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アクション最前線

2019/11/12

フローレンスが行っている療育とは~感覚遊びを体験してみよう~【8月保育塾】

    


フローレンスでは障害児の保育・療育を行っている事業として、障害児保育園ヘレン、障害児訪問保育アニー、医療的ケアシッターナンシーという3つの事業があります。

その中でも、9月にサービスインをした医療的ケアシッターナンシーでは特に子どもの療育のサポートに力を入れています。

8月の保育塾では医療的ケアシッターナンシーでスタッフの療育サポートを行っている児童発達支援管理責任者である増子が、療育の基礎知識と実際に行っている療育の活動について紹介しました。

保育塾とは、フローレンスの全ての保育現場スタッフに向けた自主参加型の研修です。現場スタッフの「知りたい!」や「学びたい!」に応えられるように、毎月違うテーマで研修を行っています。

●保育と療育の違いとは?

普段、保育園などで実践されている『保育』と『療育』はどのような違いがあるのでしょうか。

まず始めに保育、療育、それぞれがどんな要素で構成されているのか、見ていきましょう。

保育とは、十分に養護の行き届いた環境のもと、くつろいだ雰囲気の中で子どもの様々な欲求を満たし、生命の保持及び情緒の安定を図ることとされています。

一方で、療育とは医療と教育から主に構成され、医療、教育、福社などを総動員しその児童が持つ発達能力をできるだけ有効に育て上げ、自立に向かって育成することとされています。

療育には「医療」が含まれていることが大きな特徴だと言えます。
そのため、職員は保育士だけでなく、看護師や児童指導員なども療育を担うメンバーとして構成されています。
実際に、フローレンスが運営する障害児保育園ヘレンでは保育士の他に、児童指導員、児童発達支援管理責任者、看護師、リハビリスタッフなど多職種でチームを作って日々、保育・療育にあたっています。

しかしながら、保育も療育も子どもの発達や成長を促すという点ではとても似ています。どのような活動が行われているのかについてみていきましょう。

療育の援助の内容は、厚生労働省が定める児童発達支援ガイドラインに定められており、「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」の5領域はから構成されます。

一方、保育の具体的な内容は保育所保育指針や幼稚園教育要綱に定められおり、「健康」、「人間関係」、「環境」、「言葉」及び「表現」の5領域から構成されています。
この5領域並びに「生命の保持」及び「情緒の安定」に関わる保育の内容は、子どもの生活や遊びを通して相互に関連を持ちながら、総合的に展開されるものとされています。

上記の保育と療育の具体的な活動内容をまとめると下記の図のようになります。

【動画用】2019年8月保育塾 療育から学ぶ

図からもわかるとおり、保育と療育は重なり合っている部分が多くあることがわかります。
実際に障害児保育園ヘレン、医療的ケアシッターナンシーで行っている療育活動にはプール遊び、絵の具を使った遊びなど、保育の活動でも行われるような活動もあります。

●療育活動の一つ、「感覚を養う遊び」とは?

療育では子どもの残存する機能の評価を行い、代償機能に対する発達支援を原点として、個別の可能性をできるだけ引き出すことが大切です。

その中でも、感覚を養う遊びとして2つ紹介いたします!

1つ目が「タッチケア」という遊びです。
具体的には子どもと視線をあわせ、語りかけながら、子どもの素肌に触れ合ったり、マッサージを行ったりしています。

タッチケアは、マッサージの効果だけではなく、五感のうちの1つの触覚にふれることで、興味・関心・信頼・安心感が得られ、愛着形成に繋がる、子どもたちの自尊心が得られるといった効果が挙げられます。

また、触れ合うことにより、子ども自身のボディイメージやボディコントロールの発達にもつながっていきます。

2つ目に「スヌーズレン」という遊びです。
スヌーズレンとは、心地よい光や音と触れ合う活動と訳されます。

心地よい音楽や光にふれあうことで、五感を刺激したり、心理的リラクゼーションで、幸福感や適応行動(筋緊張を和らげたり、セルフコントロールの習得)に繋がるといわれています。

実際に保育塾の会場でスヌーズレン体験を行いました。

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音と光に癒やされ、心地いよい時間を過ごすことができました。

●感覚に働きかけるという点をスタートに遊びを考える

保育塾の後半では「療育の視点で感覚を養う遊びを提案しよう」というテーマでグループディスカッションを行い、実際に療育の活動を考えてみるという体験を行いました。

始めに子どもの障害特性について把握し、その子に合った感覚遊びの支援をグループで考えました。

実際にナンシーで使われているおもちゃも沢山用意されていました。

「触覚に働きかける遊びとはどんな遊び?」「硬さの異なるスライムを作って触覚に働きかける遊びが面白そう!」などの会話がなされました。
感覚に働きかけるという点をスタートに遊びを考えることが、保育とは異なった視点の1つであることを感じることができました。

普段、保育を行っている保育スタッフからは、「保育とは異なる療育という支援を実際に行っているスタッフから話を聞ける大変貴重な経験となりました。」との感想を頂きました。

●フローレンスで子どもの療育に関わってみませんか?

フローレンスで行っている療育の様子を少しでも感じていただけたでしょうか。

フローレンスには障害児の保育、療育に関わり、子どもの成長を身近に感じながら手助けをするお仕事がいくつかあります。
興味がある方はぜひ「障害児保育のお仕事説明会」に参加してみてくださいね。

それでは次回の保育塾もお楽しみに!

障害児保育のお仕事説明会はこちら




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