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特別養子縁組

2017/03/22

泣ける!と話題のNHKねほりんぱほりん「養子」の回、ほぼ全文書き起こしてみた。

  


WN170322

多くのファンが惜しむ中、3月22日に最終回を迎えるNHKの人気深夜番組「ねほりんぱほりん」

中でも、ねほりん史上最年少ではないか思われる「養子」の男子高校生が出演した回は当事者の未成年が語るという誰も聞いたことのない本音と、YOUさん山里さんのフラットな視点に、多くの反響があったそうです。

赤ちゃん縁組事業を運営する私たちフローレンスは、まだまだ認知の低い「特別養子縁組」について多くの人に興味を持ってもらえるきっかけになるのではないかと思い、この神回の再放送を事前告知するなどしていましたが、

うっかり寝落ちしたよ。録画がうまくできてなかったよ。YouTubeにもあがってないよ。

そんなあなたのために!書き起こしました。ほぼ全文を。

 YOUさん、山里さんの絶妙な間合いや、なんといってもあのモグラとブタの人形のリアルな動きがなければ、ねほりんの面白さは伝わりづらいですが、興味のある方はぜひご一読ください。

“ねほりんぱほりん ゲスト:「養子」”

ナレーション:我が子が初めて立った日。幼稚園の入園式。一生懸命走った運動会。どこにでもある家族の風景。しかし、夫婦には伝えなければならないことがありました。「あなたは私たちから産まれた子どもじゃない。養子なの。」突然知らされた衝撃の事実!今宵お届けするのは、真実の告知からはじまる親子の愛の物語。はじまりました。人形劇暴露トーク。聞き手の山里亮太とYOUはモグラに。顔出しNGの訳ありゲストは、豚に変身。人形でしか語れない、人形だからこそ語れる赤裸々な話を掘って掘ってほりまくる。

【山里】え!今回はここを掘るって初めてテレビで見る、みたいな感じですよ。「養子」でございます。
【YOU】養子を掘るって…どういうこと?何掘るの?
【山里】ちょっと養子って我々何か余り分からない世界じゃないですか。
【YOU】はい。
【山里】ひょっとしたら何かいろいろあるかもしれない。
【YOU】はい。
【山里】お越し下さってるそうでございます。
【YOU】はい、どうぞ。
 
【ケイタ】初めまして。
【山里】あら、好青年!
【YOU】子どもじゃねーか!
【山里】ホントだ。
【YOU】聞きづれーわ!
【ケイタ】ケイタっていいます。よろしくお願いします。
【YOU】お願いします。ケイタ君いくつ?
【ケイタ】えっと今、高校生ですね。
【YOU】だよね。
【ケイタ】はい。
【山里】さわやかだ。そんなこと聞かないでよっていうところ聞いちゃったらゴメンね。
【ケイタ】あ、大丈夫です。
【YOU】そんなこと聞くなよ、ジジイ! とか言っていいから。
【ケイタ】(笑)
【山里】何で怒りの矛先僕だけに限定したんですか? 

ナレーション:ケイタさん、高校3年生。両親のもとに迎えられたのは、2歳9ヶ月の時です。ケイタさんは、「特別養子縁組」という制度で養子となりました。その制度とは・・・産みの親が、貧困や虐待などの理由から子どもを育てられない場合、児童相談所などを介して、別の夫婦にその子どもが託されます。法的にも実の子と同じように扱われ、産みの親との関係は消滅することになります。

