2025年2月15日(土)、山形市と認定NPO法人フローレンス共催の子育てイベント 「やまがたウィンターデー シェアスマイル」を開催し、山形市在住の親子約132名が来場しました。
フローレンスは、「チャット相談」と「対面での支援」を組み合わせた新しい支援の形である「ハイブリッドソーシャルワーク」の官民連携モデルとして、SNS子育て相談チャット「おやこよりそいチャットやまがた」を山形市から受託し、2022年5月11日にスタートしました。
「おやこよりそいチャットやまがた」では、約3,767人(2025年3月1日時点)の山形市在住の子育て家庭とつながり続けています。まずはLINEを活用し、ゆるやかに雑談・相談を受けながら、家庭とのつながりを構築します。その上で家庭が必要としている情報の提供や対面支援を担う山形市や地域の支援団体との連携をしながら、地域がチームとなって家庭の見守りを行っています。SNSを窓口にすることで、相談のハードルは下げながらも、相談の先には専門の相談員や地域の支援があるので、デジタルの気軽さと対面支援の安心、どちらのメリットも活かすことができます。フローレンスでは今後も、このように地域のチームに参画しながら自治体・地域団体と一緒に見守り活動を展開していけることを願っています。
そんな想いからフローレンスは2023年以降、定期的に地域の支援団体・企業と協力した子育てイベントを開催してきました。3回目となる今回は初の山形市と共同開催でのイベントとなり、開会の際には山形市長 佐藤孝弘氏よりご挨拶を賜りました。

▼過去の開催イベントについてはこちらから


音楽、読み聞かせ、ゲーム……親子で楽しめるプログラムがもりだくさん!
▼「やまがたウィンターデーシェアスマイル」概要
開催日 | 2025年2月15日(土)13:00-16:00 |
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内容 | (第一部) 山形市長挨拶 ・マリンバ ピアチェーレさんによるマリンバ演奏会 ・フリースクールよつばのお子さんによる演奏会 (第二部) 出前図書館 ・フードドライブ ・読み聞かせ/手遊び ・ミニゲームコーナー ・レゴ遊び場 |
主催 | 山形市 |
共催 | 認定NPO法人フローレンス |
協力 | クローバーの会@やまがたさん ・マリンバ ピアチェーレさん ・山形市立図書館さん ・くまさんの会さん ・山形大学ボランティア学生さん |
感動に包まれた、第一部音楽会
第一部は、「親子で楽しめる音楽会」をテーマに、フリースクールよつばの皆さんによる演奏とマリンバピアチェーレさんによるマリンバの演奏が行われました。

「生きづらさを抱える子ども・若者たち、その家族の主体性の回復に伴走し、それぞれの幸せのカタチを共に探していきます」を活動理念として、2015年より山形市を中心に活動を行っている「クローバーの会@やまがた」さん。フローレンスとは、おやこよりそいチャットやまがたの事業で連携しており、フローレンススタッフがオフィスに伺った際にフリースクールよつばのお子さんが楽器を演奏しているところを見かけ、本イベントでの演奏をオファーしました。
本番を迎えるまでもたくさん練習をしてくださり、実際の演奏では大勢の人の前にもかかわらず、ピアノ演奏やギターと歌を披露していただき、その腕前は来場者している誰もが思わず聞き入るほどの素晴らしさでした。また、その生き生きとした姿は、クローバーさんの活動がお子さんたちに良い環境であることを感じさせてくれました。
演奏の最後には、フリースクールのこどもたちの言葉で❝フリースクール❞についての紹介を行い、会場の保護者の方が「うんうん」とうなずいている様子が印象的でした。
フリースクールの子どもたちにとっては、初めての発表の場でした。親子で楽しめる曲や演出を考えながら、練習をしてきました。当日は緊張もありましたが、会場のみなさんのあたたかい雰囲気に包まれながら楽しんで発表することができました。手拍子で応援していただき嬉しかったです。子どもたちにチャレンジする機会をいただき、ありがとうございました!そして皆さんに、地域に安心して過ごせる居場所があることを伝えることができて良かったです。
(クローバーの会@やまがた)

2011年に発足し、山形県山形市に拠点を置くマリンバアンサンブルグループである「マリンバ ピアチェーレ」さん。クラシックやラテンなど多彩なプログラムで演奏を行いながら、0歳から親子で楽しめるコンサートを山形県を中心に開催しています。
本イベントの「小さなお子さんのいるご家庭にも安心してイベントを楽しんでほしい」という趣旨に共感いただき、出演に至りました。
当日は、「マリンバさん楽しみにきました!」という親子もおり、マリンバ ピアチェーレさんの人気が伺えました。実際の演奏では、時に大迫力の、時に優しい音色が会場に響き渡りました。マリンバだけでなくさまざまな楽器を紹介しながら、親子が楽しめるような工夫を凝らした演奏で、動き回っていたお子さんも、いつの間にか静かに演奏を見つめていました。
お天気にも恵まれ、たくさんのこどもたちの笑顔に出会えた1日でした。クラッシック、ディズニーメドレー、ラテンなど、さまざまなジャンルの演奏に、目を輝かせているこどもたち。マリンバの木の音色に包まれ、リラックスしている親子の皆さん。コミュニケーションが希薄になりやすい日々、子育て世帯の交流の場は大切だと感じたイベントでした。皆で手拍子したり、歌ったり、会場一体となり楽しんでる様子に、今後も音楽を通して子育て支援の一助となるよう活動を続けていきたいと思いました。
(マリンバ ピアチェーレ)
笑顔あふれた、第二部お楽しみ会
第二部では、出前図書館や読み聞かせ、ミニゲームなどさまざまな催しを行い、会場中に笑顔があふれる時間となりました。

