2022年12月13日、読売巨人軍の吉川尚輝選手がフローレンス本部を訪問!
フローレンスはこのたび、読売巨人軍の社会貢献プロジェクト「G hands(ジーハンズ)」を通して吉川選手よりご支援先に選定いただきました。
今回の訪問は「吉川尚輝チャイルドドリームプロジェクト」の活動の一環として、フローレンスの支援事業である「こども宅食」の現場をもっとよく知りたいという思いで、ボランティア体験をしてくださいました。
吉川選手が子どもの貧困や虐待に思いを寄せる理由とは?
読売巨人軍では、2015年から「G hands(ジーハンズ)」という社会貢献プロジェクトを行っています。社会貢献活動を盛んに継続している巨人軍の選手の皆さんの中でも、とりわけフローレンスの活動に共感してくださった吉川選手は、「吉川尚輝チャイルドドリームプロジェクト」を立ち上げてくださいました。立ち上げの理由について、吉川選手は次のように語ります。
僕が子供の頃、一緒に野球をしていたチームメイトがいました。彼はとてもうまく、将来有望な選手でしたが、ある日突然、野球を辞めてしまいました。家庭の事情で野球を続けることができなくなったことは後から知りました。彼のように夢を諦めるしかない子どもたちが日本に多くいることを知り、なんとか力になりたいと思いました。僕一人の力では全然足りないと思いますが、僕の活動をきっかけに支援の輪が広がり、多くの子どもが夢を持ち続けられるような社会になるよう、僕自身は野球で頑張る姿を見せ続けたいです
本プロジェクトでは、「吉川選手がシーズンの公式戦で記録した得点数と盗塁数の合計×1万円」を、認定NPO法人フローレンスへご寄付をいただくもので、今年度80万円の大きなご支援を届けていただきました。
寄付金は、フローレンスが行う「こども宅食」事業の活動に充てられます。
2022年分のご寄付については、先月11月に行われた読売巨人軍のファンイベント「ジャイアンツ・ファンフェスタ2022 supported by DAZN」において、フローレンスの赤坂が寄付目録の贈呈式に参加し、寄付目録をいただきました。
吉川選手登場! 実際のこども宅食配送用の食物品の梱包にチャレンジ!
吉川選手に応援をいただいた「こども宅食」とは、経済的に困難を抱えるご家庭やひとり親家庭に無料で食品をお届けし、それをきっかけに地域や支援と繋がりをつくる活動です。
今回吉川選手がフローレンスを訪問してくださったのは、「寄付金をお渡しするだけでなく、フローレンスの活動内容やどんな支援をしているのかをもっと知りたい」という声を寄せてくださったことがきっかけでした。
そこで、各ご家庭にお送りするこども宅食便の梱包作業にお手伝いいただく機会が実現したのです。
フローレンスのオフィスに颯爽と現れた吉川選手。
まずはフローレンスから、ご支援への感謝状をお渡ししました。フローレンス代表理事・赤坂緑からは「今回吉川選手にご支援と訪問をいただけたことで、私たちが支援をお届けするご家庭だけでなく、まだ私たちがリーチできていないご家庭にも支援の可能性を広げることができる可能性を感じています」と謝意をお伝えしました。
次にフローレンスの担当者より、「こども宅食」事業について、詳細や利用者の声などについてもご紹介しました。
実際にお届けする物資を目の前にした吉川選手は、「各家庭の家族構成やお子さんの年齢など、細かいところまで配慮したものをお届けしているんですね!」と驚いた様子。
早速、利用者家庭にお届けする物資の梱包作業に参加しました。「どういうものが喜ばれますかね? 僕が好きなものを入れてもいいのかな?」と、ダンボール箱にそっとカレーを忍ばせる吉川選手。
1歳児のお子さんがいるご家庭には「忙しい親御さんがサッと食べられるインスタント食品がおすすめです」とスタッフがお伝えすると、「なるほど! そういうことも考えるのか~!」と納得した様子で、お届け先の家庭について想像しながら、ひとつひとつていねいに梱包作業をしてくださいました。
最後にクリスマスのお菓子とクリスマスカードを入れてパッケージが完成!
「思ったよりたくさんの物資が入っていますね! お正月のお餅や、親御さんにも喜ばれそうな雑貨などもあって、フローレンスさんの工夫を感じました」と、感想を聞かせてくださいました。
子どもの貧困とこども宅食事業
現在、日本の子供の7人に1人が、その国の文化水準、生活水準と比較して困窮している相対的貧困の状態にあるとされており、ひとり親家庭に限ると、2人に1人が相対的貧困の状態にあるといわれています。フローレンスのこども宅食事業では、経済的な困難を抱える家庭に、食料品や日用品などを無料で届け、継続的なコミュニケーションをとることで、その家庭と関係を築き、必要な支援につなげる活動をおこなっています。
2020年4月からは、「新型コロナこども緊急支援プロジェクト」を通じ、フローレンスの病児保育を利用するひとり親家庭に向けても、寄付でいただいた食品や日用品を不定期でお届けしてきました。
「僕やフローレンスの支援が夢に向かう力になりますように」
梱包体験を終えた吉川選手は、少年野球時代を振り返ってこんな経験を語ってくれました。
このプロジェクトを始めるきっかけになったのが、小学校でも中学校でも高校でも、常に家庭の事情で野球をやめる仲間を見てきたことでした。野球は道具ひとつ取っても、本当にお金がかかるスポーツです。父が少年野球の監督をしていた関係で、『家庭の事情で野球をやめざるを得ない』という親子の声を小さい頃から頻繁に聞いていました
吉川選手はこうした幼少期からの経験と、この日の体験を通して、改めて次のように決意を語ってくれました。
僕やフローレンスさんの活動を通して、今後少しでも困難を抱えるご家庭への支援の輪が広がり、子どもたちがまっすぐ夢に向かって歩む力になれたらいいと思っています。この活動はとにかく僕のシーズンの成績に左右されるものなので、今日改めてその責任を感じました。来シーズンからはもっと盗塁も狙っていきたいです。多くホームベースを踏むことはチームにとってもプラスになりますし。来季はチームでも副キャプテンを勤めるので、子どもたちにもっと夢を与えられるようにがんばります!
すべての子どもたちが、自分の持つ夢に向かって不安なく歩める社会をめざして、フローレンスは吉川選手の応援をいただきながら、今後もこの活動を続けてまいります。