フローレンスは、2022年7月22日(金)に公開された映画『こどもかいぎ』に協賛・後援しています。映画『こどもかいぎ』は、子どもたちの対話を重ねて成長していく様子を追ったドキュメンタリー映画です。
フローレンスの保育園では、「みんなの未来をつくることに自ら参加し、貢献し、そして楽しむ心を育む」ことを保育理念に掲げ、「シチズンシップ保育」を実践しています。その取り組みのひとつとして、日常的に「サークルタイム」という子どもたちの話し合いの時間をつくり、大切にしてきました。
そんなシチズンシップ保育を日々実践するみんなのみらいをつくる保育園東雲に、7月某日、映画『こどもかいぎ』を製作した豪田トモ監督が見学に来てくれました!今回はその様子をご紹介します。
「サークルタイム」とは?
保育園の生活の中で、自分の気持ちや他人の気持ちを知り、大切にすること。子どもたちの「やってみたい」を、1つ1つ子どもたちと考えながら実現していくこと。私たちはその積み重ねが大切だと考えています。
フローレンスの「みんなのみらいをつくる保育園」で行われている「サークルタイム」では、何が話し合われるかは子どもたち次第で、結論が出ない日も、すぐ終わる日もあります。大切なのは、対話を繰り返すことだと信じて、日常的にサークルタイムに臨んでいます。
例えば、お散歩の行き先のような身近なテーマを取り上げる日もあれば、「今日の●●ちゃんと●●くんのやりとりでこんなことがあったね、どんなことを感じた?」というテーマについて、「一人でやってみたかったんじゃない?」「一緒に遊びたかったけど、うまく言えなかったんじゃない?」など様々な意見が交わされます。
「みんなのみらい」は与えられた未来ではなく、自分たちで考え、決めていい。そのためには「小さいことから自分で決める」経験を大切にしています。
シチズンシップ保育は子どもたちひとりひとりの気持ちや意見を大切にし、子どもたちの「やってみたい」を応援する保育です。
豪田監督がみんなのみらいをつくる保育園東雲のサークルタイムを見学に来てくれました♪
7月某日、映画『こどもかいぎ』の豪田監督がみんなのみらいをつくる保育園東雲に遊びにきてくれました!
みんなのみらいをつくる保育園東雲のサークルタイムは、3~5歳児の全員が集まって一緒に話すこともあれば、学年ごとに分かれて話すこともあります。その日取り上げるテーマも盛り上がりも、その日次第。さて、今日のサークルタイムはどんな話をしているのでしょうか?
保育室に向かおうと階段を上がると、保育室の手前の廊下に集まっているグループがありました。
「ちんちんって言ってる人がいたら、みんなはどう思う?」
「面白い!」
「恥ずかしい~」
「〇〇くんは面白いって言うけど、恥ずかしいっていう人もいるよね。恥ずかしい人の気持ちも考えてあげないといけないよね」
なんと今日のテーマは下ネタ!
どうやら、とあるお子さんの親御さんが「お子さんが下ネタを言う」ということを連絡帳に書いてくださったらしく、それを子どもたちにも考えてもらうために選ばれたテーマだったようですね。ついつい大人が「そんなこと言っちゃダメ」と頭ごなしに子どもたちに伝えがちなことを、あえて子どもたちに問いかけることで、「どうして嫌がる人がいるか」「なぜ言ってはダメなのか」を自ら考えてもらう機会になったようです。
保育室に入ると、今度は別のグループがサークルタイムを行っていました。
こちらでは、保育者が『うんどうかいセブン』という絵本を読み、その内容について話しています。
「うんどうかいセブンが転んだとき、どんな気持ちだったと思う?」
「痛い」
「悲しい」
「転んだけど頑張って走るぞ!と思ったんじゃない?」
子どもたちがそれぞれに、うんどうかいセブンの感情を想像しながら話し合っていました。
その様子をメモを取りながら見守る豪田監督。
この後、子どもたちは次々と豪田監督を取り囲み、「私の名前は〇〇だよ!」「私は〇〇!名前書いてあげるね!」とノートに名前を書いたり、膝の上を取り合ったり、頭上まで持ち上げてもらったりと沢山遊んでいただきました。豪田監督、ありがとうございました!
