このたび、フローレンスは、株式会社グラファー(以下グラファー)と共同開発した神戸市在住の子育て世帯を対象とした支援検索サイト「KOBE お悩みハンドブック」を活用し、支援につながりにくい親子を必要な支援につないでいく【デジタルソーシャルワーク】の提供を開始します。
グラファーは、「Digital Government for the People」をかかげ、市民ファースト、利用者視点を第一にしたデジタル行政プラットフォームを開発・提供しているスタートアップ企業です。フローレンスも、行政サービスの窓口申請だけでは必要な市民に支援が届かないという課題の解決案として、こども宅食といった新しい仕組みを開発し福祉のアウトリーチを推進してきました。
フローレンスは福祉領域におけるDXにも取り組みたいと考えています。
取り組み概要
フローレンスが運営する「おやこよりそいチャット」は、LINEで友だち登録した子育て世帯に、オンラインで継続的に声をかけ、ゆるやかに相談を受ける中で、必要な情報提供・支援へつなげるデジタルソーシャルワークを実践するサービスです。
グラファーが運営する「お悩みハンドブック」は、悩みにチェックを付けていくだけで簡単に役立つ支援制度がわかるサービスです。今回は、神戸市在住の子育て世帯の方向けに「KOBE お悩みハンドブック」を共同開発し、それを活用したデジタルソーシャルワークを「おやこよりそいチャット」上で提供します。
「おやこよりそいチャット」では、一人ひとりとていねいにやり取りしていくことを大切にしながら、より多くの人に支援を届けていくため、「KOBE お悩みハンドブック」を有効に活用して、利用者にとってより負荷の少ないやり取りで、必要な支援へのつなぎを実現していきたいと考えています。
デジタルソーシャルワークとは
現在の日本の福祉サービスは、行政の窓口での申請など、特定の場所まで行かないと支援を受けられないことが多く、支援を受けることができるようになるまでに数多くの物理的・心理的なハードルが存在しています。
フローレンスは、この課題に対して、2017年から「こども宅食」事業を通じて福祉のアウトリーチを推進してきました。その取り組みを進める中で、LINEなどオンラインでのゆるやかなコミュニケーションを通じたつながりが、支援を必要とする人の物理的・心理的ハードルを下げ、相談ができる関係性づくりに一定寄与することを確認しました。
デジタルソーシャルワークとは、オンラインで可能な支援を提供しながら、継続的に声をかけ、ゆるやかに雑談・相談を受けながら、自然な流れで情報提供・支援へつなぐ新しい支援のモデルです。
今後の取組みについて
今回開始する「おやこよりそいチャット」およびデジタルソーシャルワークへの取り組みは、まずは神戸市を対象として展開し、利用者や地域のニーズに応じて、他地域での展開も検討していきたいと考えています。こうした取り組みに関心のある自治体関係者様からの連携のご相談は随時、受け付けておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
※「おやこよりそいチャット」事業は、2021年6月30日に神戸市とBE KOBE ミライ PROJECTの協力を得ながら、新型コロナウイルス感染症の影響等で生活が厳しい状況にあるにも関わらず支援につながっていない神戸市内の子育て世帯に、食品を届ける「神戸こども宅食プロジェクト」等をきっかけにつながり、SNSでの情報提供・相談支援等により必要な支援につないでいくデジタルソーシャルワークを実践するという形で始動した事業です。
株式会社セールスフォース・ドットコム、「みてね基金」が取り組みをサポート
今回の取り組みに対し、フローレンスは株式会社セールスフォース・ドットコムと「みてね基金」よりご支援を頂いております。
フローレンスは親子領域における様々な社会課題に新規事業モデルで「小さな解」を提示し、自ら現場運営をしながら、社会インフラ化のための政策提言を推進しています。
行政制度や民間サービスがケアしきれていない社会課題を可視化し、あたらしい事業展開を行うには、多くの初期投資が必要となります。こうしたフローレンスのチャレンジを共に牽引しているのが、支援企業、財団、多くの個人寄付者の方々です。
デジタルソーシャルワーカー募集中!
フローレンスでは、現在、デジタルソーシャルワーカーとして、神戸市を拠点に参加してくださる保健師、社会福祉士、精神保健福祉士、心理士(臨床心理士・臨床発達心理士・公認心理師)の方を募集しています。詳細については、下記の採用ページよりご確認ください。