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働き方改革

2018/01/26

パパの育休どうする!?電通の働き方改革の一環で「男性の育休」を考えるイベントを開催しました

  


2017年11月17日、広告会社の電通内で行われた『仕事のやり方のヒントを見つける日DENTSU→NEW DAY』の一環で、男性の育児休業を考えるイベント「パパの育休どうする!?」が開催されました。

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フローレンスはこちらのイベントに企画協力し、電通の社員のみなさんと共に講演・パネルディスカッションに登壇しました。

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パパが育休を取るには?

第一部では当時育児休業中だったフローレンスの男性スタッフ今井より、日本の育児休業取得状況や制度についてレクチャー。育休の取得条件や取得期間について、パパが育休を取った場合の収入シミュレーションなど、育休を取得する上で具体的に役立つ情報を中心にお話しました。

いろいろな取得方法も紹介。パパとママの2人の育休期間を足して子供が1歳2ヶ月になるまで育児休業期間を延長できるパパ・ママ育休プラス制度を活用して夫婦交代で育児休業を取得する方法や、繁忙期などの仕事の都合に合わせて2回に分けて育休を取得する方法があることなど。

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また、育休取得中は社会保険が免除となることから、手取り給与に対する比率は8割程度となるケースもあり、意外に生活への経済的ダメージも少ないことなどもお伝えしました。

こういった知識を得ることでグンと、男性の育休取得も、現実的になってきませんか?

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そして父親の育児参加によって母親の「産後うつ」のリスクを下げられること、子どもの発達や成長によい影響を与えるといった家族にもたらす効果、また父親の育児家事参加が多いほど第二子につながっている統計データもあることなど、男性の育児参画は家族全体にとってもメリットが大きいこともお伝えしました。

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実際に取ってみて、どうだった?

続いて第二部の事例紹介では、実際に育児休業を取得した電通社員の皆さん4名と、第二子出生時に「半育休」を取得したフローレンススタッフの橋本が登壇し、自らの体験を振り返り語ってもらいました。

■電通 若月洋実さん(メディア関連)

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・妻は専業主婦。第二子出生時に、二回に分けて取得。出生直後と、上の子が幼稚園に入る時期にそれぞれ1ヶ月

・当時は繁忙期、ダメ元で上司に相談したところ、快諾してくれた

・家事育児の妻との役割分担はあまりせず、食事づくり~寝かしつけまでとにかくなんでもやった。妻との話し合いで、とにかく上の子に寂しい思いをさせないことを大事にし、上の子のフォローや、妻とふたりの寝かしつけを分担するなどしていた

・育休中にマクロの勉強をし、その後の業務が効率的になった

・育休を機に社内で普段あまり話しかけられなかった人から声をかけられたりして、人との関わりが豊かになったと感じている

■電通 山本竜哉さん(メディアプランニング関連)

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・第二子出生時に、育休ではなく有給休暇を活用。出生直後に3週間取得

・里帰り出産が難しかったので妻の負担が大きかったため取得した。

・長女とがっつり向き合い3週間過ごした。長女と毎日いろんなところへ出かけて、夕方買い物して帰ってきて→食事づくり。

・facebookで毎日、育児日記を書いた。それを読んだ出版社の方からから書籍化の相談話もきたことも!

■電通 糸乘健太郎さん(クリエーティブ関連)

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・第一子、第二子出生時にそれぞれ育休取得、出生直後に1ヶ月半

・第一子のときはなんでもやっていて、つらかったという記憶が強い

・第二子のときは、上の子のケアをした

・育休を取らなければわからない育児の大変さがあると実感。また育休によって子どもの日々のちょっとした成長、面白さに気づけたのがよかった

■電通 大塚昭英さん(営業関連)

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・妻と共働き。今年第一子出生時に、同じく電通で働く妻と同時に2ヶ月の育休取得

・自分から取得を希望した

・取得してよかったことは、結婚してから一番妻と会話が多くなり、妻と仲良くなった

・会社でパパのネットワークができたのが良かった

・復帰後も6時には職場を出て、7時には帰宅している。時間的制約ができたことで、仕事の効率化が進んだと感じている

■フローレンス 橋本

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・育休を取りながら働く「半育休」というスタイル

・第一子出生時に育児参画できなかった問題意識から、第二子出生時に取得を決める

・産褥期のサポートに重点を置き、妻が休めるようにした

・半育休中の業務は極力在宅勤務で、WEB記事の作成などの業務を中心に行った

・自分が育児家事に携わったことで妻の体調回復が順調にいったことが良かった

・育休を取りながら働くことを試したことで、働くということを視野を広めて捉えて考えられるようになり、ブログやSNSでの発信も積極的にするようになった

本当のところ、どうなの?

