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こどもたちと冒険の架け橋 ~「こども冒険バンク」の法人営業チームに密着!~

本当はサッカーを習いたいけど、お金がないから習えない——―

近年、幼少期に「やりたいのに、できない」経験が重なると、自己肯定感が下がり、将来の生活にも影響を与えることがわかってきました。
その背景にあるのが、「体験格差※」という社会課題です。
※家庭の経済的状況などによって、文化鑑賞、スポーツ、習い事、旅行などのこどもたちの「体験」の機会に差があること

公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン「子どもの『体験格差』実態調査最終報告書(2023)」によると、世帯年収300万円未満の家庭のこどもの約3人に1人が、学校外の体験をしたことがないという結果が出ています。

フローレンスは、この社会課題の解決に向けて、体験の機会が少ないこどもたちにさまざまな体験の機会を届ける「こども冒険バンク」を運営しています。

「こども冒険バンク」とは?

「こども冒険バンク」は、経済的な事情などにより十分な体験の機会を持てないこどもたちに対して、こどもの未来を応援したい企業・団体から無償でご提供いただいた体験を届ける支援プラットフォームです。

子ども冒険バンクの仕組み

対象となるご家庭は「こども冒険バンク」のプラットフォームへの会員登録申請を行い、「冒険会員」となります。
冒険を無償で提供いただく「冒険パートナー」には、これまでに27社の企業・団体に加入いただき、2024年8月の事業開始以来、6,308枠の体験を届けてきました(2025年6月末時点)。

▼冒険日記(これまでの冒険の様子)はこちらから

「こども冒険バンク」では、無償提供いただいた体験を会費なしで提供しているため、事業の運営費は皆さんからの寄付によって支えられています。

「冒険会員」と「冒険パートナー」、そして皆さまからの寄付で成り立っている「こども冒険バンク」事業。今回は、「冒険パートナー」を広める役割を担っている法人営業チームに新人スタッフの磯部が密着してきました。

法人営業ってどんなことをやっているの?

「こども冒険バンク」の活動を支える法人営業チームでは、年間を通じて多くの企業・団体とパートナーシップを築きながら、こどもたちに冒険を届けています。
冒険がもっとも盛り上がりを見せる夏休みにむけて、大忙しの法人営業チーム。
とある1日のスケジュールを教えてもらいました!

法人営業の1日のスケジュール

法人営業チームの業務は、既存パートナーとの冒険調整や新規パートナーの獲得、現場視察や事務作業など、多岐にわたります。
多種多様な体験を届けるために、日々さまざまな現場に足を運び、こどもたちと冒険の橋渡しとして活躍しています。

事務作業の様子
会議の様子

法人営業チームの想い

法人営業チームの林さんと磯崎さんに、この事業への想いを伺ってきました。

林さん

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こども冒険バンク 法人営業担当
社内ニックネーム:ぴろ
好きなこと:映画鑑賞、こどもと一緒にさまざまな体験をすること

Q.これまでの活動の中で、印象に残っているエピソードやアンケートコメントがあれば教えて下さい。

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林さん

ある冒険に参加したお母さんが、「企業の皆さんが自分たちを気にかけてくれていることがわかって、今日はすごく癒されました」とわたしに言ってくれた時、社会が関心を持つことの重要性に気が付きました。親御さんが幸せだと、こどもも幸せなんですよね。だからきっと、お母さんがそこでリフレッシュできたことで、その日のお子さんと親御さんの時間はとっても豊かだったんじゃないかなと思います。
別の冒険の事後アンケートでは、「今度はわたしがこの子を連れて行けるように頑張ろうと思いました」というコメントをいただいたことがあります。お母さんが冒険から学び取ってくれたというか、ただ「支援してくれてありがとう」じゃなくて、この支援を「次は自分が連れて行けるように」という働く意欲に変換してくれたというのが、わたしの中ではとても印象的でした。

Q.この事業の運営にとって寄付者の方々はどんな存在だと思いますか?

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林さん

冒険そのものは法人の皆さんに無償提供をいただいていますが、事業を運営するためには、運営資金が必要です。もちろんそういった点で寄付者の方々の存在は、こどもたちの冒険を支える応援団のように感じています。
また、寄付してくださる方がどれくらいいるのかというのが、この事業に対する応援メッセージのように受け取れるし、認知度を測る1つのバロメーターでもあるし、社会の反応だと思っています。各家庭の責任にすることなく、社会の課題として関心を持ってくださる寄付者の方々の存在が、我々の活動のパワーにつながっています。

Q.この事業の一員として、大切にしていることはありますか?

