皆さんは、「ラリー競技」をご存知でしょうか?一般の公道を使って行われるモータースポーツのことで、ヨーロッパや南米では非常に人気の高いスポーツです。
紅葉が彩る山間や、のどかな集落村合の一般道を、非日常的な速さで鮮やかなペイントを施した車が駆け抜ける――そんな魅力あふれるラリー競技の最高峰である、FIA 世界ラリー選手権の日本大会「フォーラムエイト・ラリージャパン2023」が、11月16日から19日に愛知県と岐阜県で開催されました。
昨年、12年ぶりに世界選手権の日本ラウンドとして開催された大会では、約6万人のラリーファンが詰めかけ、熱戦が繰り広げられました。この大会で優勝したラリー界のスター選手、ティエリー・ヌービル選手(ヒュンダイ・モータースポーツ)が、2023年のFIA世界ラリー選手権最終戦となる日本での大会でフローレンスへの支援を表明してくださいました!
FIA世界ラリー選手権とは?
FIA 世界ラリー選手権(FIA World Rally Championship=WRC)は1973年に創設された。世界各地で開催されていたラリーの中から選ばれた13のイベントがシリーズ化され、世界選手権のタイトルがかけられたのがその始まりである。以降、WRCは40年以上にわたりスプリントラリーの最高峰として君臨。ラリーが盛んな欧州や南米では、F1に勝るとも劣らない人気を誇っている。
出典:https://toyotagazooracing.com/jp/wrc/about/2023/
訪れるすべての国に支援を届け続ける、ヌービル選手
ティエリー・ヌービル選手は、ベルギー出身のラリードライバー。2009年にラリー・カタルーニャで初戦を飾り、以来、優勝回数19回と、世界のトップ選手として活躍を続けています。
そんなヌービル選手が、世界13カ国で開催されるFIA世界ラリー選手権(以下、WRC)で実施しているのが、開催国の慈善団体や環境保護団体への支援活動。
各国を訪れるたびに支援団体をひとつ選んで寄付を続けており、寄付金額は競技結果によって変わるということです。2022年にはエストニア大会で4位に入賞し、入院中のこどもたちを支えている団体へ、日本大会では優勝し、動物保護団体へ寄付をしています。
ヌービル選手は、寄付だけでなく現地で慰問活動なども行っており、オーストラリアで2019年に発生した大規模な森林火災では、その影響でラリーの大会が中止になった際に、消防局へ寄付するとともに、他のドライバーとともに消防署を慰問しています。
ひとり親家庭を支援するフローレンスに寄付を表明!
フォーラムエイト・ラリージャパン2023開催に際して、ヌービル選手の通訳担当者からフローレンスに連絡をいただいたのは、ラリージャパン開催直前の11月8日のこと。通訳担当者が寄付先として日本のNPO法人のなかから候補をいくつかあげたところ、数ある団体の中からヌービル選手自身がフローレンスを選んでくださったというのです!
そして、11月14日、温かいメッセージとともにご自身のSNSアカウントで寄付を表明してくださいました。
ラリージャパン2023で、日本のNPOであるフローレンスを支援します。
https://www.instagram.com/p/CznnaUvLves/?utm_source=ig_web_copy_link 一部日本語訳
この素晴らしい団体は、経済的困難を抱えるひとり親家庭を支援しています。
日本のひとり親家庭の約半数は相対的貧困状態にあります。
(中略)
このとても重要な活動を、あなたも支援することができます。
ヌービル選手、フォーラムエイト・ラリージャパン2023のオープニングステージで優勝!!
11月17日、愛知県豊田市のトヨタスタジアムで開催されたオープニングステージでは、昨年総合覇者のヌービル選手が見事優勝しました。
翌18日のDay2は大雨の難しいコンディションとなり、多くの選手がクラッシュする大波乱がおき、ヌービル選手もデイリタイアとなってしまいました。
しかし、Day4では再び優勝を飾り、総合優勝こそ逃したものの最終日まで果敢に走り抜きました。過酷なレースに挑みながらも、日本のこどもたちに想いを寄せ、フローレンスへの支援を表明してくださったヌービル選手に、改めて感謝と敬意を表します。
フォーラムエイト・ラリージャパン2023公式サイトの発表によると、有料観客席来場者が90,300人、イベント会場、沿道応援すべてを含めると、536,900人ものラリーファンが訪れた本大会。近年、日本でもWRCが大きな盛り上がりを見せています。
ヌービル選手が、フローレンスにご寄付くださいました!
