先日、とてもショックな数字が報じられました。
母親を追い詰める「孤育て」
2014年度の調査によると、「子育てにおける孤独感を感じたことがある」と答えた母親は半数以上。
「どんな時に孤独感を感じるか」という問いには、63.7%が「子どもと自分だけで家にいる時」と答えています。
また、財団法人こども未来財団「子育て中の親の外出等に関するアンケート調査」(2011年)からは、妊娠中又は3歳未満の子どもを育てている母親の約3割が、周囲や世間の人々に対して「社会全体が妊娠や子育てに無関心・冷たい」「社会から隔絶され、自分が孤立しているように感じる」「不安や悩みを打ち明けたり、相談する相手がいない」と回答しています。
※参考:内閣府 新たな少子化社会対策大綱策定のための検討会(第1回)資料より
少子化や核家族化の進行、地域のつながりの希薄化など、社会環境変化の中で子育ての責任が母親に過度に偏り、子育てが「孤育て」とも言われつつあります。
例えば、一人だけで頑張っている・社会から取り残されているような孤独感、育児に対する様々なプレッシャー、身近な地域に相談できる相手がいないという不安。
現代の母親にとって、これらの「孤育て問題」は心身への負担が大きく、産後うつを発症する原因の1つとも言われています。
子育ての悩みを分かち合う
私たちフローレンスは、「孤育て問題を解決したい!」という強い思いから、核家族世帯が大半を占めるエリア、中央区勝どきにて「グロースリンクかちどき」を運営しています。
身近な場所で乳幼児の親子が気軽に集まって相談や交流ができるような、地域の子育て支援拠点として。
人と人との緩やかなつながり、新たなコミュニティ創出のためのサポーターとして。
スタッフ一同、日々、あたたかく楽しい居場所づくりを心がけてきました。
運営開始から6年。利用者の方から「初めは子どものために遊びに来ていましたが、今は親子共々、成長できる場になっています」といったコメントもいただき、今では累計7万もの家族が訪れ、多くの親子に愛される場所になりました。
前述のミキハウス子育て総研の調査では、「孤独感を感じるときはどうしているか?」という問に対し、61.6%の母親が「”今は仕方ない”とあきらめる」と回答しています。
私たちは、“子育ては孤独だ”と、あきらめないで済む社会を目指したい。
グロースリンクかちどきは【誰もが、子どもは親の子であると同時に「社会の子」だと信じ、子どもと子育てに関わる社会】を目指します。
そして、喜びも悩みも、子育てを社会全体で分かち合うような、そんな地域社会を創りたいと本気で考えています。
親子を中心に様々な年代の地域住民を巻き込み「地域コミュニティ」をつくることで、「子どもと子育て」に関わる人が増えることが、豊かな地域につながると信じて。
追記:報道を受け、フローレンス代表理事の駒崎がブログを書いています。
駒崎はひとりの父親の立場から、また厚労省イクメンプロジェクト座長の立場から、男性の育休取得の必要性について提言しています。合わせてこちらも読んでいただければ幸いです。