顔写真

林さん

こどもにとっての「本当の幸せ」は一人一人異なるものだと思っています。だからこそ、体験に対する反応や感情もそれぞれ違って当然です。わたしたちが冒険を提供した時に、「はい、楽しかったでしょ」と一律に期待するのではなく、その子がどう受け取るかはその子自身のもの。思ったような反応が返ってこなくても、それも大切な一つのかたちだと受け止めるようにしています。
こどもたちがさまざまな体験を通じて、「これ、好きかも」「もっとやってみたい、知りたい」と感じ、自分の未来を育てる小さな種を見つけてもらえるよう願っています。そのためにも、今後も幅広いジャンルの体験を届けていきたいです。

磯崎さん

顔写真

こども冒険バンク 法人営業担当
社内ニックネーム:ゆうたん
趣味:茶道

Q.法人営業という立場だからこそ見えてくる、この事業の魅力はなんですか?

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磯崎さん

幅広く、さまざまな体験を届けることができるという点は、大きな魅力だと思っています。自分自身もそうですが、これまで同じように見えていた物事も、いろいろなことを経験した結果見え方が変わったり、見えていなかったものが見えるようになることがあります。こども冒険バンクではすでにいろんな業界の企業さんが冒険を提供くださっていて、法人営業という立場で一社一社の話を聞くだけでも世界が広がります。冒険に参加してくれるこどもたちには、そういった世界観の広がりをぜひ感じてほしいなぁと思います。一方で、法人営業担当としては、そういったこどもたちの期待に応えられるように、よりさまざまな種類の冒険を、もっと揃えていきたいです
また、わたしたちの営業活動を通して、「こういった社会課題があるんだよ」というのを多くの企業さんに認知してもらうことに貢献できるのは、大切なことだと思っています。

Q.この事業の運営にとって寄付者の方々はどんな存在だと思いますか?

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磯崎さん

冒険そのものはパートナー企業に無償で提供いただいていますが、寄付がなければ事業の運営そのものができません。ひいては、こどもたちに冒険を届けることもできなくなってしまいます。寄付者の方々には感謝でいっぱいです。
「こども冒険バンク」は、体験を提供することで、親御さんはもちろん、そこに関わる大人たちとの「つながり」を生み出すことも1つの効果だと考えています。
そういった意味では寄付者の方々にボランティアのような形で実際の冒険に参加していただく、というのも今後の形の1つとしてありだと思っています。
冒険をきっかけに新しい「つながり」を生み出すことで、地域でこどもたちを育てているという1つの成果になったらと思います。

Q.この事業の一員として、大切にしていることはありますか?

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磯崎さん

自分自身のこれまでの人生を振り返ると、さまざまな体験をしたことで新たな世界が広がっていった、という経験がたくさんあります。
僕にとって、その1つが「茶道」です。茶道の考え方やお点前を通じて得られるものは、実際に体験しなければ決して知ることができなかったものでした。
何かに興味を持った時、その世界に実際に触れることができるかどうかで、その先に広がる可能性や出会いは大きく変わってくると思います。だからこそこどもたちが興味を持っていることを体験できるような機会を届けていきたいと考えています。

法人営業チームのお二人の「こども冒険バンク」に対する想い、いかがだったでしょうか。
インタビューを通して、「こども冒険バンク」事業は、こどもたちに体験を届けることにとどまらず、その親御さんや体験を提供してくれる法人・団体、そして社会全体にもさまざまな形で影響を与えているということが伝わってきました。
また、法人営業チームのお二人が「こどもたちにもっと幅広い冒険を届けたい!」という想いを共通して持っている点が素敵だなと感じました。
1児の母である筆者自身も、自分の子育てや「体験格差」という社会課題について、考えさせられるきっかけになりました。

こどもたちの「やってみたい!」が叶う社会に

「こども冒険バンク」は、こどもたちに体験を提供することを通じて、こどもたちの「やってみたい!」という気持ちを後押しし、社会全体でこどもたちの挑戦や成長を見守ることのできる社会になることを願っています。

この取り組みは、皆さんからのご寄付によって支えられています。
引き続き、フローレンスの「こども冒険バンク」事業をよろしくお願いします。


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