スペシャルステージ(SS)と呼ばれる一般道に設置された複雑なコースでタイムを競い、最高速度200kmで疾走するラリー。その総走行距離は300〜400kmともいわれ、ひとたびクラッシュすれば大事故となることもあるため、長時間の緊張が強いられます。
そのような過酷なステージに挑みながら、日本の経済的に困難な状況にあるひとり親家庭に温かいお気持ちとご寄付を表明してくださったヌービル選手。
レース後の11月22日には、フローレンスへのご寄付とともにSNSでもご報告くださいました。
ラリージャパン2023を終えて、経済的に困難な状況にあるひとり親家庭のために尽力しているフローレンスに2000ユーロを寄付します。
https://www.instagram.com/p/Cz8gswxrEkx/?utm_source=ig_web_copy_link 日本語訳
ヌービル選手へのインタビューが実現!
2023年のシーズンを終えたヌービル選手が、フローレンスのインタビューに書面で応えてくださいましたのでご紹介します!
Q. 各国で支援を続けている理由を教えてください。
僕はラリーというこのスポーツがエンターテインメント以上のものをもたらすことを常に願っています。僕たちは幸運にも好きなことをして、世界中を旅し、快適な生活を送っていますが、多くの人が苦しんでいることに大きな悲しみを感じます。
僕はすべての人を助けることができないわけですが、転戦する中で1カ国につきひとつの団体をサポートすることができると考え、4年前にこの美しい冒険を始めました。これまで世界中のさまざまな団体を支援することができて、20万ユーロ以上の金額を寄付してきました。さらに多くの人を支援するために、これからもこの活動を続けていきたいと思っています。
Q. 日本の大会でなぜフローレンスを選んでくださったのですか?
僕には2人のこどもがいます。こどもたちが愛情を多く注がれながら育つことがいかに重要かということがよくわかります。また、ひとりで家族の面倒を見ることがどれほど大変なことか想像にかたくありません。働かなくてはならないでしょうし、愛する人と過ごす時間も十分にないでしょう。本当に大変な状況だと思うので、皆さんが行っていらっしゃる活動にとても感動しました。
このような状況がますます増えていっていることはとても残念なことだと思います。このような困難を乗り越えるためにひとり親家庭に対して素晴らしい活動を行っているフローレンスの力に少しでも力になることができればと思いました。
Q. 日本のこどもたち、世界のこどもたちに向けてメッセージをお願いします。
僕はこどもたちに「挑戦することを恐がらないで!」と伝えたいです。不可能なことは何もありません。ただ、自分を信じて一生懸命努力することです。僕は小さい頃、ラリードライバーになりたいと思っていました。困難な状況もたくさんありましたが、何度も挑戦し、努力は報われました。失敗は人生のプロセスの一部なので、決して失敗を恐れないでください。失敗は理解を促し、成長させてくれます。最も重要なのは自分を信じることです。私の友人のクレイグが言うとおり「誰にも自分を卑下させてはならない。自分の真の可能性を知っているのは自分だけなのだから」ということなのだと思います。
WRC世界ラリー選手権 2024シーズンは、1月25日にモンテカルロからスタートします。2024年11月21~24日には再び日本でシーズン最終戦が開催される予定です。ヌービル選手の益々の活躍に期待します!
フローレンスだから、皆さんと一緒に変えられる未来があります
超高齢社会が進み、課題先進国といわれる日本では、親子をとりまく社会課題が山積しています。
フローレンスは事業開発、政策提言、文化創造の3つの軸で、日本のこども・子育て領域の社会課題と価値創造に取り組む、国内最大規模の認定NPO法人です。
日本初の共済型・訪問型病児保育事業で2004年に設立し、こどもの虐待、こどもの貧困、障害児家庭の支援不足、親子の孤立の課題を解決するため、多様な保育事業を運営するほか、全国で「こども宅食」「おやこよりそいチャット」「にんしん相談」「赤ちゃん縁組」などの福祉事業と支援活動、政策提言を行っています。
フローレンスのこれらの活動は、皆さんからのご寄付で実現できています。フローレンスと一緒に、未来のこどもたちに笑顔を届けませんか?1日50円~のご寄付で、変わる未来があります。ぜひフローレンスの活動を応援してください。
※フローレンスは、児童福祉支援活動の分野において東京都で最も早く「認定」を受けた認定NPO法人のひとつです。フローレンスへのご寄付は寄付金控除の対象となります。
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