最初は自前のパソコンで
前回は、オフィスについて見たが、では、そこで使う備品類をどうするか……。備品類といってまず頭に浮かぶのがパソコンであろう。今やパソコンさえあれば仕事ができる時代。これだけあればすぐにでも仕事をスタートできる。パソコンは、経営者もボランティアスタッフも、原則、自前である。そして、それぞれのパソコンのセキュリティーはしっかりしておくこと。チームで仕事をするのだから当然である。それぞれ自分でセキュリティーソフトも入れてもらうようにする。今は無料のセキュリティーソフトもあるので、「自腹がきつい」というスタッフには、そうしたものを紹介するといいだろう。
リユースPC寄贈プログラムを活用しよう
最初は、こんな具合に、パソコンもセキュリティーソフトも自前が原則だが、スタッフが増えてきたら、さすがにこちらから支給する必要がある。といっても、家電量販で購入するなんて、お金のかかることをしてはいけない。ぜひ利用をおすすめしたいのが、「リユースPC寄贈プログラム」。
中古のPC(といっても、使用は2年程度で、まだまだ十分に使えるもの)などを、NPOやソーシャルビジネスに無償で寄贈するプログラムだ。現在、さまざまなNPOや財団が実施しており、ウェブで検索するといろいろヒットする。これに応募してみるといいだろう。また、自分たちの団体を支援してくれる企業に、「すみません。パソコンをいただけませんか?」とお願いする手もある。何事も頼んでみるもので、「いいよ。ちょっと古いけどあげるよ」と言ってもらえるケースも多い。また、コピー機などの周辺機器も、寄贈プログラムを利用しよう。あるいは、コワーキングスペースを利用している場合は、そこにあるものを利用させてもらう。
SNSなどで「募っています」も意外と効果あり
そのほか、文房具などの備品は、ブログやフェイスブック、ツイッターなどを活用するのがお勧め。「募っています!」と書くと、応援してくださる方々から、結構いただけたりする。僕も実は、それでいろいろ助けてもらった。
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社会課題を解決するための「仕組みづくり」はどうしたらいいのか。お金はどうやって回していくのか。人を集めるには、行政とうまく付き合う方法は……など、2004年の起業当初から現在に至るまで10年以上にわたる著者 駒崎の軌跡を、超実践的なノウハウ含めて具体的に明かしていきます。
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