【YOU】養子分かったのはいつ?
【ケイタ】わかったのは6歳ぐらいのときに、親から養子ってことを伝えられて、産みの親の方は、交通事故で亡くなっちゃったんで。
【YOU】亡くなってしまったのをきっかけに、(産みの親の)御友人だったの?
【ケイタ】いや、親族の人たちも預かれないという状態で乳児院の方に入れられて。
【YOU】なるほど!
【山里】ちなみに乳児院ってどんなところなの?
【ケイタ】乳児院は食事の時間が決められてたりだとか、すごい記憶にあるのが、デザートが付くんですけど、やっぱ乳児院っていっぱい子どもがいるから、スイカとか10cmぐらい
【YOU】小っちゃいな。
【ケイタ】で、種が入ってないんですよ、もう小っちゃ過ぎて。
【YOU】なるほど
【ケイタ】入る場所がないんで。で、育ての親の家に行ってスイカを食べたときに種があることにびっくりしてて。お風呂も一斉に入るので、シャワーして入れられて、1人ずつ出されるっていう。芋洗い状態で、ゆっくり入れませんね。
【YOU】そんないっぱいの子たちがいるの?
【ケイタ】結構いますね。はい。

  
【山里】そこにじゃあ育ての親が来てくれて。
【ケイタ】そういうことですね。
【山里】会ったときのことって覚えてるもんなの?
【ケイタ】あんま記憶ないですけど、ただ、覚えてるのは動物園とかに、週何回か来てくれて、で、外に出してもらえるんですよ、そのときは。
【YOU】最初いっしょに遊びに行って・・・
【ケイタ】で、動物園とかいろんな近くの公園とか行って、だんだんだんだん馴染んでいったんで。
【山里】じゃあ、急に、今日からここの家の子だよって言って急にその家に来るじゃないんだ?
【ケイタ】あ、そういうわけではないです。徐々に慣れていったんで、もう本当の親だと思ってましたね。
【山里】へ?
【ケイタ】だんだん寄り添ってくれてたから、お父さんお母さんなのかなって思ってて、
【山里】へ~
【ケイタ】で、お母さんのお腹から生まれるってことを僕が知らなくて、そもそも。そもそも生まれたら乳児院。で、小っちゃい頃に教育されて、育ってきたら親の所に連れていかれる。
【YOU】なるほど、帰るっていう。
【ケイタ】そういうシステムだと思ってて、ずっと。
【YOU】なるほどね、1回みんなで子ども同士で集まっといて。
【ケイタ】そんで迎えに来てもらうっていう。
【YOU】かわいい~。 
【山里】そこから育ての親の家に行って、やっぱもう変わった?
【ケイタ】変わりましたね。本当に自由が増えたし、寝たいときに寝れて、遊びたいときに遊んでていいんですよ、お風呂だって好きな時間に入れるし。
【YOU】そうだよね。 

【山里】 へぇ。養子ってどんな流れでさ、言われたの?
【ケイタ】6歳の誕生日の時にケーキあるじゃないですか。みんなでワイワイ食べて、お母さんに突然、自分のお腹が壊れてるから産めなかったんだよということを言われて。でも何かあんま理解してなかったんで、養子っていうのが何かっていう状態で。
【YOU】そうだよね、わかんないよね。
【ケイタ】で、お母さんが違うっていうことしか理解してなくて、だからぼーっとしてましたけど。
【YOU】そっか
【ケイタ】やっぱり親の方もつらかったみたいで。
【YOU】そうだよね。
【ケイタ】そう、もう泣いてて。やっぱ泣いてるの見て、自分も悲しくなってきて、結局泣いちゃって。
【YOU】これはお母さんが、何かしんないけど、泣くようなことなんだ~っていう感じもあるよね。昔のドラマでは、何かちょっとひた隠しにして、戸籍見たときにドラマ始まるみたいなのはあったんだよね。でもそういう早くきちっとお母さんが知らせてくれたこととかで、よかったなーみたいなの、あるのかな。
【ケイタ】早く知らされたことによって、その、僕自身もやっぱ自分で納得するのには結構時間が要ったんですけど。
【YOU】そうだよね。
【山里】やっぱショックって感情はあったりした?
【ケイタ】はい。親だった人を親に見れなくなるし。
【YOU】なるほどね。
【山里】そうなんだ。
【ケイタ】距離とって、自分の部屋に閉じこもったりだとか、あんま口は聞かなかったですね、その当時。
【YOU】ん~、そっかぁ。え~悩むな、私だったら……言わないかも。
【山里】あ~なるほどね。でもひょんなことから知ってしまうというのが多分一番つらいのかもしれないね。だって結婚するときに、役所に届けるときに、あれ載ってるわけでしょ、養子とかって。
【ケイタ】いつかバレるんですよね、結局は。だからやっぱ親から伝えられる方のが、多分本人自身がそのまま直接知るよりかはクッションがあるのかなみたいな感じですよね。
【YOU】嘘、私、うちの息子19歳なんだけど、17歳くらいのときに初めて言ったの。
【山里】え!
【YOU】「ねぇ、私本当はバツ2なの」って。そしたら「ウィキで知ってる」
【一同】(笑)
【山里】(笑)ウィキペディアでお母さん調べてたんだ?
【YOU】バツイチのフリしてずっと生きてきたの。

