このたび、コントラクトフードサービス業界で世界最大手のコンパスグループが設立したコンパスグループ財団の助成対象に、フローレンスが選ばれました。
世界各国で助成金の提供を通し、地域社会を支援しているコンパスグループ財団。今回のフローレンスへの助成は、コンパスグループ財団として初めての日本の団体への助成でもあります。いただいた助成金は医療的ケア児保育の促進を目的として使わせていただく予定です。
フードサービス業界の世界最大手コンパスグループ
コンパスグループとは、イギリスに本拠を置き、世界約35の国と地域でコントラクトフードサービスを展開する企業。55万人以上の従業員を雇用し、年間約55億食を提供しています。
そんなコンパスグループの日本オフィスがコンパスグループ・ジャパンです。1947年に創業し、運営拠点数は1,500を数えます。「食で、世界をいい方へ。」をコーポレートスローガンに、オフィスや工場、教育関連施設や病院、高齢者施設でのフードサービスを展開し、年間提供食数は約1億食にものぼります(2023年9月時点)。
今回フローレンスへの助成金を提供してくださるコンパスグループ財団は、「教育とイノベーションを通して人々の生活を向上させ、食の未来において重要な役割を果たす」というミッションを実現することを目的に2023年1月に設立された独立慈善団体です(登録番号:1187218)。
コンパスグループ財団は設立以来、コンパスグループが事業を展開する8か国において、14のチャリティーパートナー団体へ寄付を行っています。雇用機会の創出や現地サプライヤーの支援、世界的な緊急事態の際の緊急支援に務め、トルコやシリアでの地震発生後の人道支援も行い、その受益者数は2,800人を超えています。
このたび、フローレンスの取り組みに共感していただき、本国での審査を経て助成の対象となりました。また、コンパスグループ財団として初めて日本の団体が助成対象となったことも特筆すべき点です。
助成金は保育園での医療的ケア児の受け入れ促進事業に活用
コンパスグループ財団より提供された助成金は、障害のあるこどもや医療的ケア児の保育をより促進させるための研修事業に使われます。具体的には、フローレンスが展開する日本初の障害児を専門に長時間預かる保育園「障害児保育園ヘレン」の10年間にわたる運営で培った経験や知見をもとに、医療的ケア児の保育受け入れ研修をオンライン動画形式で制作します。医療的ケア児保育のノウハウを日本全国へ届け、認可保育園などで医療的ケア児保育の受け入れを増やすことを目指します。
コンパスグループ・ジャパンのご担当者から、以下のようにフローレンスへの期待の声をいただきました。
『共に、新しいあたりまえを未来に手渡そう。』というストラテジーのもと、医療的ケア児の支援体制を構築しているフローレンスの活動に共鳴いたしました。これまで培われてきた障害児ケアを含む、こどもたちの成長を見守るスキルやノウハウを、より多くの保育士の方々と共有し、サポート体制の輪を広げておられます。この活動を通して、インクルーシブ保育の基盤を着実に築き、医療的ケアが必要なお子さんをもつ保護者の方々にも安心して預けられる場所を広げることで、社会全体にポジティブな影響を与えていけると期待されます。まさに、こどもたちのための持続可能な未来に向けた、新しいあたりまえを現実にするこの活動を応援しております。
コンパスグループ財団からのあたたかい支援にしっかり応えられるよう、わたしたちは活動に注力してまいります。
団体や企業と手を携えて、わたしたちだけでは届かない課題へ手を伸ばす
フローレンスでは親子をとりまくさまざまな社会課題に向き合い、障害児保育の課題にもいち早く取り組んできました。
2014年には、障害のあるこどもの預け先が極端に少ないという課題を解決すべく、杉並区に日本で初めての医療的ケアの必要な子や重症心身障害児の長時間保育を実施する「障害児保育園ヘレン」を開園しました。2015年には利用者の自宅に訪問し1対1でお預かりする「障害児訪問保育アニー」、2019年からは多様な支援ニーズに応えるため、看護師が訪問する「医療的ケアシッター ナンシー」を開始。保育の枠を超えて、さまざまな形で親子をサポートしています。
しかし、医療的ケア児の問題をはじめとする山積する社会課題に対して、フローレンスだけでできる活動には限りがあります。そんな中で、今回のコンパスグループ財団のように、団体や企業による寄付や助成金交付などの社会貢献活動を通してフローレンスをサポートしていただくことで、わたしたちだけではリーチが難しい課題へも手を伸ばすことができるようになります。
フローレンスではご支援くださる皆さんとともに、これからも親子領域における「あたらしいあたりまえ」を作っていきます。