【2025年活動報告】心躍る未来へ向かって

【2025年活動報告】心躍る未来へ向かって

親子の笑顔を守り続けた1年間の軌跡

認定NPO法人フローレンスのビジョンは、「今を生きるわたしたちと まだ見ぬこどもたちが 希望と手をつないで歩める社会。さあ、心躍る未来へ。」です。

2025年もフローレンスはこのビジョンを胸に支援者の皆さんと一緒に走り抜けてきました。

わたしたちが目指すのは、どんな環境にいる親子も孤立せず、安心して子育てができる社会です。「誰一人取り残さない」。そんな「新しいあたりまえ」を形にしてきた1年間の軌跡をご報告いたします。

INDEX


  1. 政治を動かし、制度をアップデート。現場の「名もなき困りごと」を国のルールへ
  2. 「障害があるから」を、過去にする。遊びも学びも、みんな一緒の「ごちゃまぜ」な未来へ
  3. 孤独な子育てをゼロに。物価高に負けない、食と「繋がり」のセーフティネット
  4.  すべてのこどもたちに温かな家庭を。家族の絆を支え、未来を育む
  5. 挑戦が形になった1年。社会から評価いただいた、フローレンスの活動実績
  6. 2026年、もっと「心躍る未来」へ。皆さんと共に歩む、新しい1年の始まり

1. 政治を動かし、制度をアップデート。現場の「名もなき困りごと」を国のルールへ

(写真は2024年6月、「日本版DBS」法成立時)

■ 「こども誰でも通園制度」への提言

フローレンスは、日々の支援現場や調査で拾い上げた「名もなき困りごと」を可視化し、国や自治体の制度を変えるための提言を行っています。

フローレンスは就労の有無に関わらず保育園を利用できる制度の必要性を「みんなの保育園構想」として提言してきました。「こども誰でも通園制度」として法案成立後も、利用者・保育事業者の双方にとってより良い仕組みとなるよう、所属する全国小規模保育協議会を通じ、内容の改善について検討会での提言を続けています。2025年には、現場のニーズと課題を浮き彫りにするための全国調査を実施。アンケート結果をもとに、全国小規模保育協議会として制度の改善を提言しました。

■ 孤立する親子の実態を可視化

SNS相談に寄せられた声から、既存の支援が届かない「制度の谷間」で苦しむ親子の姿を調査報告書としてまとめ、大きな反響を呼びました。

■ フローレンスの提言が政府の方針に

議員や官僚への政策提言回数は年間で約70回に達しています。その成果として、2025年度の政府の最重要方針である「骨太の方針」にも、フローレンスが関わった政策内容が多数盛り込まれました。

【速報】政府の「骨太の方針2025」「こども版骨太」に、フローレンスの提言、逆境的小児期体験(ACE)・出産等の経済的負担の軽減・保育園多機能化などが入りました!
わたしたちフローレンスは、当事者の皆さんの声を原動力に、関連団体の皆さんとともに、「こどもたちのために、日本を変える」ため、さまざまな政策提言を行っており、「骨太の方針」と「こども…
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2. 「障害があるから」を、過去にする。遊びも学びも、みんな一緒の「ごちゃまぜ」な未来へ

■ すべてのこどもたちが、あらゆることに挑戦できる未来を創る

2025年もフローレンスは、障害や医療的ケアのあるお子さんとそのご家族が、映画館や遊園地などを「あたりまえ」に楽しめる機会の提供を行ってきました。

■ 「インクルーシブ・テック」の普及推進

わずかな力でも押せるスイッチやレバー、視線をマウスのように用いる視線入力などのテクノロジーを活用することで、障害のあるこどもたちの「やってみたい」という気持ちを引き出し、可能性を広げられるのではないかと考え、フローレンスはこれを「インクルーシブ・テック」と名付けています。

2025年も、全国に普及させるための取り組みを入力デバイスの開発を行う企業や作業療法士などの専門家の協力を得ながら進めてきました。8月6日には、主に肢体不自由のお子さんを対象にした「パラeスポーツ・フェスタ2025~インクルーシブ・テックで遊ぼう!~」を開催しました。

重い障害のあるお子さんや医療的ケアが必要なこどもたちが、あたりまえに保育園に通える社会。そんな未来をわたしたちは具体的に作り出しています。仙台でもその活動は広がりを見せています。