 
<中略>
 

【山里】どう?養子っていうことで困ったなって思ったこととかある?
【ケイタ】小学校3年生の頃にちょうど10歳じゃないですか、そのときって。その10年間を1冊の本じゃないけどまとめましょうっていうのがあって。
【YOU】自分史じゃないけど。
【ケイタ】そうそうそう。2分の1成人式ってやつなんですけど。それで0歳から全部写真付きでまとめてくださいっていう宿題があって。
【YOU】なるほど。
【ケイタ】1歳、2歳の写真は最悪乳児院で手に入ったんですけど、0歳の頃の写真がないってなって。
【YOU】なるほど。
【ケイタ】どうしようどうしようってずっと悩んでて、で、先生には忘れました、忘れました、できてませんって言ってずーっと言い訳してきて。親にも相談してたんですけど、親も全然いい案浮かばなくて、ヤバイヤバイヤバイって言って。パッと浮かんだのが、ネットとかに上がってる別の乳児の子の写真を使っちゃおうという手段が浮かんで。で、実際、きちんとしたやつだとバレちゃうかもしれないから、ピンぼけさせてうまく撮れませんでしたみたいな、それを貼って出しましたね。
【YOU】やったんだね、それはね。
【山里】先生もちょっと気を使えよってなんない?
【ケイタ】でも先生も知らないんですよ、言ってないんで。
【YOU】だってちょっとややこいもんね、やっぱり。 

【ケイタ】そこからずーっと悩んでて、で、授業の方でも、道徳かな、教科書に書いてある定義というのがあって、血のつながってるものを家族って言うっていうすごい意味の分からない定義があって
【YOU】クッソみたいな教科書だよねぇ。
【ケイタ】やっぱそれを考えちゃったんですよ、僕は。
【YOU】考えるよね、字で見たら。
【ケイタ】血がつながってるから、家族?…あぁダメだみたいな。
【山里】家族じゃないんだ、って。授業参観とかもあるよね?
【ケイタ】あぁありますね。そういう事実を知っちゃった上では親に見れなくて、本当の親じゃないっていう認識が強過ぎて。周りはお母さんとか来てくれてるのに、あれ俺は知り合いみたいな知人の人が来てくれてるんだなみたいな感覚で、
【YOU】そうだよね~

