営業支援・顧客管理ツールの分野で世界No.1の企業、セールスフォース・ドットコム。
7年連続で米Forbes誌が選ぶ世界で最も革新的な企業に入選している同社は、新しいテクノロジーモデル、新しいビジネスモデルを持つだけでなく、新しい慈善活動モデルを持つ企業です。
我々フローレンスも、日本法人である株式会社セールスフォース・ドットコムには2005年のサービスインからずっと製品ライセンスや寄付を通じてサポートいただいています。
そんなセールスフォース・ドットコムの東京オフィスで開催された社内イベント『Abilityforceイベント: Family Awareness:家族が障害を抱えたときに with NPO Florence』にフローレンスのメンバーがお邪魔しました。
セールスフォース・ドットコムの東京オフィス。
Abilityforceはセールスフォース・ドットコム従業員主導で活動しているグループの一つで、 障害の有無に関係なく自分らしくいられるような社会の実現を目指して、障害のある人々、障害のある家族を持つ従業員、そしてその支援者をつなぐことを目標にしています。
今回の社内イベントは日本のAbilityforceメンバーが企画したもので、テーマは「家族が障害を抱えた時にどうすればいいか」を考えること。このテーマを受け、日本初の障害児保育事業に取り組むフローレンスにお声がけをいただいたことがイベント参加のきっかけでした。
メンバー以外の一般の社員も気軽に参加しやすいようにランチタイムにオープンなカフェスペースで開催された本イベントには、70名を超える社員の方が参加されました。
第1部は「NPO法人フローレンスの紹介、医療的ケア児の実態の紹介(社会的な課題として、また親が直面する困難)」というお題をいただき、フローレンスが講演しました。
講演する障害児保育園ヘレンマネージャー・森下
真剣に耳を傾ける社員の方々
障害児保育事業を実際に運営する事業者として、我々が運営する日本初の障害児保育園ヘレン・障害児訪問保育アニーでの事例を中心に、障害があるお子さんを取り巻く厳しい現状と、それに対しての取り組みをご紹介しました。
そして第2部はワークショップ。
4班に分かれて、フローレンスが抱える課題に対するソリューションを一緒に考えていただきました。
テーマ①:多様な価値観、スキルを持つスタッフ間での多職種連携
テーマ②:障害児保育の現場スタッフのITリテラシー向上
テーマ③:障害児を育てる親御さん同士の横のつながりの構築
テーマ④:産院での障害児保育園「ヘレン」に関する情報展開
どれも我々保育事業運営サイドが現在進行系で悩んでいる課題です。
現場スタッフのIT向上について話し合うグループ
産院での障害児保育園「ヘレン」に関する情報展開について話し合うグループ」
セールスフォース・ドットコムの皆さんからは、お家芸のITを活用したソリューションをはじめ、人事や経理などのバックオフィスの方からも見識に基づいたたくさんの素晴らしいご提案をいただきました。
その中でも特にはっとしたのが、「親御さん同士の横のつながりの構築」をテーマにしたグループの発表。障害児を持つ親御さん同士のつながりが重要なのはわかっているものの、どうすればつながりを構築できるのか、どうすれば自分にあったつながりに参加できるかがわからないという課題は切実でした。
そんな中、親御さんが自分の状況を入力すると、AIが最適なコミュニティを提案してくれる仕組みを提案してくださったアイディアは、我々にとってとても斬新でした。今後ご協力いただいてぜひ実現したいと思いました。
親御さん同士の横のつながりの構築についての発表
講演からワークショップまで、あっという間の2時間でした。
講演を通じて障害児の課題をご紹介しに来たつもりが、非常に多くの知見や寄付をいただくことができました。
今後ともセールスフォース・ドットコムという頼もしいパートナーとともに、親子の笑顔をさまたげる社会問題を解決していきたいと思います。
私たちNPOだけでは社会を変えることはできません。仲間となってくださる方々と協働して、新しいソーシャルインパクトを起こしていきたいと思います。
これからも皆さまの応援よろしくお願いいたします。
法人の方へ | 認定NPO法人フローレンス