フローレンスでは、子どもの年齢にかかわらず育児休業が取得できるように就業規則を改定しました。
2016年4月1日から施行され、実際に同条件にて育児休業が取得可能となります。
フローレンスでは、「みんなで子どもたちを抱きしめ、子育てとともに何でも挑戦でき、いろんな家族の笑顔があふれる社会」をビジョンに掲げ、自らも「赤ちゃん縁組事業」を手掛けるなど、多様な家族のあり方を受け入れる社会の実現を目指しています。
今回のお知らせを三行でまとめると
・政府は施設養護より家庭養護(里親等)を推進しているが、まだあまり進んでいない
・里親不足の原因の一つは、共働き家庭で里子を迎え入れることが難しいこと
・フローレンスでは育休取得の子どもの年齢条件を撤廃。従業員が里親や養子縁組をやりやすくなる
養子縁組・里親制度の社会的背景 ~共働きでは里子を迎え入れられないことも~
日本では、実の親による養育が難しい子どもについて、家庭的な環境での養育(里親制度、ファミリーホームなどによる少人数での養育=家庭養護)を推進しており、その割合を30%強とする目標を掲げています。
しかし、実際に家庭的な環境で育つ子どもは全体の15.8%に留っています。
厚生労働省の調査によれば、家庭養護が進まない原因として「委託する里親等が不足」を挙げる自治体が44自治体にのぼります。
里親が不足する一因には、共働き家庭では里子を迎え入れることが難しい(夫婦どちらかが専業主婦(夫)であることが委託の条件としている自治体がある等)という現状があります。
育児休業の取得要件を改定
フローレンスでは、これまでも育児休業の取得要件に「実子や、特別養子縁組による養子だけでなく、子どもとして養育されている実態があればよい」と明記するなど、多様な親子のあり方を包括できる組織として養育支援の取り組みを進めてきました。
昨年、里親登録を希望する従業員から「里親になりたいが、迎え入れる子の年齢が就業規則にある1歳以下とは限らない」「里親登録のために、育児休業を確実に取得できる旨が記載された書面の提出を求められている」との申し出があり、今回の、対象となる子の年齢制限を撤廃する改定に至りました。
育児・介護休業等に関する規程より抜粋
実際の就業規則の文言は以下のとおりです。
第 2 章 育児休業制度
(育児休業に係る子の範囲)
第 2 条 この規程に定める子とは、実の子(嫡出子)及び、実際に子どもとして迎えられ養育されている子(以下養子という)をいいます。また、特別養子縁組の試験養育期間である子も、範囲に含みます。
(育児休業の対象者)
第 3 条 育児のために休業することを希望するスタッフ(日雇スタッフを除く)であって、子と同居し養育する者は、この規則に定めるところにより育児休業をすることができます。
なお、養育する子がスタッフのもとにやってくる事由、及び、子の年齢については、制限を設けません。
今後もフローレンスは、働きがいのある職場づくりのためのさまざまな取り組みを推進していくとともに、小さな一歩が他の企業にも波及し、誰もが働きやすい日本社会になるよう、働きかけていきます。
プレスリリースの内容についてはこちらをご覧ください。
里子を迎える家族にも育休取得を。育休取得要件の子の年齢制限を撤廃へ
もっと詳しく知りたい方はこちら
参考資料_児童養護施設等の小規模化及び里親等への委託を推進するために各都道府県が定める「都道府県推進計画」の内容等に関する調査結果(平成27年9月末日現在)(厚生労働省ウェブサイト)