【ケイタ】もう嫌になって、先生に言おうってなったんですよ、僕が。先生にちゃんと全部言ったんですよ。養子で、こうこうこういう事情でって。そしたら、それを何かを勘違いしたみたいで、クラスの子に言っちゃったんですよ。
【YOU】バカだね。本当嫌なんだけど。
【山里】バカな先生だ。おう。デリカシーがない。
【ケイタ】言ったら、そこからいじめの連鎖ですよね。
【山里】え!
【YOU】 え? いじめられんの?
【ケイタ】親なしとか。すごい言われたんですけど。プロレスごっこっていう真似をして殴られてたりだとか、
【YOU】や~だ~
【ケイタ】外で遊ぼって言っても仲間はずれ状態で、ドッジボールだとすぐ当てられる側とかそういう感じでもう、完全にクラスとはかけ離れちゃいましたね。
【山里】だってその理由がさ、養子だからって意味分かんないですもんね、何で養子だからってそんな。
【ケイタ】それを恐れて言わない子がたくさんいるんです、今。
【YOU】やだ! ちょっとどこの学校よ?
【山里】親のテンションで怒ってます。…そういうこと、お父さんお母さんにはやっぱ言えない?
【ケイタ】言えないです、耐えました、本当に。
【YOU】いや~なんてことだ……!
【ケイタ】だから親の前ではいつもみたいにしてたんで、気づかれないように。だから学校でこんなことあったよって嘘でも話してました。
【山里】え!
【ケイタ】新しい遊びがあってっていうのを言ってたけど、友達が遊んでたけど自分はやってない
【YOU】なんてことだ。それ親御さんもかわいそうよね。
【山里】そう!
【ケイタ】育ててもらってる分、迷惑はかけてるわけだから、そこでいじめられたっていうまた新しい迷惑をかけたくないし、それなら耐えとこうといってずっと耐えてました。
【山里】でも、すごいのが今、ケイタ君ね、育ててくれてるっていうことに対してケイタ君は迷惑をかけてるっていう考えなんだよね。育ててもらってるだけで迷惑かけてんのに、更に迷惑を重ねるわけにはいかない、だから自分で解決しようとしてた。…つらかったろ? それ。
【ケイタ】まぁたしかに、本当にもう自分で抑えられる分、抑えていましたね、ずっと。

【山里】でもさ、抑え切れないときもあったじゃん、だってひどいじゃん。
【ケイタ】ありました。
【山里】そういうときどうしたのよ?
【ケイタ】壁ぶち破ってました。
【YOU】もう当然よ。家の1軒ぐらいは当然。
【ケイタ】だから開いてます今、穴が。
【山里】そのとき思いをぶつけた穴がまだ家にあるんだ?
【ケイタ】でもポスターで隠してありますけど、
【YOU】でも育ててくれてる親御さんたち「あっケイタったらっ」て何か言ってた?
【ケイタ】いや、何も言ってないです、本当に。親もそっとしておいてくれるし、そこは。だから逆にありがたかった。
【山里】でも思春期のときとか大変だったでしょ。
【ケイタ】そうですね、中学校入って、名前で呼ばれたくないっていうのが生まれちゃって。実際多分、産みの親からもらった名前であって誕生日であると思うんですけど、でもやっぱり聞いたのは育ての親が乳児院さんに聞いて、乳児院さんが答えたって形なんで。だからやっぱり名前が本当であるか分からないし、
【YOU】なるほど
【ケイタ】誕生日も本当にその日に生まれたのかっていうのも分からないからそこが信じれなくて。だから、もう友達には誕生日は言わない、で、名前も名字で呼んでくれって、名字だけは本当じゃないですか。 

【山里】は~、これ、どうやって乗り越えたの? 
【ケイタ】中学2年生まではすごい抱えてたんですよ、もう嫌で嫌で。中3のときにプロボクサーの坂本さんって分かります?
【山里】分かる分かる。
【ケイタ】坂本博之さん。あの人も里子なんですけど、その人と会う機会があって。全部話したときに、まず言われたのは、いい名前じゃんって言われて。僕の本当の名前が○○って言うんですけど、名前どおりに生きてるじゃんって言われて。今の家族に不満があるの?って聞かれて、不満、ないんですよ。
【山里】うん
【ケイタ】今いる家族があるからこそ自分が今こうやってやっていけてるから。やっぱ産みの親にはきちんと感謝はしないといけない、産んでくれてありがとうって。でも、今は育ての親でいいでしょ?って言われて、あっそうじゃんって思って。
【山里】はぁ~。
【YOU】お坊さんみたいなこと言う、よかったね、会えてね。
【ケイタ】本当に幸せで、そのとき。で、そこからもう吹っ切れましたね。俺は養子だし、血縁関係もないけど、今の家族は家族であるし、親は親、きちんと周りと同じ条件は揃ってるから、周りとは変わりはないって思って。
【山里】なるほどね~。

