「子どもが熱を出して保育園に行けず、会社を休んで看病したら、クビになった」
フローレンスの病児保育はひとりで子どもを育てる母親のこの言葉からスタートしました。
2008年、ひとり親家庭が安心して仕事と家庭が両立できる社会を目指して、寄付を原資に「寄付によるひとり親支援プラン」「寄付によるひとり親・発達支援プラン」を立ち上げ、これまでに約1,500名お子さんに病児保育を提供してきました。
そして、寄付を原資としたこのプランの運営を支えた寄付者の数は、のべ5700名を超えます。
通常の病児保育サービスに比べ個人負担が少なく利用できるため、
初めての利用はどきどきしましたが、利用してみたらレスキュー隊員の方は皆さん優しくて丁寧で安心して体調不良の子どもを預ける事が出来ています。
ひとり親でなかなか仕事も休めない中、体調不良の子供を親が見ないでいいのか不安もありましたが、来ていただいたスタッフさんがとても優しく親切で、本当に助かりました!
という声も多くいただいています。
ひとり親支援プランには利用しやすい料金体系の反面、より多くのひとり親家庭が利用できるように利用できる期間や世帯年収上限といった基準があります。
しかし、利用者の多くは入会時に未就学児で、これまでの支援期間「2年」を過ぎても体調を崩すことがまだまだ多い年齢です。全国的調査※1においても、ひとり親家庭となった際に末子が未就学児である家庭は約半数となっています。
また、入会時の年収上限「400万円以下」はひとり親家庭に関する全国調査※1等をもとにこれまでも見直しを行ってきましたが、「もっと長く利用できたらいいのに」「年収が超えていて、利用できない」といった声もこれまでにありました。
※1 厚生労働省 「平成28年度 全国ひとり親世帯等調査」
利用期間を2年から3年に延長、年収上限を400万円から500万円に緩和!
2022年9月より、「寄付によるひとり親支援プラン」「寄付によるひとり親・発達支援プラン」の利用期間を3年に延長し、入会時の年収上限も500万円へ引き上げることでより多くのひとり親家庭に支援提供することと致しました。
今回、見直しに踏み切った背景には、新型コロナウイルス流行の長期化があります。
ここまでひとり親支援を続けてくることができたのは、多くの個人、支援企業から善意が寄せられたからこそです。
特に新型コロナウイルス感染症の流行が始まった2020年以降は、病児保育とともに緊急支援物資をひとり親家庭に届けることも実施してきました。
たくさんの寄付者の皆さんと共にひとり親支援を続けてきた私たちだからこそできるサポートとして、今回「病児保育」での支援拡大を決定いたしました。
特に支援期間延長は、ひとり親支援14年目にして初めての見直しとなります。
今回の支援期間の延長が決まり、
もうそろそろ期限だと思っていたところに、このメールだったので、延長できるととても嬉しいです。普通の家庭が親一人一人に5日間の看護休暇があるのに、ひとり親は一人のみなので5日間しか与えられない。とてもじゃないけど、足りないと思っており、その代わりにフローレンスさんに頼りきっています。
ひとり親になって1年が過ぎて、大変さを身にしみているところです。年収も少ないうえに子供がまだ小さいので熱を出すことも多くあり、くじけそうなときにこちらのプランを利用させていただき大変助かっています。今回延長できることがとてもありがたく、安心できます。
といったメッセージをはじめ、多くの感謝の声をいただいています。
寄付によるひとり親支援プランの病児保育とは
今回の利用内容を変更した「寄付によるひとり親支援プラン」の内容は以下のとおりです。
ひとり親支援プランは、シングルマザー、シングルファザーはもちろん、様々な理由により別居中で法的な離婚が成立していない『事実上のひとり親家庭』もご利用いただけるプランです。
入会の対象となる | シングルマザー、シングルファザー、離婚成立前の事実上のひとり親家庭の方で、
下記書類の提出ができる方 ①児童扶養手当受給証や源泉徴収票など年収500万円以下が確認できる書類 ②保険証など子の扶養を確認できる書類 |
ご利用(支援)期間 | 入会月から3年間 |
料金 | 入会金0円 月会費1000円(税抜) 保育料1時間あたり1000円(税抜) ※小学生は課税対象のため、月会費1100円、保育料1時間あたり1100円になります ※その他キャンセル料やオプション料の詳細、入会の手続きは病児保育サービスサイトをご覧ください。 |
フローレンスの病児保育は、保育業界最多の累計保育件数10万件の実績で培った経験と、研修体制をもとに、安心安全の病児保育を提供しています。
フローレンスの病児保育&寄付によるひとり親支援プランについて
ひとり親家庭の”困った”に向き合って14年
フローレンス創業当初、ひとり親家庭にとって利用しやすい価格で病児保育を提供するために苦慮していた中、企業からの支援をきっかけにひとり親家庭向け病児保育「ひとり親支援プラン」がスタートしました。
プランが設立した当時の定員は20名。
そして、創設14年目の今、利用枠はさらに拡大して病児保育をより長い期間で提供できるようになり、より多くのひとり親家庭に笑顔と安心を届けられます。
このような環境を提供できるのは、寄付という皆様の応援があったからこそです。
しかし、ひとり親支援プランを設立して14年が経ちましたが、ひとり親家庭では子どもが病気をした際の収入減や失職のリスクが高い状況であることには変わらず、2019年時点でひとり親家庭の相対的貧困率は5割近くにのぼっています※2。
※2厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」より
そのような中で、新型コロナウイルス流行が長期化し、臨時休校・休園などの対応でさらに収入が不安定な状況に陥ってしまった家庭も多く、今後もひとり親家庭への支援が必要な状況であるといえます。
そのため、フローレンスでは、ひとり親家庭に、ひとり親支援プランにて病児保育と安心を届けるとともに、こども宅食やデジタルソーシャルワークを通し、日用品や食料品の提供、相談支援等さまざまな支援を行っています。
これからも、病児保育を中心に、支援をしてくださった寄付者の皆様とともに安心を届け、ひとり親家庭の子育てをサポートしてまいります。
親子の笑顔があふれる社会をめざして
今回利用枠を拡大したひとり親支援プランだけでなく、フローレンスの様々な支援活動は、応援してくださる皆さまからの寄付を原資に運営しております。
フローレンスは、「みんなで子どもを抱きしめ、子育てしながら何でも挑戦でき、親子の笑顔があふれる社会」の実現を目指して、これからも親子の笑顔をさまたげる社会問題を解決していきます。
引き続き、フローレンスの活動への応援をよろしくお願いします。