おウチくる!?行く行く~! 園長インタビュー企画
「おウチくる!?」は、ごくみんこと学生インターンの大極(だいごく)が、日々現場で、よりよい保育を実現する園長先生に突撃インタビューするコーナーです。
おうち保育園での笑いあり、涙ありの、新発見エピソードの数々をお届けします!
出産を機に退職し、保育現場から離れてしまう。そんな「潜在保育士」と呼ばれる人たちがいます。おうち保育園 門前仲町園の成川宏子園長は、子育てが一段落した後、パートスタッフとしておうち保育園に入社しました。現在は、2人のお子さんを育てながら、園長を務めています。一度、現場を離れた成川園長が、復職へ踏み切ったキッカケとは?保育の現場への復帰を考えている保育士さん、必見です!
保育現場の原点となった、幼稚園教諭時代
以前は、200人規模の大きな幼稚園で働いていました。通常は、30人ほどのクラスを担任として受け持っていましたが、多い時は1人で36人を担当していました。幼稚園での仕事が好きだったので、結婚後も非常勤スタッフとして仕事を続けていました。出産で一度現場を離れましたが、下の子が小学校に入った頃から、また何か始めたいなと思い、保育の仕事を探し始めました。
現場を離れてみて気付いた、保育への情熱
フローレンスに入る前に、モデルルームや住宅展示場でお子さんを預かる一時預かりのパートをしていた時期がありました。いらっしゃるお子さんは“お客様”なので、保育や教育現場とは違って、ご機嫌よく楽しく過ごしてもらうことが、一番の目的でした。ある日、預かっていたお子さんが、親御さんに対してひどい言葉遣いをしている場面に出くわしました。私はその子の言葉遣いについて注意してあげたかったのですが、注意はもちろん、子どもを叱ることはご法度だったので、非常にもどかしい思いをしました。
一時預かりというのは、その場限りのお付き合いなので、その子の全体を見て、伝えることができないですよね。そう気付いた時、「向いてないな」、と思いました。「私はただ子どもを預かるのではなく、保育や教育がしたいんだ」と気づきました。子どもたちに、いろんな生き方があるよ、と伝えられるのは、その子と親御さんとの信頼関係があって、初めてできることです。それで、「保育園に戻ろう」と思いました。毎日、一緒に子どもと過ごし、いいところを褒めてあげたり、一緒に答えを見つける、そんな仕事がしたいと思いました。
「パートタイム勤務」という自分に合った働き方.子育てはブランクではなく、キャリアのひとつ。
とはいえ、現場をしばらく離れていた私にとって、フルタイムで働くのはハードルが高く、踏み出せずにいました。その時ちょうど、おうち保育園でパートタイムの募集をしているのを見つけました。再び社会に出て働き始めることに対し、不安はありましたが、1日4時間から勤務できるので、これなら出来るかも、と思い応募しました。パートタイムは、保育補助がメインなので、無理なく始められるメリットがあり、実務のブランクがあった私にとって、復職に踏み出すキッカケとなりました。おうち保育園は、0~2歳の乳幼児が対象なため、子育て経験が非常に活きてきます。幼稚園教諭の頃は、月齢が高い3~5歳児の担当だったため、乳幼児の保育は未経験でしたが、2児の子育て経験があったので、さほど抵抗はありませんでした。
もっと子どもと向き合いたい!フルタイム勤務に挑戦
実際に働いてみると、どの園のスタッフも、自分たちで園を作っていこう、という気概にあふれ、やりがいのある職場だと思いました。始めは保育補助が主でしたが、次第に読み聞かせや手遊びなどをさせてもらえるようになりました。子どもたちと親密になっていくにつれ、4時間で帰るのが名残惜しいな、と思うようになりました。働きに出ることや小規模の保育にも慣れてきたので、フルタイムスタッフを希望し、担任を持つようになりました。
今までにない保育をしよう!小規模保育という、“新しい保育のカタチ”
パートで働き始めた頃から、おうち保育園の未来にワクワクしていました。当時、グループ型保育事業だったおうち保育園は、アパートの一室で、3名の保育ママが3対1で保育を行うという先駆的な運営をしていました。(※1)保育者がより深く関われ、家にいては得られない、お友達との生活を経験できる。そんな“新しい保育のカタチ”を、一緒に作っていけることに心は踊っていました。今でも、子どもたちと近い距離で、多くの時間を共に過ごし、保護者とも信頼関係を結んでいける保育ができることが、自分にとってのやりがいにも繋がっています。
※1:現在おうち保育園は、子ども子育て支援新制度の、小規模保育事業へ移行しています。
保育スタッフからは「なり先生」と呼ばれ信頼も厚い成川園長。子どもたちの成長を第一に考え、スタッフとともにより良い園づくりに情熱を傾けながらも、さらっと行動に移す園長に圧倒される思いでした。