  
【YOU】私は、あの、これ何て言っていいのか分かんないんですけど、あのね、これ難しくてね、血がつながってるから、例えば仲がいいかとか、考えていることが分かる、とかないのね。
【山里】確かに、僕ら当然だと思ってる人と、当然じゃない、これは本当にすごいことなんだ親ってって思ってるところの差ですかね?
【YOU】でも(亮太は)親に優しいよね。
【山里】僕は超好きなんで、両親。
【ケイタ】
【YOU】週に1回お父さんが亮太の部屋を掃除しに来るのはどう思う?
【山里】まだ39歳だからね。
【YOU】39歳の大人が。
【山里】でもこの前、ケンカしちゃってお父さんと。
【YOU】何で?
【山里】ハワイでね、すごいおいしいクッキー買ったの、有名な。そのクッキーを冷蔵庫に入れてたのをお父さん勝手に食べちゃって、で、実家電話して、「ダメだよ! あのクッキー高いやつで、人にあげる予定だったんだから!」って。「ごめん」って言って、すっごい長い反省のLINE来たの昨日。
【ケイタ】(笑)
【YOU】ねぇどう思う?
【山里】そんなことしたことない?
【ケイタ】ないです。
【山里】すみません。私、本当にダメな息子でした、それは。
【YOU】本当にね。

 
【山里】この質問ってすごく嫌な質問かもしんないんだけど、産みの親に会いたかったなとかってなったりするの?
【ケイタ】あ~、もしかしたら生きてるかもしれないです。
【山里】えっどういうこと? だって事故で。
【ケイタ】実は交通事故っていうのは嘘であって。
【YOU】あ~
【ケイタ】隠すための道具です。
【山里】おー!
【ケイタ】よくこういうこと話すと「親に会いたくないの?」とか、「親は今、何してるか知ってる?」って言われるんですけど、吹っ切れた僕にとってはその質問が苦痛なんですよ。
【YOU】本当に苦痛なんだよッ(バシッ!)
【山里】ごめんなさい。
【ケイタ】大丈夫です、大丈夫です。
【山里】そっか、そうだよね。だって親はもういるんだもんね、家に帰れば。じゃあもう別に会いたいとかない?
【ケイタ】会いたいとは思ってないです、むしろ。実際親に会って、どうなるんだろうって思ったら、やっぱ育ての親をまた親だと思えなくなることがあるかもしれない、会うことによって。誕生日、本当?名前本当?俺どうやって生まれた?って。むしろ聞きたいことがまた増えちゃうんですよ。そうなったときに、やっぱり自分に迷いが出るし、逆に今まであった育ての親への愛がなくなってきたら僕自身怖いんですよ、すごい大事だから今の育ての親が。
【YOU】細胞分裂がすげぇな、脳みその
【山里】すごい。しっかりしてるわ。
【YOU】ねぇ。
【山里】やっぱ育ての親の存在って本当に大きいんだね
【ケイタ】すごい大きいですね。 

