フローレンスでは、障害や医療的ケアのあるお子さんに向けたさまざまなサービスがあり、ご家族とともにお子さんの成長に伴走しています。このシリーズでは、お子さんたちそれぞれの成長の姿をご紹介します。
今回ご紹介するのは障害児訪問保育アニーを卒園し、この春、特別支援学校に進学したIくん。
障害児訪問保育アニーとは

アニーは、感染によって重篤化する懸念がある、医療的ケアがあるなどの理由で集団園に通うことのできないお子さんをご自宅でお預かりしています。保育スタッフ、看護師など複数のスタッフがチームでお子さんの育ちに伴走しています。
Iくんは1歳5か月でアニーに入園しました。重度の心身障害やてんかん発作があります。入園当時の様子を担任のかすみ先生に振り返ってもらいました。


かすみ先生
毎日の保育が始まると環境の変化についていけず、わたしが抱っこしたり振り向いたりするだけでびっくりして、その刺激で発作になっていました。発作の頻度も多く時間も長かったので、最初はそっと抱っこして落ち着いたら、そのまま話しかけて過ごすことが多かったです。
頑張る姿をみて、先生も切ない気持ちになったとのこと。
アニー内のチームで体調変化への対応を検討したり、保育活動について相談したりして、今できる保育はなにかを模索してきました。

かすみ先生
アニーは個別のお預かりなので、お子さんとゆっくり向き合うことができます。

かすみ先生
Iくんの表情を見ながらコツコツと関わりを繰り返しているうちに、Iくんは少しずつ手足を動かせるようになってきました。そして、褒められることが「嬉しい」につながると、ますますできることが増えていったのです。

かすみ先生
いつしかIくん自身が「次はあれね」と遊びを予測したり、「できるよ」と得意げな表情をしたりするようになりました。

かすみ先生
そして、親御さんと担任が一つ一つの「できた」を喜ぶ様子をみるうちに、Iくんにも笑顔がでてきたのです。帰りの引き継ぎでは、担任に合わせて一緒に手足を動かして報告してくれるようになりました!
Iくんは次第に活動の範囲を広げることができました。
近隣の保育園の活動への参加や、同じアニーを利用しているお子さんとの交流などを定期的に重ねて、お友達との関わりをたくさん持ちました。発作や体調変化はありましたが、Iくんの体調に合わせて、また、なによりやりたい気持ちを大切に交流を重ねることで、心も大きく成長していきました。
年長さんになると、就学へ向けて、アニーと並行して療育にも通い始めました。療育先とアニーで協力しあって、親御さんの就学準備をサポートしていきました。

かすみ先生
成長は目覚ましい時もあれば、体調や発作によって緩やかになる時もありました。

かすみ先生
その時々で、Iくんにとって今どんな保育ができればいいかをチームで考えて過ごし、卒園を迎え、小学校へ送り出すことができました。
親御さんからもメッセージをいただいています。


ご家族
息子は1歳から卒園まで約5年間、アニーさんにお世話になりました。
5年のなかでは身体も大きく成長しました。
親身な保育のおかげで、非常に楽しく元気に過ごせました。

ご家族
保護者としては、子育てと仕事の両立にさまざまな不安を感じていました。例えば、ペースト食の準備や食事の介助が必要なこと、吸引や浣腸の医療的ケアが必要なこと、毎月の通院が必要なことなどです。

ご家族
でも、アニーさんが保護者にも寄り添って保育を提供してくださり、何かあった時にはその知見からさまざまなご助言をいただいたことで、両親ともに仕事に大きな支障を出すことなく過ごすことができました。

ご家族
なかでも制度の手続きやサポートのご紹介、小学校の準備など、障害児を育てる上で必要な対応や支援の情報を必要なタイミングで適宜教えていただけて助かりました。

ご家族
また、子育てではこどもの心の成長を感じることができました。時々、声をあげて笑ったり、手足をバタつかせて「好き」を表現し、泣いたり、お茶の時は口を閉じるなどして「嫌い」を表現している姿が心に残っています。

ご家族
アニーさんが障害のあるこどもと保護者の救いとなることは間違いなく、先生方には大変感謝しております。
障害や医療的ケアのあるお子さんたちには、一人一人違った成長の喜びがあります。フローレンスでは、お子さんやご家庭にとってより良い選択は何か、一緒に考えていきます。それぞれの歩む過程をこれからもお伝えしていきます。
アニーについてもっと知りたい方はこちらをご覧ください。
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