出前図書館では、山形市立図書館の皆さんに絵本や子育てに関する本を約200冊持ってきていただきました。その場で貸し出しを行うことも可能なため、多くの親子が気に入った絵本を借りていました。
また、読み聞かせは、山形市立図書館や保育園、幼稚園等で活動されている「くまさんの会」さんにご協力いただきました。
大型絵本の読み聞かせはもちろんのこと、手遊びやわらべ歌などでも楽しませてくださり、終始親子は釘付けになっていました。
山形市立図書館では、令和5年度からイベント会場や学校などに出向き、テーマごとに選んだ本を貸し出す「出前図書館」を実施しています。
やまがたウインターデーシェアスマイルの会場では、多くのお子さんや保護者の皆さんに絵本などをお手にとり、お読みいただきうれしく思いました。
今後も、こどもの読書機会の創出のため、ニーズに応じた「出前図書館」を実施してまいります。(山形市立図書館)

山形市立図書館ボランティアくまさんの会です。わたしたちは図書館、保育園、幼稚園、こども園に伺い、絵本の読み聞かせやわらべ歌の楽しさをお届けしています。今回のシェアスマイルのイベントに参加させていただき大変有意義な楽しい時間を過ごすことができました。大きな会場には楽しいコーナーがたくさんあり、大勢のかわいいお友達が来てくれました。大変な子育ての中でも、絵本やわらべ歌がいつも傍らにあって楽しい毎日になることを願っています。今回のイベントに参加して、これからも良い絵本を読み聞かせし、宝物となる一冊を手渡して行きたいという思いを新たにしました。素晴らしい企画運営に感謝します。本当に楽しかったです。ありがとうございました~
(くまさんの会 佐藤美芳)
ミニゲームコーナーは、山形大学のボランティア学生のお二人にご担当いただきました。「将来はこどもたちを支援するような仕事に就きたい」という夢があるボランティア学生のお二人。お二人のおかげで、どんなお子さんも笑顔で時には歓声をあげてミニゲームを楽しんでいました。

こどもが泣いても大声を出しても大丈夫な雰囲気で音楽を楽しめました。
今回、運営に携わったすべての関係者が「小さなお子さんのいるご家庭など、すべての親子が安心して楽しめるイベントにしたい」という想いをもって、事前準備や当日の運営を行いました。
また当日の運営には、医療的ケア児への支援を中心に活動するフローレンス仙台支社スタッフも参加し、東北地域でのフローレンスの活動を来場者の皆さんに紹介しました。

来場者のご感想
一部、来場者アンケートの感想をご紹介します。
(※個人が特定できないよう一部内容を変更して掲載しております)
来場者①
音楽がとても良かったです。
特に、こどもさんの演奏と歌は感動して涙が出ました。
子連れで音楽会に行けて、大人も楽しめる内容でした。
来場者②
初めて本格的なコンサートを聴くことができて、30分お利口にしていられたのも良かったと、成長を感じたところです。
またこのようなイベントを開催していただけると嬉しいです。
来場者③
歩き回ったりする小さいこどもたちも一緒に参加できる音楽イベントがとても良かったです。舞台で発表していたこどもたちも素敵でした!
暖かい雰囲気の中、ミニゲームも図書館も楽しみました。ありがとうございます!
今後もフローレンスは、自治体や地域の支援団体の皆さんと協力しながら、「チャット相談」と「対面での支援」の両輪で親子の皆さんを支援していきたいと思っています。
「やまがたウィンターデー シェアスマイル」では、音楽や読み聞かせ、ミニゲームなどを通じて、親子が一緒に楽しめるあたたかな時間が生まれました。こどもたちの演奏に感動したり、絵本の世界に夢中になったりする姿が印象的で、会場にはたくさんの笑顔があふれていました。また、地域の支援団体やボランティアの皆さんとの連携により、参加者同士の自然な交流も生まれたことも大きな成果となりました。山形市では、これからも地域と連携し、子育てしやすい環境づくりを進めてまいります。
(山形市こども家庭支援課)
連携パートナー自治体の募集
「チャット相談」と「対面での支援」を組み合わせた新しい支援の形である「ハイブリッドソーシャルワーク」の取り組みを他地域にも展開をし、より多くの方々へ支援をお届けしたいと考えています。
下記のような自治体の皆さま、ご興味がございましたらぜひお気軽にお問い合わせください。
- 「ハイブリッドソーシャルワーク」「おやこよりそいチャット」の詳しい話を聞きたい
- デジタルを活用した子育て支援策に興味がある
- 「SNS相談事業」に興味がある/導入を検討したい
- 運用中のSNS相談等の支援サービスに課題感がある
- なにから始めていいかわからない