<中略>

  【YOU】何なんだろう、何かエロいこととかちゃんと考える?
【ケイタ】いや……余り考えない。
【YOU】ごめんなさいね。今、質問が。
【山里】質問が違います。
【YOU】ごめんなさいね、ごめんなさいね。子どもに対して。
【山里】そうですよ。
【山里】はい! 考えます! って言うのも難しいでしょ。
【YOU】もうだから、私が心配なのは、彼が、正し過ぎることよ。
【山里】あぁ本当にそうだね。
【YOU】私は、すごい君が本当に血がつながってるとか血がつながってないっていうことにきっとまだこだわってるような気がするの。
【山里】なるほど
【YOU】うちらはそういうことがないから、何ていうの、無意識なわけ、普段が。無意識だからこそ親の財布から金抜いたりすんのね。
【ケイタ】(笑)
【山里】サンプルとしてちょっと刺激的過ぎるけどね。ちょっと悪いことしちゃう。
【YOU】だから本当にケイタ君が、何ていうのかな、無意識に近い状態になれたときに、何かすごく親御さんも嬉しいだろうなとか思う。そのしっかりしたケイタ君プラスどこの親でどこの街で育とうが、絶対にある性欲とかをねじ伏せないでほしい。何言ってんだろう? 
【山里】いや、わかると思う。
【YOU】わかる?
【山里】わかります。何かさ、すごいしっかりしてるし、根本にさ、やっぱ迷惑をかけることに対する異様なまでのさ、罪悪感を持ってるから。僕ら迷惑なんかかけて当然だと思ってる人間からすると、罪悪感にさ、すごい襲われてというかで、本当の自分のやりたいことがすごい我慢しちゃったりとかしてない? 
 
【ケイタ】いや、でも、そんなこと全くないですよ。
【山里】本当?
【ケイタ】吹っ切れてからは自由奔放ですね、親に迷惑かけまくってますし。
【YOU】だから逆にババアって言えるみたいな。
【ケイタ】あ、もう言ってますよ。
【YOU】あぁよかったっていうかおかしいな。何かおかしなことになってるけど。
【山里】 でも何かババアって言われて嬉しくない?
【YOU】普通ババア! って言われたら、何言ってんの!だけど、ババア!…あ~ん♡とかなんないでしょ?
【山里】初めてババアって言ってくれた。
【YOU】何かでもそこは本当に、本当に気兼ねなく、うっせーなとかも言えるってことだよね。
【ケイタ】もう怒るときは怒りますし、ケンカも普通にしてますし。
【YOU】じゃ、よかったね。
【ケイタ】最近どんどん仲よくて、もう何だろう、小学校の頃の一般の子の家族みたいな感じになってますね。
【YOU】よかったぁ!
 
【山里】そっか、・・・・・・え!?これ、いくかい、何でもね、今のお母さま、育てのお母さまからお手紙をいただいてまして。
【YOU】スタッフさんがってことか。
【山里】そう、もらってきたみたい。
【YOU】私読みましょうか、
【ケイタ】聞いてない。
【YOU】聞いてないよね。
【山里】言ってないもん、だって。 じゃ、YOUさん(手紙を手渡す)
【YOU】(文面を目で追って)いやダメだ、泣いちゃう。
【山里】 え!本当だ、もう泣いてるじゃないですか。
【YOU】泣いちゃうから…ティッシュくだざい…。
【山里】YOUさんが手紙を手にとってしまった瞬間で泣いてしまったんですけど。確かにこれは…。いきましょうか、私。では……。
【YOU】ありがとう。
【山里】YOUさん泣いててください。
【YOU】ちょっと硬めのやつありがとう。
【ケイタ】(笑)
【山里】あの、このタイミングでティッシュの質のクレームって何なんですか?
【YOU】ごめんなさい、はい。
【山里】いきますよ、 

