フローレンスは、山形市より出産・子育て応援事業(妊婦・子育て家庭への伴走型相談支援)を受託し、山形市母子保健課と連携して、チャット相談「おやこよりそいチャットやまがた」とオンライン面談を活用した伴走型相談支援を2023年5月24日より開始いたします。
「おやこよりそいチャットやまがた」は、フローレンスが山形市より受託し、2022年5月から開始したサービスで、SNSでの情報提供・相談支援等により必要な支援につないでいくデジタルソーシャルワークを実施しています。現在、約1,100名が登録しており、有資格の相談員(デジタルソーシャルワーカー)が月間平均で相談件数250件以上、130名以上とやり取りをしながら、必要な支援につないでいます。
フローレンスが自治体からの受託事業として、チャット相談とオンライン面談を活用した伴走型相談支援を提供するのは、山形市が初となります。
今回の取り組み概要
今回、フローレンスはLINE公式アカウント「おやこよりそいチャットやまがた」におけるチャット相談機能を活用し、山形市に居住する妊産婦及びその家族を対象に、妊娠期から出産・子育て期まで継続的に情報提供・相談支援等をおこないながら、必要に応じて地域の関係機関にもつないでいきます。「おやこよりそいチャットやまがた」では、相談者本人の好きなタイミングにチャットで専門職に相談をおこなうことができます。
また、希望者には妊娠8ヶ月面談をオンラインで実施し、必要に応じて関係機関と連携します。面談終了後も「おやこよりそいチャットやまがた」にて、プッシュ型の情報提供、フォロー連絡、相談支援を行っていきます。
面談以外でも、いつでも相談できるチャット相談を活用することで、妊娠時から出産・子育てまでの一貫した切れ目ない支援を提供できます。
■LINEでのチャット相談「おやこよりそいチャットやまがた」詳細
対象者 | 山形市に居住する子育て世帯 + 妊産婦及びその家族 |
対応時間 | 月曜日から金曜日 9時~18時(祝日は除く)※相談者は24時間いつでもメッセージ送信可能。 |
利用方法 | LINEから「おやこよりそいチャットやまがた」を友だち追加し、利用登録フォームから申込み |
相談体制 | 社会福祉士や精神保健福祉士、公認心理士等専門的な資格を持つ複数名が相談員として対応 |
■8ヶ月オンライン面談詳細
実施者 | 保健師・助産師・看護師等の有資格者 |
予約方法 | やまがた市出産・子育てアプリからのオンライン予約 |
時間 | 月曜日から金曜日 / 1回45分 |
使用システム | ZOOM |
面談参加者 | 妊婦さんまたはそのご家族と面談担当者1名 |
面談内容 |
妊娠7か月頃に回答をしてもらったアンケート内容や子育てガイドを用いながら妊婦の困りごと・心配事を把握し、出産までの見通しを立てる |
デジタルソーシャルワークとは
現在の日本の福祉サービスは、行政の窓口での申請など、特定の場所まで行かないと支援を受けられないことが多く、支援を受けることができるようになるまでに数多くの物理的・心理的なハードルが存在しています。フローレンスは、この課題に対して、2017年から「こども宅食」事業を通じて、支援者からご家庭につながりに行くアウトリーチを推進してきました。その取り組みを進める中で、オンラインでのゆるやかなコミュニケーションを通じたつながりが、支援を必要とする人の物理的・心理的ハードルを下げ、相談ができる関係性づくりに一定寄与することを確認しました。
デジタルソーシャルワークとは、オンラインで可能な支援を提供しながら、継続的に声をかけ、ゆるやかに雑談・相談を受けながら、自然な流れで情報提供・支援へつなぐ新しい支援のモデルです。「おやこよりそいチャット」で利用者と対話するデジタルソーシャルワーカーは社会福祉士、精神保健福祉士等の有資格者で、相談実務経験がある方を1名以上配置したチームで対応します。
フローレンスと山形市の取り組み
フローレンスは、2022年4月から、山形市より支援対象児童等見守り強化事業を受託し、山形市社会福祉協議会等と連携して、山形市在住の子育て世帯に対して、デジタルソーシャルワークを実践する「おやこよりそいチャットやまがた」を運営しています。
現在、登録者数は約1,100名、月間平均250件以上の相談に対応しています。
開設から1年で、ヤングケアラー、生活に困窮するご家庭、お子さんの発達でお悩みのご家庭など、さまざまなご家庭によりそい、必要な支援につなげながら、継続したフォローをしています。
2023年2月には地方版「孤独・孤立対策官民連携プラットフォーム」推進事業にて山形市と連携し、山形市民のすべての方を対象とするLINE相談「つながりよりそいチャット」を期間限定で開設しました。
今回、出産・子育て応援事業内の妊娠8ヶ月のオンライン面談とチャット相談部分を受託することで、妊娠期から出産・子育て期まで継続的な支援を提供できることになります。
■今後の取り組みについて
「おやこよりそいチャット」およびデジタルソーシャルワークへの取り組みは、引き続き、利用者や地域のニーズに応じて、他地域での展開も検討していきたいと考えています。モデル事業の立ち上げなどにご関心のある自治体関係者様からの連携のご相談は随時、受け付けておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。