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こども家庭庁登壇「日本版DBS、いま事業者に求められること」【事業者向け説明会開催報告】

こども家庭庁登壇「日本版DBS、いま事業者に求められること」【事業者向け説明会開催報告】

#日本版DBS #ソーシャルアクション

 今年6月、「日本版DBS」の創設を含む、こども性暴力防止法が成立しました。対象事業者に義務付けられる内容やスケジュールなど、まだまだわからないことも多いなかで、不安に思われている事業者の方も多いのではないでしょうか。

▼「日本版DBS」の創設に向けたフローレンスの歩みについてはこちら

そこでフローレンスは、11月1日、関係業界の事業者向けに、「日本版DBSに関するオンライン説明会〜法律が成立したいま、事業者に求められること〜」を実施しました。

100名以上の方にお申し込みをいただき、当日の質疑応答では時間内にすべてお答えできないほどの事前質問を頂戴いたしました。

当日は、こども家庭庁こども性暴力防止法施行準備室の久米室長にお話しいただきました。

※本説明会の動画や資料については、申込フォームからお申し込みください(2024年12月25日〆切)。

日本版DBS(こども性暴力防止法)の概要・施行までのスケジュール

会の前半では、久米室長から、制度の概要、スケジュール等についてご説明いただきました。

久米室長からの説明概要

今年6月、法律が成立・公布され、対象事業者の範囲、対象事業者に求められる措置等が決まりました。

こどもに教育、保育等を提供する学校や児童福祉施設(学校設置者等)、また国の認定を受けた学習塾などの民間事業者(民間教育保育等事業者)に対して、法律で定める安全確保措置や情報管理措置を講じることを義務付けています。具体的な安全確保措置には、初犯対策として、早期発見の取組、被害が疑われる場合の調査、職員に対する研修が、再犯対策として、性犯罪前科の確認といった内容が含まれます。

現在(令和6年度の後半)は、令和8年後半が想定される施行に向け、調査研究や、論点の検討が行われている段階です。事業者に向けたマニュアル・ガイドライン等の作成も予定しており、施行前の周知広報は半年から1年かけて丁寧に行う想定です。

施行に向けて、整理が必要な論点はたくさんあります。主な論点は以下のスライドに記載しているとおりです。

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そのほか、性犯罪歴の確認事務フローについて、現時点でのイメージ図を用いてご説明いただきました。また、対象とする「事業」「業務」の範囲、「児童対象性暴力等」の定義等について、現時点でどんなことが決まっていて、どんなことが検討中なのか解説いただきました。

いま事業者にもとめられること~フローレンスの取り組みをご紹介~

弊会からは、一保育事業者として行っている取り組みをご紹介しました。

▼フローレンスの取り組みについて 詳しくはこちら

質疑応答タイム

説明会の最後のパートでは、説明会申込者からの事前質問に久米室長からお答えいただきました。

主な質疑は以下のとおりですが、詳細を動画でご覧になりたい方は、本ページ最下部の申込フォームからお申し込みください。

主な質疑

(質問)小規模事業者が、情報管理の体制整備をするための支援はあるのでしょうか。

(回答)制度設計の根本的な考え方として、事業者の負担をできるだけ少なくしたいと考えています。措置内容については、現在検討中ですが、説明会や事業者向けのマニュアル等を通じ、わかりやすく周知していきます。

(質問)もし既に採用している職員に犯歴があったら、どのように対応したら良いでしょうか。

(回答)こどもと接する業務にはつかせない、という対応が必要になります。

(質問)照会の対象となる犯罪について具体的に教えて下さい。

(回答)刑法上の不同意わいせつ等、多岐にわたります。資料にあるとおり、法律上で規定されます。

最後に、久米室長から参加者に向けて、

「とにかく我々もこどもたちのためになんとかしたいと思って精一杯やっています。現場の皆様、保護者の皆様、こどもたちも含めて、一緒の気持ちになってやっていけるように制度をつくっていきたい。ひきつづきよろしくお願いします。」

とコメントをいただきました。

参加者のご感想

「聞きたいポイントをおさえてご説明いただいた。」

「政府の取り組みの方向性や方針・スケジュールについて理解することができ、さらに、関係事業者の方々が不安に思っている点や期待についても認識を得ることができた。」

「日本版DBSの成立に向けて貴団体が働きかけられてきたこと、とても心強く感じた。施行に向けて今どういったことをポイントに検討や議論が行われているのか非常によくわかった。質疑応答や司会の言葉を通して、事業者である私たちの思いや心配も代弁いただいたように感じた。フローレンスの取り組みも非常に勉強になった。」

などのご感想をいただきました。

久米室長、お忙しい中、説明会に登壇いただきありがとうございました!!

いまからでも、説明会の動画及び資料のお申し込みが可能です!

今回の説明会の動画及び資料について、これからのお申し込みでもご覧いただくことが可能です。対象事業者の皆様におかれましては、ぜひ、下記お申し込みフォームより「事業者名・メールアドレス・お名前」をご記入の上、お申し込み下さい。

※お申し込みは12月25日までを予定しております

※お申し込みから資料のご送付までは1週間程度のお時間をいただきます

◇お問い合わせ先◇ 
認定NPO法人フローレンス 社会を変える推進局 代表室 
seisaku-teigen-team@florence.or.jp

今回の勉強会が、こどもへの性暴力がない社会にむけて、国・こどもをとりまく事業者が力を合わせていくための制度を知っていただく機会となっていれば幸いです。

フローレンスは、今後も保育現場を自分たちの手で運営しながら、そこから日々受け取る親子や園スタッフの生の声や培った事業ノウハウを社会に広げ、日本のこどもを取り巻く環境を改善していくために、様々なアクションを行っていきます。

ぜひ、今後ともフローレンスの活動を応援いただきますよう、よろしくお願いいたします。


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