11月より、渋谷区初台にあるフローレンスグループの「マーガレットこどもクリニック」で、女性のための心療内科/不登校を選んだ子のための外来(不登校外来)を開始します。
マーガレットこどもクリニックは2017年に開設し、子育て中の医師を中心に、子育てに伴走する小児科として活動してきました。
クリニックで6年にわたりこどもたちの診療をするなかで、発達や不登校の相談を受ける機会や、日々の診療で保護者の方、特に母親の負担の大きさを感じる機会が多くなってきました。
「不登校のお子さんが困ってしまうのは、学校が多様性を受け入れられなかったり、社会に学校以外に選択肢がなかったりするのが大きな要因なのに」
「女性が、『つらさ』を抱えてしまうのは身体的な女性の特徴に加えて、まだまだ根強い男女格差が社会に残っているからなのに」
そんな憤りとともに、より専門的な診察・治療を身近な小児科でできるようにしたいと、皆さんの相談を受けながら感じてきました。
そこで、このたび女性のための心療内科と不登校外来を立ち上げます。
女性のための心療内科/不登校外来について
マーガレットこどもクリニックは、『親子の「つらい」に共にたちむかう』をコンセプトに親子に伴走するクリニックを目指し、開業以降、小児科として多くの親子と出会い、支えてきました。
当クリニックは開設時より病児保育室を併設しているほか、子育てに関する相談窓口と枠を設けて親子の困りごとに寄り添ってきました。また、来院した方やフローレンスのスタッフから毎年寄付を募ってインフルエンザワクチンをのべ約200人のひとり親家庭の方に提供しています。
今回新たに立ち上げる心療内科・不登校外来では以下のことを目指します。
女性医師による女性のための心療内科です
女性は学校や職場での人間関係に加えて、生理や妊娠・出産、更年期などに伴うホルモンの変化があります。さらに、現代の日本では家事、育児、介護などの負担が依然として大きく女性に偏っており、ストレスを抱えやすくなっています。心療内科では女性の心のつらさを少しでも軽くするお手伝いをします。
専門の医師に不登校にまつわる心と身体の相談ができます
学校に行かない選択をすることは、お子さん本人にとっても保護者にとっても大きな葛藤があり、時に辛さを伴います。経過の途中ではお子さんが頭痛やめまい、腹痛といった身体症状を伴うことも多くあります。 クリニックでは、学校に行かないことは治療すべきこと・悪いこととは考えていません。多くのお子さんは学校という場所での特殊なルールや人間関係に適合しようとして頑張り、疲れ切り、そして傷ついています。お子さんの心を休め、ゆっくりと元気を取り戻し、そして社会とのつながりを築いていくことを目指して、一緒に考えていきます。
このような悩みを抱えている方はお気軽にご相談下さい
心療内科
【対象】大人の女性の方
・こどもの夜泣きで眠れなくて、つらい
・産後、こどもが可愛いと思えない、気分が落ち込んでつらい
・家族の悩みを誰にも相談できなくてつらい
・学校や職場になじめなくてつらい
・生理前のイライラがひどくてコントロールができない
・更年期なのか、イライラや無気力、気分の落ち込みがある
・かかりつけ医から精神科にかかるように勧められた
【担当医師】浦川史歩
女性の役割の多様化やライフステージの変化に伴う心身不調に対し社会の理解や支援はまだ十分といえない状況です。どんなお悩みやご要望でも、お気軽にご相談ください。わたしたちが全力でお手伝いいたします。
略歴:大学病院、総合病院、内科や心療内科クリニックなど様々な医療機関での診察に従事。子連れで海外移住した経験もあり、英語での診察対応可能。
専門:心療内科専門医 日本内科学会総合内科専門医 日本内科学会認定医 日本内科学会認定医 MA Medical Ethics and Law
担当:女性のための心療内科
不登校を選んだ子のための外来(不登校外来)
【対象】小学生~中学生
・学校に行こうとすると、腹痛・頭痛などの症状が出てつらい
・生活リズムが乱れている
・体力の低下が心配
・朝起きれない、夜になっても眠れない
【担当医師】鹿島 京子
発達や心に関わる診療では、お子さんとのコミュニケーションを大切にしていきます。保護者の方には、来てよかった!と、ちょっと心を軽くしてお帰りいただけるような診療を目指します。
略歴:東京臨海病院・河北総合病院で、発達障害、こどもの心の診療、思春期診療、不登校診療を担当
専門:小児科専門医 こどもの心専門医 日本小児精神神経学会認定医
担当:発達外来・不登校外来
マーガレットこどもクリニックはこれからも身近な小さな困りごとの背景にある問題に、医療を通してできることに取り組み、そして、少しでもよい社会をこどもたちに手渡すために活動をしていきます。