小さな子どもが命を落としてしまう虐待事件が後を絶ちません。
虐待による死亡事例は年間50件を超え、1週間に1人の子どもが命を落としています。
厚生労働省の発表によると、平成28年度に虐待により死亡した子どものうち、0歳が32人(65.3%)、うち月齢0か月が16人(50.0%)と、生後間もない赤ちゃんの虐待死が多いことがわかっています。
フローレンスではこの現状から一人でも多くの赤ちゃんを助けるため、「赤ちゃん縁組事業」を推進しています。
今回はその「赤ちゃん縁組事業」に寄付を続けて下さっている方に、寄付に至った思いを伺いました。
ご自身も都内の資産運用会社で働きながら3人のお子さんを育てているMさんの、家族の大切さに触れたお話です。
「もともと、フローレンスの病児保育を利用していました。
一人目の子どもの育児休暇から復帰したとき、子どもが熱を出したらどうしよう…と。
子どももフローレンスの保育士さんのことが大好きで、私も後ろめたさを感じることなく仕事に行けました。きめ細やかなサービスにとても感謝しています。」
仕事と育児の両立に日々奮闘するワーキングマザーのMさん、あるニュースをきっかけに、サービス利用者から支援者へと変わります。
「病児保育を利用していると、毎月フローレンスからメールニュースが届くんです。ある時届いたメールニュースで、国内で2週間に1人の赤ちゃんが生後すぐに虐待で亡くなっていることを知ったんです。
1年間で26人ですよね。妊婦検診も出産も費用の補助制度があるのに、なぜ赤ちゃんの虐待死が多いのか。とても疑問に感じたと同時に大きなイシューであると思いました。
この26人の赤ちゃんを助けたい。私が出来ることとして、赤ちゃんを助ける事業を寄付で応援することにしました。」
様々な事業の中でも特に「赤ちゃん縁組事業」に思い入れがあるというMさん。
「支援を必要とする人の多くは、自ら積極的に助けを求める術を知らない。そういった人たちにサポートを届ける力や、行政を巻き込んで社会の仕組みを変える力がフローレンスさんにはある。思いを託すことができる団体だと思います。」
Mさんを始め、寄付者の皆さんに支えられている「赤ちゃん縁組事業」。様々な事情で子どもの養育がかなわない実親から養親となることを希望するご夫婦へ、特別養子縁組という制度のもとで赤ちゃんを「縁組」しています。
「子どもを授かった時の喜びは、他に例えられないくらい、大きく深いものでした。3人の子育て中ですが、子どもを通じて私自身も一緒に成長している実感があります。
それはどんな形の親子でも同じだと思います。例えば血がつながっていなくても、家族があることの幸せを享受できるはずです。」
2020年2月12日 フローレンスオフィスにて
「子どもが家族の愛情に包まれ、やりたいことを叶えられたり、好きなことにのびのびとチャレンジできたりする社会になって欲しい。
社会が多様化している現代、いろんな形の家族があると思います。形はどうあれ、子どもを慈しみ、愛を持って育てていく場所であることは変わらない。」
海外の友人の中には、養子を迎えたご家庭も多くあるというMさん。
「養子を迎えた友人はこう言ったんです、
“Now, I have a family. They have a family. “ 私に家族ができた、この子たちにも家族ができたのよ、と。
家族は人のホームグラウンド。全ての子どもにあたたかい家庭があるように願っています。」
フローレンスの「赤ちゃん縁組事業」は皆さんのご寄付に支えられています。
あたたかいご支援をお待ちしています