フローレンスは、島根大学総合理工学部 伊藤史人助教の開発した「視線入力訓練ゲーム EyeMoT 3D シリーズ」による重度障害児・者のeスポーツ全国大会【フローレンス杯】アイ♡スポを、伊藤助教、株式会社リテラスFPパートナーズとともに、2022年8月27日(土)に共同開催します。
開催場所は、東京・日本橋にある株式会社オリィ研究所が運営する「分身ロボットカフェDAWN ver.β」で、現地とオンラインのハイブリッドで実施します。
重度障害児・者は、障害があることで一見すると本人の意思を周囲が認識しづらい傾向がありますが、デジタルの活用によって障害児・者のコミュニケーションや意思表示が促進されることが注目されており、障害の有無に関わらずその人らしく生きられる社会を目指して、様々な技術が研究開発されています。
これまで障害児家庭支援のパイオニアとして取り組んできたフローレンスも、デジタル技術の活用に着目しており、今度、障害児・医療的ケア児支援においてデジタルの可能性を模索したいと考えています。
本大会は「どんなに重い障害があっても同じ土俵でみんなでガチンコで楽しめるゲーム大会を!」をテーマに開催します。重度の障害により体を動かしたり言葉で伝えたりすることが難しい方も、視線をパソコンのマウスのように使う「視線入力」の技術を使うことで、意思表示をしゲームを行います。
重度障害児・者のeスポーツ全国大会 【フローレンス杯】アイ♡スポの詳細
重度障害児・者のeスポーツ全国大会 【フローレンス杯】アイ♡スポの詳細は以下のとおりです。参加者と観戦者をそれぞれ募集しています!なお、オンライン観戦については広くたくさんの皆さんにご覧いただけるよう、YouTube生中継(無料)を行います。
日時 | 2022年8月27日(土) ●食事:17時00時〜 ●スペシャル対談:18時00分~ ●試合:19時00分~21時30分 ○19時00分〜 開会あいさつ&ルール説明 ○19時15分〜 エキシビジョン「徒競走」 ▶スイッチ入力や視線入力によるクリックで走るゲーム ○19時45分〜 エキシビジョン「綱引き」 ▶スイッチ入力や視線入力によるクリックで綱を引くゲーム ○20時00分〜 エキシビジョン「対戦ぬりえ」 ▶視線入力で画面を自分の色に塗るゲーム ○20時30分〜 飛び入り対戦 ○20時45分〜 閉会のあいさつ ○20時55分 終了 |
場所 | ●分身ロボットカフェDAWNver.β(東京・日本橋) ●オンライン(Zoom) |
条件 | 以下の両方の要件を満たす者 ●重度障害児・者 ●EyeMoT 3DX Game 00/01のユーザー |
参加費 | ●分身ロボットカフェDAWN ver.βでの食事付き 3,500円 ●ゲーム参加(無料) |
ゲーム | EyeMoT 3DX Game 00/01(運動会・対戦ぬりえ) |
募集している人数 | ●観戦者(現地・お食事付き) 最大30名程度 ●選手(現地・お食事付き) 最大3名程度 ●選手(オンライン) 最大10名程度 ●オンライン観覧者 YouTube ライブ |
その他 | ●現地参加の方は、有料チケットの購入が必要です。 ●オンラインの場合、支援者は操作に慣れておく必要があります(練習会あり) ●現地観戦者、選手は定員になり次第、予告なく募集を終了する場合があります。 |
共催 | 認定NPO法人フローレンス 株式会社リテラスFPパートナーズ 島根大学総合理工学部 伊藤史人 分身ロボットカフェDAWN |
連絡先 | 伊藤史人:fumi@ecs.shimane-u.ac.jp |
イベント当日はオリィ研究所 吉藤代表、伊藤助教、弊会代表理事駒崎のスペシャル対談も予定
当日は18時より、オリィ研究所共同創設者 代表取締役 CEO 吉藤オリィ 、伊藤助教、弊会代表理事駒崎のスペシャル対談も予定しています。テーマは、障害児の就労等についてを予定しています。
大会および対談の模様は、YouTubeライブからご覧いただけます。
伊藤助教のコメント
「これまで重度障害児・者のできるゲームは限られていましたが、EyeMotは障害も場所も関係なく誰でも同じ土俵でできるインクルーシブゲームです。難病、重度障害児・者がよりよく生きられる社会は、持続可能な社会制度を備えた進化した社会です。人は誰でもいずれは衰えることを考えると、社会の進化は誰にとっても重要なことであると考えます。」
弊会代表駒崎のコメント
「重度障害児・者のeスポーツに非常に希望と可能性を感じています。障害児・者が楽しむことができる競技の幅が広がるだけでなく、将来的には就労などの障害者の活躍する社会づくりにもつながると考えています。今回の伊藤先生とコラボレーションはその土壌づくりへの第一歩です。」
フローレンスの障害児家庭支援事業について
フローレンスは障害の有無に関わらず、すべての子どもが保育を受けられる社会を目指して2014年に日本で初めて障害児を専門的に長時間お預かりする「障害児保育園ヘレン」を立ち上げ、2015年に保育スタッフがご家庭に訪問してお子さんを預かる「障害児訪問保育アニー」をサービスインしました。
2019年からは障害児家庭を看護師が訪問してサポートする「医療的ケアシッター ナンシー」、2021年4月には障害の有無にかかわらず子どもたちが遊べる地域交流の場「インクルーシブひろば ベル」をスタート。
同年9月には障害児の出産を機に離職した親御さんが 「もう一度はたらく」ことをサポートする『障害児かぞく「はたらく」プロジェクト』、「重度医ケア児訪問保育エレノア」と、障害児家庭の声を聞きながら多様な支援モデルを広げてきました。
フローレンスは、このような多様な障害児家庭支援事業を行う中で得た知見や家庭の声をもとに政策提言も行い、医療的ケア児家庭を取り巻く環境の改善にも取り組んでいます。関連団体とともに行ってきた政策提言活動が2021年9月に施行された医療的ケア児支援法の実現にもつながりました。
障害の有無に関わらずお子さんとそのご家族が希望する選択をできる社会になるよう、フローレンスは今後も活動してまいります。