フローレンスでは2014年9月に日本初となる障害児専門保育園「障害児保育園ヘレン」を開園しました。
今回は、日本で初めての事業で立ち上げから施設長を務めている遠藤 愛にインタビューしました。
ーー障害児保育園ヘレンとの出会いを教えてください
前職は知的障害の子どもを対象とした、児童発達支援センターで児童指導員をしていました。
その時にヘレン立ち上げ準備をしていた森下(障害児保育事業部マネージャー)が現場を知るために実習に来て、私のクラスに配属になりました。
そこで、森下が楽しそうに、熱くヘレンへの想いを語ってくれたんです。
「仕事をすることが当たり前と思っていた母親が、障害のある子どもを持ったことで仕事をあきらめなくてはいけないことがどれだけつらいかと思うと、この保育園は待っている人たちがたくさんいる施設なんだ」
この言葉を聞いてから、自分の施設のお母さんは仕事をしていない人が大多数だったのですが、働いていないことが当たり前だと思っていた自分の価値観がガラリと変わりました。
子どもたちと親御さんたちの力になりたいと思って仕事をしていましたが、自分にはもっとできることがあるのではないかと考えるきっかけとなる出会いでした。
ーーヘレンは今までの価値観を変えるものだったのですね。フローレンスについては、どんな印象でしたか?
「子育てと仕事、そして自己実現のすべてに誰もが挑戦できる、しなやかで躍動的な社会」というビジョンがすごくしっかりしているなと思いました。
福祉業界ではなく、保育の分野の組織が障害児の支援事業に取り組むことを意外に思いましたが、ビジョンがしっかりしているから、複数の事業を行っていても、同じ目的に向かって進んでいることが感じられ、安心感がありました。
ーーその後前職を退職され、たまたま目にしたヘレンの求人を見たことがきっかけで、施設長として入社されましたが、開園からこの半年はどんな毎日でしたか?
スタートの時は全てが0からの考えなくてはいけないことが本当に大変でした。
スタッフも子どもも園の生活に慣れていない試行錯誤の日々で、戸惑っているスタッフに良いアドバイスがすぐにできない自分をもどかしく感じていました。
その後丁寧にスタッフと話し合いを重ねることで、一人ひとりの子どもの理解も進み、最近ではようやく保育の様子を見て、「今こんな思いで子どもに関わっているのではないかな」とか「こんな遊びをしたら楽しいのではないかな」ということが見えてくるようになりました。
今では何か問題が起こっても、「どうしようか」とスタッフと話し合えることが楽しいです。
みんなでアイデアを出し合って決めた、その時の最善を試す環境があることを嬉しく思います。
お母さんたちのサポートをしたいと思って日々過ごしているものの、もしかするとお母さんたちに助けられていることのほうが、多いかもしれません。
試行錯誤しながらの毎日を暖かく見守り、協力してくださる親御さんに支えられながらここまで来ることができたと感じています。
これからも、保育園と親御さんが共に子どもたちを育む仲間として、前に進んでいきたいと思っています。
ーー全てが初めてという怒涛の日々の中で、どのようにリフレッシュしていましたか?
一番は理解のある夫のサポートが大きかったです(笑)
あとは「なんとかなる!」と思って、園を出たらできるだけ気持ちを切り替えるようにしています。
趣味のバイクで遠出をしたり、フローレンスに入ってから始めた加圧トレーニングは、今でも週2回のペースで続けています。
ーー素敵なパートナーに支えられ、仕事もプライベートも充実している遠藤さんですが、今後の目標はありますか?
新しいチャレンジがどんどんできる園にしていきたいと思います。
スタッフから「こんな遊びをやってみたい」という声がたくさん出るようにしたいですね。
一人でできることには限りがありますが、みんなの力を併せてどうしたら実現できるかを考えていきたいです。
また、ヘレンにお子さんが通っているお母さんたちから「大変だけど仕事を始めて充実しています」という言葉を聞くと、もっとお母さんたちのお手伝いをしていきたいと思います。
2月から始めた送迎サービスもその一つですが、今後も私たちにできることを見つけていきたいです。
フローレンスでは「障害の有無にかかわらず、すべての子どもが保育を受けられ、保護者が子育てと仕事を両立できる社会」の実現に取り組んでいます。
障害児保育園ヘレンでは、熱い志を持って社会を変える仲間を募集しています。
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