フローレンスは、政策共創を実現するプラットフォームの企画・開発・運営をする「株式会社PoliPoli」(東京都千代田区、以下PoliPoli)とともに政策起業への寄付基金「Policy Fund」を開始します。フローレンスは「Policy Fund」のパートナーとして、選定された団体や個人に対して政策提言の伴走支援をします。
「政策起業」とは民間から制度や社会のルールを変えるための提言をしていくことです。「Policy Fund」は、社会課題解決のため、起業家や投資家などの寄付で基金を設立し、提言活動の資金やノウハウを必要とするNPOや政策起業家たちへ提供し、社会課題解決を支援する新しい仕組みです。
フローレンスはこれまで未来を担う子どもたちを社会で育むために、事業開発、政策提言、文化創造の3つの軸で、社会課題解決と価値創造をおこなってきました。その知見を活かし、「Policy Fund」の選定先団体に対して、ルールメイキングの手法・政策提言のノウハウ等を提供し、伴走支援していきます。
「Policy Fund」とは
「Policy Fund」では、起業家などの個人や、国内外の財団などから「寄付」として資金を集め、少子高齢化や貧困問題など、取り組みたい課題ごとに「基金」が設立されます。NPOや政策起業家は寄付を活用して、それぞれの課題の解決に向けた取り組みや研究、そして社会を変える政策立案や提言を行います。
フローレンスはPoliPoliとともに、これまでに培ってきた政策提言のノウハウを活かし、支援先団体の政策提言を伴走支援します。
出資者には経済的リターンはありませんが、代わりに社会に対するインパクトをリターンとして返す仕組みです。
Policy Fundパートナー一覧
フローレンスが取り組む政策提言の伴走支援とは
フローレンスは、全国初の共済型・自宅訪問型の病児保育事業「フローレンスの病児保育」や、今や全国約5,000施設(※2019年4月時点)に広がった小規模認可保育所のモデルとなった「おうち保育園」、日本で初めて障害児を専門に長時間お預かりする保育園「障害児保育園ヘレン」などを次々に事業として立ち上げました。そして、その知見をもとに政策提言を行い、「小規模認可保育所の制度化」「医療的ケア児支援法の成立」を実現するなど、民間の立場から社会を変えるべく取り組んできました。
さらに、自ら政策提言するだけでなく、日本にルールメイキングを担う新たな政策起業家を生み出すために、2022年から「フローレンスの政策起業道場」を開講し、政策起業家を志す団体・個人を支援しています。これまでに計15団体・個人を支援しており、社内で積み上げた提言活動や記者会見実施等のノウハウをもとに、ルールメイキングを行うために必要なステップや世論形成の具体的な方法を伝え、参加者に継続的なアドバイスを行っています。
そのノウハウを活かし、Policy Fundでも各団体・個人の政策提言に伴走します。
フローレンスでは主に以下の取り組みを行います。
・「フローレンスの政策起業道場」において、各選定先団体・個人に政策起業のノウハウの提供及び政策提言の実践サポート
・志の高いNPOや個人の推薦
民間から社会のルールや制度を変え、時には新たな法律まで作ることができる政策起業家が増えることで、政治や世の中の仕組みがアップデートされやすくなり、変化に強く創造力に溢れた社会をつくることができます。
フローレンスは今後も自ら政策提言に取り組むとともに、「フローレンスの政策起業道場」や「Policy Fund」を通じてルールメイキングできる団体・人材を増やしていきます。
フローレンス会長 駒崎弘樹コメント
日本には社会課題解決のアイデアを持っていても、政策提言活動をする資金や政策提言のノウハウが足りなくて、実現できない団体が数多くあります。
そういった団体と、社会課題に問題意識を持ち、資金もある財団や個人をつなげて、課題解決の実証実験や政策提言の活動を促進していく「Policy Fund」は、いわゆるベンチャーキャピタル投資の政策起業版とも言える、画期的な仕組みです。
日本を変える政策起業家が生まれるトリガーになると確信しています。
フローレンスの政策提言活動は、皆さんからのご寄付に支えられています。ぜひ、今後ともフローレンスの活動を応援いただきますよう、よろしくお願いいたします。