実際のサークルタイムを見学された豪田監督に感想を伺ってみました。いかがでしたか?
入って早々に下ネタの話から始まったのがとても印象的でした。笑
でも、ああいった話もブラックボックスにせず、言いたい気持ちはわかるけれども、言われた子の気持ちはどうなんだろうね?とお互いの気持ちを聞く、というのは大事ですよね。しかも、廊下の静かな環境で行われていたので、ああいう静かな環境のほうが話しやすいのかなとも思いました。
また一方で、保育室の方では広いオープンな場所だったので、サークルタイムに参加する子もしない子もいましたね。パズルなんかをやりながら聞いている子もいましたが、そういった姿も認められているのはいいなと思いました。
あとは子どもたちがみんな可愛かったです!声をかけられたのでニコッとしたら、あれよあれよという間に囲まれて膝の上の取り合いになったり。子ども好きがダダ漏れになってしまい、子どもたちにはすぐにバレてしまいました!笑
すごく素敵な時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました!
「シチズンシップ保育」をもっと広げるために――フローレンスは『「こどもかいぎ」のトリセツ』も監修に携わりました
フローレンスではかねてよりシチズンシップ保育の取り組みのひとつとして「サークルタイム」という子どもたちの話し合いの時間を大切にしてきました。
これまでのシチズンシップ保育の実践の経験を基に、今回の映画『こどもかいぎ』の公開に合わせて制作された「『こどもかいぎ』のトリセツ」の監修にも携わりました。
フローレンスは映画『こどもかいぎ』に協賛・後援しています
フローレンスの保育園でも実践を重ねている「サークルタイム」。
映画『こどもかいぎ』を通じて、自分と他者の違いを知り、共生を経験する「サークルタイム」が、広まっていくことを願って、フローレンスは映画『こどもかいぎ』に協賛・後援しています。
映画こどもかいぎは7月22日(金)から全国の映画館で公開中です。こどもたちがどんな対話を重ねているのか、ぜひ映画館でご覧ください。
映画『こどもかいぎ』は、こどもたちが「かいぎ」をする保育園を1年間に渡って撮影したドキュメンタリー。本作のテーマは「対話」。
こどもたちの「かいぎ」には、明確な答えも結論もありませんが、全力で話し合い、遊び、泣き、笑い、成長する姿があります。正解のない現代社会で、人とのつながりや対話が一層重要になっている今、こどもたちの目線に立って世界を見ることは、実は社会が抱える様々な課題を解決するヒントになるかもしれない。
そんな想いと好奇心から、大ヒットドキュメンタリー映画『うまれる』、『ずっと、いっしょ。』『ママをやめてもいいですか!?』を生み出した豪田監督とメインスタッフが再集結し、とある保育園で新たな取り組みとしてスタートした「こどもかいぎ」を中心に、こどもたちの日常を覗いた世界を描いています。
推薦:厚生労働省
後援:内閣府 / 日本保育協会 / 公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン / 認定NPO法人フローレンス
ナレーション:糸井重里
企画・監督・撮影:豪田トモ
公開日:2022年7月22日(金)より東京・シネスイッチ銀座ほか全国で順次公開。
公式サイト:https://www.umareru.jp/kodomokaigi/
フローレンスのシチズンシップ保育について
映画『こどもかいぎ』公開を記念して、フローレンス公式Instagramでは7/20~7/24までの5日間連続で「フローレンスのシチズンシップ保育」を紹介しています。
第1回は【フローレンスが大事にしているシチズンシップ保育】について。
第2~5回では、サークルタイムでの出来事や、小規模保育園でのシチズンシップ保育の中での実際のエピソードもご紹介していきますので、ぜひフローレンスのInstagramをフォローいただきご覧ください。
みんなのみらいをつくる保育園Webサイトでも、シチズンシップ保育に関する記事を公開しています。
「シチズンシップ保育」にご興味ある方はぜひ、こちらもご覧くださいませ!