あなたに初めて会ったのは、あなたが2歳半、お父さんとお母さんは、結婚して何年たっても子どもが授からず不妊治療にも疲れてしまった時でした。
乳児院の部屋の扉を開けた時、たくさん子ども達がいる中で真っ先にあなたの姿が目に入りました。あなたも振り返り、私たちを見てニコッと笑ってくれましたね。あの瞬間、あなたとは出会うべき運命のようなものを感じました。
一緒に暮らす前の交流期間もとても楽しみでした。毎週末、いっしょに買物に行ったり、ご飯を食べに行ったり、動物園に行ったり、親戚のみんなに紹介したり、家にお泊りもしましたね。いよいよ迎えに行く日にあなたは何かを感じたのか、熱を出していました。
お父さんとお母さんもいきなり親になり、子育てに戸惑う事もありましたが、親になれた喜びは今までの人生で一番うれしかった出来事です。そして、「おとーたん」「おかあたん」と初めて呼んでくれた時は、号泣でした。
お父さんとお母さんは、2人だけの静かな生活から、毎日がとても賑やかで楽しい生活に変わりました。お父さんはあなたに早く会いたくて会社からの帰りがすごく早くなりました。子ども服を選んだり、おもちゃを買いに行ったり、家族で色々な所に遊びに行って、お父さんとお母さんも初めての経験をたくさんさせてもらいました。
お父さんとお母さんは、今でもあなたの成長を楽しみにしています。前向きな気持ちを常に持ち、真っ直ぐに成長しているあなた。お父さんとお母さんは、あなたに出会えた事にとても感謝しています。あなたを誇りに思います。そして、あなたが私たちの子どもでとても幸せです。

【YOU】はぁ~。
【山里】くぅ~泣きそうだった。
【YOU】どうよ? ケイタ。
【ケイタ】いや……もう何とも言えないですよね。
【YOU】(笑)おじいちゃんみたい~。
【山里】落ち着き方がね。こっちでおじさんとおばさんが泣いてるのにさ。これは……
【YOU】これは……
【山里】でもそっか、それはやっぱ覚えてるんだね、初めて一緒に行って、交流期間。
【山里】だってケイタ君も覚えてたもんね、動物園行ったり。
【YOU】言ってたやつだもんね。
【ケイタ】覚えてますね。
【山里】どう?これ、この親の思い、聞いて今何かこう、お父さん、お母さんに伝えたいことある?
【ケイタ】やっぱりいつも思ってますけど、ありがとうっていうのが一番ですよね。もらってくれてありがとう。なおかつやっぱり育ててくれてありがとうだし、本当にずっと一緒に生きていきたい人なんで、うん、これからもよろしくお願いしますと言いたいですね。
【YOU】だからこれ大事にして。
【ケイタ】はい、大事にします。
【YOU】そうだよ。
【山里】俺、何で父ちゃんにクッキー食ったこと怒ったんだろ?
【YOU】クッキーぐらいなんだよ。ちっちぇな、お前。
【山里】情けない!ケイタ君、俺みたいになんなよ。 


この「養子」の回がいかにして生まれたのか。

フローレンスでは番組を担当したNHK番組ディレクター山登宏史さんに制作裏話を伺いました!

そして、出演したYOUさん、山里さんへも、特別養子縁組についてインタビューしました!

あわせてぜひご一読下さい。


<フローレンスからのお知らせ>  


●予期しない妊娠で悩まれている方、ぜひご相談ください。周りにそういう悩みを持った方がいる、という人も、ぜひ赤ちゃん縁組・特別養子縁組制度について紹介してあげてください。
※予期しない・望まない妊娠相談はこちら「フローレンスのにんしんホットライン

赤ちゃん縁組で家族を迎えたい、という人は養親募集を行っています。一人の命を託すことになるので、様々なハードルは当然ありますが、それでも、という方は、ぜひご連絡をお待ちしております。
※養親相談窓口はこちら「フローレンスの赤ちゃん縁組

フローレンスは皆さんに支えられながら、今後も赤ちゃん縁組事業に取り組んでいきます。 一人でも多くの赤ちゃんの命を救いたい。一人でも多くの産みの親の人生のリスタートを応援したい。そして、一つでも多くの幸せな、新しき家族を創りたい。あなたと一緒に。

赤ちゃん縁組事業を行うフローレンスの活動を、寄付で応援する「マンスリーサポーター」に、どうかご協力をお願いします。

書いた人:岡水 恵弥