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お知らせ

2024/01/25

多胎児家庭専門の訪問サポートサービス「ふたご助っ人くじ」が 令和5年度東京都女性活躍推進大賞特別賞を受賞 ~育児中の母親に社会とのつながりを提供した取り組みが評価~

 


フローレンスが運営する多胎児家庭専門の訪問サポートサービス「ふたご助っ人くじ」が、東京都が贈呈する「令和5年度東京都女性活躍推進大賞」の特別賞<地域部門>を受賞しました。

 

受賞した「ふたご助っ人くじ」について

 
「令和5年度東京都女性活躍推進大賞」の特別賞<地域部門>を受賞したのは、フローレンスの「ふたご助っ人くじhttps://futasuke.florence.or.jp/)」です。ふたご助っ人くじとは、多胎児(双子・三つ子など)家庭に保育の専門家が訪問し、保護者とともに育児を行う「共同保育」サービスです。
 
多胎育児家庭が抱える外出へのハードルを下げ、育児中の保護者(多くは母親)に社会とのつながりを提供するなど、こどもだけでなく親もサポートすることで多胎児家庭を取り巻く課題解決に寄与したことが評価され、今回の受賞となりました。
 
<日本の多胎育児の現状>
日本の多胎児の出生率は総分娩数の約1%、毎年100人に1人の母親が双子や三つ子などの多胎児を出産しています。多胎児の約7割は2500グラム未満の低出産体重児として生まれ、産後に入院・通院が必要になる場合も珍しくありません。一方で、日本の男性育休取得率はまだ低く、2020年に初めて1割を超えたところです。
複数の乳幼児を実質的にワンオペ育児せざるを得ない多胎児家庭が少なくない現状があります。
 
2019年に、フローレンスと多胎育児のサポートを考える会が全国の多胎児家庭1,591世帯を対象に行った「多胎児家庭の育児の困りごとに関するアンケート調査」によると、多胎児を育てる親御さんの89.1%が「外出・移動が困難」と回答しました。
さらに、現行の育児補助サービスが単胎家庭向けになっている状況もあり、多胎家庭が一時保育やファミリーサポートの補助を受けにくく、結果的に社会から孤立して過酷な育児に追い詰められているという声が多く寄せられるなど、多胎育児家庭の切実なニーズに対して社会的な支援サービスが少ない現状が明らかになりました。
(アンケート結果について詳しくはこちら:https://florence.or.jp/cms/wp-content/uploads/2019/11/191107florence_press.pdf
 
そんな多胎児家庭に伴走し心身の重荷を軽減するため、フローレンスは多胎児家庭専門の訪問サポートサービス「ふたご助っ人くじ」を2022年に開始しました。
ふたご助っ人くじは、東京都指定の研修のほか、助産師監修の多胎児家庭支援者向け研修を受講済みのスタッフが訪問し、多胎児家庭の日常に伴走。通院、お買い物などの外出サポートや、育児全般のサポートを行います。産後、最短でお子さんの退院時から、授乳・沐浴や親御さんの休息時などあらゆる育児シーンに利用できます。

ふたご助っ人くじは、当日朝までサービスを受けられる機会を提供し、当日の天気や前夜の寝不足具合によってかわる「サポートの必要度」に柔軟に対応しています。また利用のハードルを大きく下げるため、煩雑な手続きを一切カットし、登録・利用・支払いまで「LINE」で完結できるようにするなど、忙しい多胎児家庭のための工夫を施しています。
 
実際にふたご助っ人くじを利用したご家庭からは、たくさんの喜びのお声をいただいています。
「ふたご助っ人くじのおかげで、1人では挑戦しようと思えなかったこと(区民広場へのお出掛けや、教室への参加等)に挑戦することができました。」
「同時泣きで思考停止していた時に、ふた助さん(ふたご助っ人くじ)が来てくれて我に帰る事ができた。多胎育児を理解しているスタッフが寄り添ってくれるので安心感がある。」
「双子のお世話のお手伝いだけでなく、私の育児の悩みを聞いてくれたり、私のことをちゃんと見てくれていて、アドバイスや話を聞いてくれるだけでなく、実際に助けようと動いてくれるのがとても嬉しいです。家族が増えたような感覚です。」
 

「ふたご助っ人くじ」は2020年12月トライアル開始以来、東京都内16地域の250超の多胎児家庭から登録があり、現在では約4,000件のサポート実績のあるサービスとなっています。
 
 

認定NPO法人フローレンス 「ふたご助っ人くじ」チームリーダー

市倉加寿代のコメント

 
今回は、「令和5年度東京都女性活躍推進大賞」の特別賞<地域部門>に選出いただき、ありがとうございます。
 
「フローレンスのふたご助っ人くじ」サービス誕生のきっかけは、多胎児の親御さんからの
「誰かと一緒に育児をしたかった」という言葉です。
 
いまの日本社会では、とりわけ母親に育児負担が大きくのしかかる傾向にあります。父親の産育休取得率は向上傾向にありますが、長い乳幼児期の育児の多くの時間を、母親はひとりきりで担う現状があります。
 
多胎児育児は、過酷です。リスクの高い出産をなんとか乗り越え、母子が退院して家に戻ると、頻回の授乳やおむつ替えなどのお世話の日々。出産後の体調がまだ戻らない中で「親だけ」で多胎児育児をすることは、社会からの孤立を深めてしまうことに繋がりかねません。
 
登録や利用のハードルを下げ、多胎児育児をよく理解している専門スタッフを派遣し、親御さんのありのままの育児を受け止めてサポートする。この「フローレンスのふたご助っ人くじ」を通じて、私たちは「親だけが育児を担うのではなく、社会でこどもを育てる」というメッセージを伝えていきたいと考えています。
 
この受賞は、「多胎児育児には、周囲のサポートが必要だ」という事を発信し続けてくれた、たくさんの多胎児家庭の親御さんのお陰です。これからも、多胎育児のパートナーとして日常に寄り添い、「子育ての幸せを感じられる社会」を目指して、努力を続けてまいります。
 
認定NPO法人フローレンス
「ふたご助っ人くじ」チームリーダー
市倉加寿代
 

東京都女性活躍推進大賞について

 
 
東京都は職場・家庭・地域など、あらゆる場で女性の活躍が進み、すべての人が自分らしく輝けるように、様々な取り組みを展開しています。「東京都女性活躍推進大賞」は、東京都が全ての女性が意欲と能力に応じて、多様な生き方が選択できる社会の実現に向けて、女性の活躍推進に取り組む企業や団体及び個人に贈呈する賞です。

認定NPO法人フローレンスは障害児の保育・支援問題、ひとり親の貧困問題、赤ちゃんの虐待死問題、などのこどもや子育てに関わる社会課題の解決に向けて多くの方からのご支援をいただきながら取り組んでおります。何かの形で応援したい、と思ってくださった方は、フローレンスへの寄付をご検討ください。




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