Florence News

未受診妊婦を支援するフローレンスの「無料産院」事業 関東初・中部初のパートナー病院が決定! まつしま病院(東京)、いとうレディースケアクリニック(岐阜)と新たに提携

未受診妊婦を支援するフローレンスの「無料産院」事業 関東初・中部初のパートナー病院が決定! まつしま病院(東京)、いとうレディースケアクリニック(岐阜)と新たに提携

#にんしん相談・無料産院

フローレンスは、孤立出産や赤ちゃん遺棄を防ぐために未受診妊婦を支援するフローレンスの「無料産院」事業について、第二弾提携先として2023年8月1日から、関東圏では初めて「まつしま病院」(東京都江戸川区、理事長:益原千加)、中部圏では初めて「いとうレディースケアクリニック」(岐阜県本巣郡北方町、理事長:伊藤俊哉)と提携し、京都に続き、東京や中部地方でも「健診・出産費用が払えない経済的に困難を抱えた未受診妊婦」への支援を開始することを発表いたします。

赤ちゃん遺棄の実態

赤ちゃんの遺棄・虐待事件が絶えない背景には、予期せぬ妊娠をしてしまったり、経済的・精神的な不安から医療機関を受診できずに出産を迎えてしまうなど、社会的に孤立している妊婦が支援を受けられていないことが要因と考えられます。

厚生労働省による2020年度のデータによると、日本では、年間32人、2週間に1人以上の割合で、0歳児が虐待死で亡くなっています。その背景には、予期せぬ妊娠を誰にも相談できず、不安や孤独の中で一人で出産を迎えてしまい、追い詰められた末に産まれたばかりの赤ちゃんを遺棄してしまう妊婦の存在があります。厚生労働省のデータでも、0日児死亡ケースの中で妊婦健診「未受診」の割合が87%にものぼっています。また、受診しない理由として、経済的理由を挙げる人が約4割という調査結果もあります。

未受診妊婦を支援するフローレンスの「無料産院」事業の取り組み

フローレンスは2022年10月より、フローレンスのにんしん相談に相談した妊婦への経済的支援として、妊婦健診の初回受診料をフローレンスが代わりに支払う「初回受診料支援」に取り組んできました。しかし、初回受診料支援だけでは不足している部分も明らかになってきました。

妊婦の検診未受診の現状

・前年度は収入があり、公的支援(助産制度など)の対象にならない
・公的支援が適用されるまでの審査には時間がかかるため、その間に出産を迎えてしまう など

こうした制度の狭間に陥り、経済的・精神的に不安や困難を抱え医療機関を受診できず悩んでいる未受診妊婦に対し、フローレンスは、にんしん相談を受け付けるとともに、提携病院での妊婦健診・出産費用をフローレンスが代わりに支払い、医療機関を受診してもらうことで母子ともに危険な状態で出産に至ることを防ぐフローレンスの「無料産院」事業を開始しました。妊婦健診の受診をきっかけに行政などの支援につなげることで、母子を支援し、赤ちゃん遺棄を防止します。この事業は休眠預金を活用した助成金とフローレンスへの寄付などを原資に行っています。

フローレンスの「無料産院」事業は、京都市の第二足立病院を第一弾提携先として2023年6月1日からスタート。すでに50件以上のにんしん相談がよせられています。今回、関東では初めて、江戸川区「まつしま病院」が、また中部地方では岐阜県本巣郡北方町の「いとうレディースケアクリニック」が新たに「無料産院」事業の提携先に決定しました。これからも未受診妊婦への支援の輪をさらに広げ、赤ちゃん遺棄ゼロを目指します。この「無料産院」事業では、未受診妊婦が経済面での心配なく出産できる場所を増やすことも目的としており、今年度中に全国から10院を目標に提携先の病院を引き続き募集しています。

フローレンスの「無料産院」事業について▼

#赤ちゃん遺棄をゼロに 日本初!フローレンスが未受診妊婦を支援する「無料産院」事業をスタート ~全国化を目指し、第一弾として京都・第二足立病院と提携~
フローレンスは赤ちゃんの遺棄などの悲しい事件を防ぐため、新たに「無料産院」事業を開始、全国化を目指します。第一弾の提携先病院として第二足立病院(京都市 理事長:畑山博)と提携し、2…
はてブ

まつしま病院のコメント

まつしま病院ロゴ

まつしま病院は、1991年に東京都江戸川区で開業。「女性とこどもにやさしい病院」という理念を掲げ、産婦人科・小児科・心療内科・乳腺外科外来を行っています。妊娠期から周産期、新生児期、思春期、更年期まで一貫して対応できることを最大の強みとしています。一方、DV被害者へのサポート、性暴力を受けた方への医療対応、児童虐待の防止にも力を入れています。また家庭環境や精神的な疾患、あるいは経済的な問題などで育児に困る方も積極的に支援しています。
今回、フローレンスの「無料産院」事業に賛同し、共に「赤ちゃん遺棄」の問題に取り組み、予期せぬ妊娠に悩んでいる妊婦さんが駆け込める場所として、安心して出産できるよう支援をフローレンスと共に強化していきます。

いとうレディースケアクリニックのコメント

いとうレディースケアクリニックロゴ

いとうレディースケアクリニックは、1928年に岐阜で開院、開業95周年を迎えました。産前、出産、育児から女性特有の疾患まできめ細やかな「ケア」をこころがけ、ご相談に応じています。近年は少子化が進み、お母さんたちが戸惑いながら育児をしている現状を安心して育児ができる環境に変えたいと考え、子育てサークルを発足し、地域のお母さんたちにつながりと息抜きの場を提供しています。赤ちゃん遺棄の悲しい事件が起こるたびに、何かできたらと考えていたところ、フローレンスの「無料産院」事業を知り、パートナー病院として提携いたしました。困難を抱えている妊婦さんへの支援をフローレンスと共に取り組んでいきます。

休眠預金活用事業

※この事業は、休眠預金活用事業を原資として活動しています。

「無料産院」事業を、共有と寄付で応援してください

フローレンスの「にんしん相談」そして、「無料産院」事業は、寄付者の皆さんのご支援なくしては成り立たない事業です。皆さんのあたたかいご支援によって私たちが活動でき、それによって助けられている人がいます。

赤ちゃん遺棄の悲しい事件が起こるたびに、「フローレンスに相談してくれさえいれば」と悔やまれてなりません。

「無料産院」事業を全国に展開し、ひとりでも多くの人を救うためには、まずは赤ちゃん遺棄の背景にある課題を多くの人に知っていただくことも必要です。ぜひ、周りの人に広めることで、社会を変える一助になっていただければと思います。


    ご意見・ご感想をお寄せください

    • ご質問については、「よくあるご質問」または「お問い合わせ」をご確認ください。

    • お寄せいただいた内容は、当法人および当サイトの運営・改善の参考にさせていただき、その他での使用はいたしません。ただし、いただいた内容をコンテンツ内に掲載させていただく場合があります。

    ご意見・ご感想をお寄せください必須

    取り上げてほしいテーマなどあればご自由にお書きください

    こんな心躍る未来を、
    ともにつくりませんか?