孤立しやすい家庭に“長く寄り添う”「おやこよりそいチャット」
フローレンスは、SNSでの情報提供・相談支援等により必要な支援につないでいくデジタルソーシャルワークを推進しています。その実践事業として展開している「おやこよりそいチャット」は神戸・山形をはじめ全国で約6,000世帯のご家庭が登録されています。食品配送でご家庭とつながる「こども宅食」とも連携し、さまざまな環境にあるご家庭とオンラインで継続的につながり、周囲が気づきにくい問題や明かしにくい悩みを相談できる関係を目指す、伴走型支援です。
継続的なダンスレッスンでご家庭とのつながりを深める!
おやこよりそいチャットがつないできた関係に、「習い事」という支援が加わったのが2022年。
ダイドードリンコ×NSSAが取り組む「踊育(だんいく)」をご提供いただけることになり、おやこよりそいチャットの利用世帯のうち小学生がいるご家庭を中心に、「踊育(だんいく)ーおうちでダンスチャレンジー」としてオンラインで実施してきました。
踊育(だんいく)」とは
ダイドードリンコ株式会社とNSSA(公益社団法人 日本ストリートダンススタジオ協会)が、東日本大震災後、”子どもたちにダンスを通じて元気になってほしい”という思いから全国の親子や児童生徒にダンスレッスンを提供している取り組みです。
経済的困難を抱える家庭にとって習い事は、金銭面でも、また多忙で送迎ができないなど生活面からも、ハードルが高いものです。そのハードルを取り除きたい。さらに、一回の体験ではなく長期的に習えることで、成長していく喜びも感じてほしい。そんな思いも込めて、マンツーマンでのダンスレッスンを、無償で全6回受けられるプログラムになっています。
2022年度は、28世帯・計42人に、合計165回のレッスンを実施。
受講後アンケートでは全員が「楽しかった」、うち約8割が「とても楽しかった」と回答してくれました!※
「自信になった」「ダンスが好きになった」「会話が増えた」などの前向きな変化や、マンツーマンで定期的にコミュニケーションができた面にも、嬉しい声がたくさん寄せられました。
※アンケート回答24家庭の結果より
やる気が出るような行動とか話が増えて、自分がどんなダンスができるようになったか話したり、見せたり、いきいきしていた。
元気はつらつの先生のお声にいつも励まされていました。ダンスのステップも丁寧に教えて下さり、早速学校で披露したそうです。自信につながって良かったです。
親から見て下手っぴでも、先生がとても褒めてくださって、自信もついてとても楽しそうでした。これを機に悩んでいたスイミングも通わせてあげることにしました。金銭面でしんどいですが今のこの子のために必要なんだなと思いました。
ダンス以外にも、お話もたくさんしてくださり、子どもたちも飽きずに最後まで頑張れました。
先生の話をしたりしている。また再開できたら、どんなに嬉しいかと思う。
子どもたちも先生が大好きです。いつも笑顔で本当に元気をもらえました!
※いただいた感想を一部抜粋・改変して紹介しています
成果を披露するオンラインのクリスマスイベントも開催!
12月22日・23日には、オンラインイベント「踊育(だんいく)ーおうちでダンスチャレンジークリスマスパーティー」を2日間に渡り開催しました。
ダイドードリンコ大阪本社から配信され、NSSAのインストラクターさんとこれまでのレッスンを振り返った後、練習を重ねた振り付けの成果を全員で披露。最後はインストラクターさんから子どもたちへ、ダンスのプレゼントも! これまで習ったプログラムをアレンジしたプロのダンスに、お子さんたちの目は釘付けでした。
一人ひとりががんばってきた喜びを、みんなで分かち合えたクリスマスパーティー。ご家庭にとって、大切な機会になったのではないでしょうか。この取り組みに込めた思いを、ダイドードリンコさんにお聞きしました。
当社は、自動販売機での売り上げが、国内飲料の約8割を占めている飲料メーカーです。
地域社会に深く根差している企業のため、地域の皆さまに恩返しをしたい、次世代を担う子どもたちに健やかに育ってほしいという思いが強く、さまざまな社会貢献活動を展開してきました。
本プログラムを通して、マンツーマンならではのコミュニケーションやダンスを楽しんでいただくことで、子どもたちが少しでも自分に自信を持ったり、楽しく健やかなおうちでの時間をすごしてくれたらと思い実施いたしました。
今回のような取り組みをブラッシュアップしつつ、次回以降も継続できればと考えています。
2021年4~11月にはフローレンスがコンソーシアムメンバーとして関わる「文京区こども宅食」の利用家庭に同レッスンをご提供いただき、当時のインタビューでも「一過性で終わらせない」という社会貢献活動の方針を話されていたダイドードリンコさん。問題や困りごとへの支援だけでなく、元気と自信を生み出す体験を提供できたことは、おやこよりそいチャットにとっても大切な広がりになりました。
2023年も、デジタルソーシャルワークをより活用しながら、継続的な支援を考えていきたいと思います。
このような活動を支えているのは、企業や個人の方々からの物品、資金、取り組みなどの寄付の力です。これからも皆さまからのご支援を、心よりお待ちしております。