上もっている知識・スキルや経験を活かして社会貢献するボランティア活動)、業務委託などを拡げていきたいという方向性があるので、スーパースキルのお三方に仕事で関わって頂けることもあるかもしれないし、相談に乗ってもらう場面もありそうです。
Cさんがおっしゃってくれたように、寄付者の方がどんなスキルや得意分野をもっていて、どんなことがしたいと思っているというようなプラットフォームがあればいいですね。
ちょっと相談したいときに専門家に聞ける、とか。すごく助かるマネージャーは多いのではないかと思いますね。
ボランティアしたい人を募集して、リスト化して、サイボウズのkintone的なもので、「助けてほしい事スレッド」みたいなものができたらいいかもしれませんね。
まずはちっちゃくやってみるとか…。
簡単なプロフィールのデータベースがあると、いいですよね。
アイデアがどんどん出てきますね!
まとめ…やってみたい宣言!
最後に、寄付者チームとフローレンスチームにわかれ、これからお互いに「やってみたい」ことを書いてみました。
名コピーが爆誕‼️
「お金だけじゃなくて、アクションを寄付したいです。」
「寄付者さんのネットワークを造り、共に社会課題にいどみたい!」
最後に座談会メンバーで記念撮影!
ーーーーほんの少しの時間でもこれだけアイデアがでることに驚くと同時に、フタッフもファンも相思相愛。ぜひ何かにつなげていきたいなと!
ということで、アクションをフローレンスさんに寄付したい私たちが、フローレンスさんが困った時にお役に立てるチームになれるといいなと思いました。
形になってきたら、皆さんへの呼びかけフォームをフローレンスさんとつくりますね!
おまけ★フローレンス見学中~
あすかさんの娘ちゃん、オフィス見学中キョロキョロ。
スタッフさんにもを可愛い姿振りまく♪
子供も気に入るオフィス空間…フローレンスさすが…!
わああぁああ。かか…可愛い…!そこはミーティングスペースでちゅよ~
書いた人:フローレンス6年越しのファンワーママC
フローレンスを寄付で支えてくださっている皆さんとお話することができて、感激のひとときでした!
今年のフローレンス事業報告会はオンラインでたくさんの方にご参加いただけるよう、スタッフが鋭意企画中です。
知らなかった社会課題について考えるきっかけになったり、実際に寄付やソーシャルアクションへの参加をしたり、今回のお三方のように新しいつながりが生まれたり・・・フローレンスを通じて、輪が広がっていくと嬉しいです。