2023年12月1日(金)、時折雪がちらつく中、仙台市青葉区にある宮城県立こども病院にキッチンカーがトライアル出店。通院されている方や医療従事者の方など、たくさんの方で賑わいました。
このキッチンカー出店は、フローレンス仙台支社がこども病院に働きかけて実現したものです。
付き添い入院のご家族を応援したい!
この取り組みが始まったきっかけは、「付き添い入院の過酷さ」をスタッフ間で話したことでした。
付き添い入院とは?
付き添い入院とは、乳幼児が入院するときに、保護者が泊まり込みで付き添いをすることです。入院患者とは違い、保護者にはベッドや食事の用意がありません。こどもと同じ小児用ベッドに添い寝するケースも多く、食事は毎食レトルトやコンビニばかりになることも。その生活の過酷さや、入院が長期に亘った時に保護者の就労継続が困難になることなどが全国的な問題になっています。
「食事は毎食コンビニで済ませ、看護が続くと食べられない時もある」
「シャワーを浴びるのも自由にできない」
「足を伸ばせない、寝返りができないベッドに添い寝して就寝」
こうした付き添い入院に関する悩みや不満を少しでも解消したい!と、フローレンス仙台支社で考えたのが、「あたたかいご飯を提供する」というもの。
それをどう実現できるのか?とスタッフで話し合い、「キッチンカーに来てもらえばいいのでは?」という結論に至りました。
仙台市にある宮城県立こども病院では乳幼児が入院していることも多いため、親御さんが付き添い入院をするケースが多いです。
そこで、誘致できるキッチンカーを探し、こども病院にご提案。複数回打ち合わせを重ねた上で、この度、トライアル運用を行うことになりました。
トライアルスタートの日は大盛況。親御さんから喜びの声も。
トライアル運用開始となる12月1日(金)、こども病院では、キッチンカーの開店時間直後にも関わらず、多くの人が車の周りに集まってきていました。
話題の商品だったこともあってか、生地づくりが追いつかず、注文から商品提供まで1時間待ちになるほどの人気ぶり!
付き添い入院の親御さんから喜びの声を聞くことができました。
「入院中はずっと同じ食事だし、出来立てのあたたかいものを食べられることがまずありませんでした。こういうのがあると楽しみができて嬉しいです。」
「付き添い入院中は、こどもがお昼寝している間に急いで売店で自分のご飯を買っていました。たまにこどもが寝てくれなくてお昼過ぎてしまうと、売店に行っても買えるものがなかったりして、食事を満足にとれない日もあります。一食でもこういうものが食べられると日常に変化があって嬉しいです。」
また、病院に勤務されている医師や看護師、スタッフの方も楽しみにしていたそうで、昼休みの時間には多くの方がいらっしゃっていました。
トライアル3日目となる12月7日(木)の出店はカレー。この日もかなり盛況でした。
この日買いに来てくれた親御さんもこども病院にキッチンカーが来ることをとても喜ばれていて、
「今日は通院で来たけど、少し前に手術をして二ヶ月間入院していました。その時食事には本当に苦労したし、キッチンカーが来てくれるのは本当に嬉しいです。ずっと続けてもらいたい。一食だけでも楽しみができると、やっぱりテンション上がりますね。」
とお話しされていました。
こちらのキッチンカーでは、お子さん向けにちょっとしたプレゼントも用意してくださっていて、通院で来ている親子連れの患者さんに大好評!
14時の閉店前にカレーは売り切れ。キッチンカーの店員さんも、「すごくたくさんの方に来てもらえてありがたい。ここまでお昼時に売れることってなかなかないので、貴重な機会になりました。」と仰っていました。
12月のトライアル出店は合計5日間ありましたが、どの日も盛況だったとのこと。こども病院によると、今後トライアルの結果を踏まえ、定期的なキッチンカーの出店を検討していくそうです。
このキッチンカー誘致をきっかけに、付き添い入院の親御さんにとって「食の充実」「日々のちょっとした楽しみ」が生まれるといいなと思っています。
キッチンカーの誘致活動は仙台支社で行っているまざらいんキャンペーンの一貫で行いました。
まざらいんキャンペーンについてくわしくはこちらの記事をご覧ください。
https://specialneeds.florence.or.jp/mazaline/
フローレンスではこれからもこの活動を見守っていき、付き添い入院の親御さんを応援したいと考えています。