■ 仙台での「ガイドラインの壁」突破

医療機関や「地域の各機関と連携した環境づくりにより、一人一人に合わせて柔軟な対応をし、認可園では預かりの難しいお子さんのお預かりをスタートしました。

■ アンケートで医療的ケア児・障害児家庭の直面する課題を明らかに

宮城県内の医療的ケア児・障害児家庭の在宅支援(レスパイト)の利用実態が明らかに。「制度があっても知らない・使えない」という家族の悲鳴を調査で可視化し、真に必要な支援の形を提案しています。

■ まざらいんキャンペーンの推進

医療的ケアを必要とする人と家族が、笑って暮らせる日本社会を目指し、フローレンスは「まざらいんキャンペーン」(まざらいんは、仙台弁で「いっしょにやりましょう」という意味)を実施しています。医療的ケア児者支援に関わる人々が隔てなく繋がり、助けあうコミュニティを作り、仙台から全国へその輪を広げていくことを目指しています。今年の映画会ではその精神をもとに地域の障害児支援に携わる方々や学生ボランティアの方々にお手伝いいただきました。

3. 孤独な子育てをゼロに。物価高に負けない、「つながり」のセーフティネット

■ 1.2万世帯へ「夏休み給食便」 (7~8月実施)

学校給食がなくなる夏休みを前に、全国の困りごとを抱える子育て家庭約1.2万世帯に、政府備蓄米合計12トンをはじめとして食品を届ける「夏休み給食便 ~政府備蓄米でこどもたちを支える~」プロジェクトを実施。さらに記者会見を開き、困窮する子育て家庭を孤立させず、継続的に支援を届ける必要性を訴えました。

■ ひとり親支援:クリスマス特別配送(12月実施)

フローレンスは、仕事を休むことが家計に影響を与えやすいひとり親家庭の負担軽減のため、また経済的な理由で病児保育を利用できないひとり親家庭向けに、低価格で病児保育が利用できる「寄付によるひとり親支援プラン」を提供しています。今年もこのプランを利用しているひとり親家庭を対象にクリスマスの特別配送を行いました。

4.すべてのこどもたちに温かな家庭を。家族の絆を支え、未来を育む

「予期せぬ妊娠」から「赤ちゃん遺棄」という流れを断つことを目指し、予期せぬ妊娠に悩む女性の相談支援や、経済的・精神的に不安や困難を抱え医療機関を受診できず悩んでいる妊婦を支援する取り組み「無料産院」事業を行っています。


■ 「無料産院」事業の提携エリアが拡大

2025年4月にフローレンスの「無料産院」事業に賛同する提携病院が新たに増え、未受診妊婦が安心して出産できる環境が広がりました。

フローレンスでは、やむを得ない事情で生みの親が育てることのできない赤ちゃんが、温かい家庭で育まれるよう、育ての親に託す特別養子縁組を2016年に開始、これまで50組の新しい家族が誕生しています。

また、育ての親が安心して子育てでき、こどもが愛情あふれる家庭で成長できるよう、フローレンスで特別養子縁組をしたご家族へさまざまな支援を行っています。

■ 2025年も親子交流会を開催

毎年、フローレンスの特別養子縁組で結ばれた家族が集まる親子交流会を開催。互いの経験を分かち合い、支え合えるつながりを大切にしています。

■ 子育ての悩みや工夫を共有する勉強会を開催

2025年2月には、フローレンスでお子さんを迎えた家族向けに、出自を知る権利について考える勉強会を開催しました。

5. 挑戦が形になった1年。社会から評価いただいた、フローレンスの活動実績

フローレンスの取り組みが評価され、2025年中にいただいた主な賞は以下のとおりです。

パラeスポーツ・フェスタ2024が、「第11回 JACEイベントアワード」学生・NPO・各種団体・個人部門でゴールド賞受賞 (外部サイトに遷移します)

6.2026年、もっと「心躍る未来」へ。皆さんと共に歩む、新しい1年の始まり

2025年もフローレンスは多くの個人寄付者の皆さん、支援企業の皆さん、そして共に行動してくださった皆さんのおかげで、活動を推進することができました。皆さんと一緒にフローレンスが実現している事業の先には、わたしたちを信頼し、頼ってくださっている多くの人、多くの親子がいます。

そしてまた、皆さんからいただくご寄付やご支援が、まだ光の当たらない問題に最初の一歩を踏み出す勇気となっています。

すべてのこどもたちが希望をもって歩める社会を実現するために、わたしたちは歩みを止めることなく進んでまいります。

これからもフローレンスの応援を宜しくお願いします。