パネルディスカッションでは、登壇者が

「同僚やクライアントの反応は?」「仕事を離れることに不安はなかったか?」「育休を経て、変わったこと、学んだと思ったことは?」

といった問いに対して、本音を明かします。

●同僚やクライアントの反応は?

大塚さん:「がんばって」と背中を押してもらえた。

山本さん:育休から戻ってきた時にお客さんが「やっぱり山本がいると職場が明るくなるなあ」などと言ってくれてうれしかった。

●仕事を離れることに不安はなかったか?

若月さん:仕事を離れる不安より、育児をちゃんとできるかの不安が大きかった。

糸乘さん:離れる不安があったので、1ヶ月半の期間にしました。

山本さん:部署の中で育休取得第一号だったので、半年ぐらい前から宣言して準備した。
後輩に仕事を引き継いだりして、1ヶ月ぐらいはいなくても回る体制を作ってくれていた。早くに宣言することと根回しが大事だと思う。あと、休みが始まってからも、毎日夜メールだけは見ていた。残された後輩たちが頑張ってやってくれていたのを口は出さずに見ていたので、仕事に戻るとき休みとのギャップがなかったです。

●育休を経て、変わったこと、学んだことは?

大塚さん:短い時間でどれだけやるか、ということを重視するようになった。
仕事の段取りの仕方、若手に引き継ぐためのディレクションの仕方、クライアントの巻き込みなどをより意識するようになりましたね。

糸乘さん:効率化の意識を高めた。打ち合わせの時間が半分になった。
育休を取ったことで消費者目線を持つことができて、仕事にも役立っていますね。
仕事に時間を掛けられなくなったことに折り合いをつけられない気持ちも無いとはいえないですが、そのへんはいまも格闘中です。

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山本さん:時間の管理が変わった。24時間をいかに有効活用するか。これはダイレクトに仕事に効いています。

若月さん:自分の親に対する目が変わった。こんなに子どもを育てるのは大変なんだと知って親に感謝した。
子どもが熱性けいれんを起こしてからは、そういうことがあった時にいつでも臨戦態勢を取れるように、お酒の量が激減した。

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橋本:「仕事も育児も家事も全てが自分の一部」という意識になった。一緒くたになった中で、どれを優先していくか、という行動軸になりました。

登壇者の皆さん、事前の打ち合わせでも「育休が人生の中で一番幸せな豊かな時間だった」と話す方が何名もいらっしゃったのですが、育休を取ったことで自分の価値観や行動軸が大きく変わったことについて熱く語ってくれました。

パートナーからのメッセージ

登壇者の皆さんそれぞれのパートナーから夫の育休を振り返ってのメッセージが読み上げられる時間もありました。

「一番たいへんな時期に夫と一緒に協力できて、体力的にも精神的にも本当に助かった」

「育児休暇を取ってから子どもと一緒に過ごす時間が増えて、特に上の子はパパのことがこれまで以上に大好きになった」

「子育てや家事は母親がするものと私自身が思い込んでいたと夫に気付かされた。これからは子育ての同志として何でも協力してやっていきたい」

といった感想が寄せられました。

登壇者の皆さん、少し照れた様子で嬉しそうにパートナーのメッセージを聞いている姿が印象的でした。

会場から「これから妻が出産。ぜひ育児休業を取得したい」という男性社員の方からの質問もあり、皆さん思った以上の関心の高さでした。

アンケートではこのような声が届きました。

「子どもが2人いるのですが、子どもがうまれる前にこの講演を聞きたかったです」

「社内でも育休取得が増えている中、他の方がどういう取り方をされ、期間中どう過ごされたかがわかり、大変参考になった。特に第2子誕生を控えているので、2人目の時の取得時の過ごし方についても、とても参考になった」

「上司から育休とれば?と言ってもらえるように、マネジメント職への周知もして欲しい」

「まずは積極的に有給休暇を取得し、子どもと丸一日向き合う日々をつくりたいと思います」

「育休を取ることが常にベスト」であるとは限りません。答えは家庭によってそれぞれあっていいはず。

登壇者のおひとりがお話されていた言葉が印象に残っています。

「子どもと過ごすために休みを取ったことで、自分が大好きな仕事のことも捉え直す時間になった。これから自分が子どもにも、仕事にも、どんな風に向き合っていくのか考えるきっかけになった」

子育てや家族との生活、仕事や自分自身の目標-どれも人生の大切な構成要素。

人生にどんな花を咲かせていくのか、このイベントがひとりひとりのベストを探すための小さなヒントになっていればうれしいです。

 
フローレンスでは自社の働き方改革に取り組み、さまざまな取組みについて情報発信しています。自分たちの半径5メートルから変わることが、社会の変化につながっていきます。

皆さんぜひご覧ください。

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書いた人:藤田順子


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