背景には「予期せぬ妊娠」がー孤立する妊婦ー
妊娠したことを誰にも相談できないまま自宅や公園で出産を迎え、産まれたばかりの赤ちゃんをそのまま遺棄してしまう事件が後を絶ちません。
また、実親が乳幼児を虐待し命を奪うケースの報道も記憶に新しいところです。
直近では、コロナウイルスの感染拡大に伴う一斉休校の影響などで、若年の妊娠相談が増えたという統計もあります。孤立した妊婦さんが上記のような状況に陥ることも想定されます。
解のひとつ、「特別養子縁組」
赤ちゃんの遺棄は、母親である女性一人を罰して解決するものではなく、社会全体の問題であると私たちフローレンスは考えます。
私たちはそんな赤ちゃんを1人でも救いたい思いで、2016年に「赤ちゃん縁組事業」を始めました。
妊娠期から相談先のない妊婦さんを無料でサポートします。「産みの親」である妊婦さんに寄り添い、丁寧なカウンセリングを続け、養子として「育ての親」に託すという結論に至った場合に養親を希望する夫婦に繋げています。
2018年には「民間あっせん法(※)」による新しい制度のもと、厚生労働省・東京都より認可を受けました。翌年からはモデル事業団体に選ばれています。
※…民間あっせん機関による養子縁組のあっせんに係る児童の保護等に関する法律
この「赤ちゃん縁組事業」にご寄付をいただいた寄付者さんの思いを紹介します。
「私もかつてはシングルマザーでした。
そして、一人息子に怒鳴ったり執拗に責めてしまったりしてしまうことも良くありました。産んだことを後悔した事はないですが、子供がいなかったらという想像はしてしまうことがありました。息子に手をあげそうになる自分を抑えるのに必死でした。
でも、誰にも相談できない。親にも言えない。自分で決めた事だからと。辛い思いをしている母子家庭のママや子供の気持ちがわかります。虐待してしまいそうになる気持ちわかります。
でも、してはいけない。それが防げるのであれば防いでほしい。赤ちゃんが亡くなるなんてあってはいけない。どうか自分の子供に手をかけてしまう女性をなくしてほしい。」
「悲しい事件のニュースを目にするたびに心が憤りますが、同時に母親側の苦しく悲しい背景を痛く想像します。少しでも相談の間口が広がってもらえればと願っています。」
「虐待は絶対ダメなことではありますが、そこに至る親の状況を少しでも改善できれば、きっと虐待は減っていくと信じています。全ての子どもに、産まれてきて幸せだと感じて欲しいです。」
「ニュースで、新生児を遺棄した母親が逮捕されるというニュースを観る度に、背景も考えずに批判していました。フローレンスのWEBサイトで様々な事情を持つ妊婦さんもいることを知り、とても反省しました。そして、孤立したお母さんも赤ちゃんも助かり幸せになる世の中になってほしいと思い寄付させていただきました。」
失われてしまった赤ちゃんの命とともに、その背景にも思いを寄せ、私たちに託して下さっています。
「赤ちゃん縁組事業」はこのような思いを持った皆さんからのご寄付に支えられて成り立っています。
毎月3,000円の寄付で予期せぬ妊娠で困った女性1人の相談対応を行うことができます。
毎月5,000円の寄付で赤ちゃんを迎えた1家庭に1ヶ月検診の同行などのサポートが行えます。
1人でも多くの赤ちゃんが愛情に包まれた家庭で育つことができるよう、皆さんのご支援をお待ちしています。
皆さんのあたたかいお気持ちが、子どもの笑顔に繋がります。
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