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アクション最前線

2018/06/23

悲しい事件はもう最後に。子どもの虐待防止に向けたフローレンスのアクション

      


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新型コロナウイルス感染症の拡大により、世界的な非常事態モードが続いています。

保育園、小中学校など子どもの様子を毎日確認できる場でもあった地域のセーフティネットが休園・休校で閉ざされています。

一斉休校と外出自粛が長期化し、親子が密室で長時間過ごす中で高まるのは、子どもの虐待のリスクです。

特にコロナ禍における心理的ストレスはそれだけで誰の心身をも蝕みます。虐待が起こる条件がそろった今、子どもの虐待に対する迅速な施策が必要です。

千葉の栗原心愛さん、目黒区の船戸結愛ちゃんの事件、そしてなくならない連日の虐待が起こるのも、長期間親子が密室で孤立するまで外部からの介入機会が非常に少なかったためではないでしょうか。

不安定な社会情勢の中で、リスクを抱える子育て家庭を案ずる声など、フローレンス広報にも様々なご意見が寄せられています。たくさんの方がなにかアクションを起こしたいと感じていらっしゃることが伝わります。

思い起こせば、2018年日本中が心を痛めた事件をきっかけに、フローレンスの代表駒崎らが発起人となり「なくそう!子どもの虐待プロジェクト2018」を立ち上げたことがありました。子どもの虐待再発を防ぐ制度を創ることを政府や東京都に求めるため、署名キャンペーンをスタートし、およそ10日で約10万人の賛同署名が集まりました。

http://www.change.org/PrayforYUA

(署名キャンペーンのURL:結愛ちゃんの為に祈ろう)

本取り組みについて記者会見をし、多くの報道で取り上げられました。加藤厚生労働大臣、小池都知事に署名を届け、提言を政策に盛り込むよう訴え、わずか1ヶ月後に政府が総合緊急対策を発表しました。

私たちの求めていた項目の中で、児童福祉司の大幅な増員や、警察との連携の見直し、児相のIT化や弁護士の常勤配置の検討等も、総合対策の中に入りました。これまでの児童虐待防止施策からすると、格段に大きな一歩を踏み出した出来事でした。

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(報道の一例 6/22東京新聞・6/21TBSニュースより)

しかし、様々な関係者があらたな仕組み・制度づくりに奔走する今この瞬間も、辛い状況にある親子がいます。

そんな親子を支えるため、児童虐待や不適切養育という社会問題への解となるモデルを目指し、フローレンスはいくつかの事業を実践しています。

児童虐待を防止するため行っているフローレンスの取り組み

(1)赤ちゃん縁組事業

子どもの虐待死の中で一番多い年齢は0歳児、その中でも産まれたばかりの0歳0日児が大半であることをご存知ですか? 2週間に1人、産まれると同時に遺棄されるなどして亡くなっています。

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この問題を解決するために、フローレンスは「赤ちゃん縁組事業」を2016年から開始しました。

予期せぬ妊娠に悩む女性からの相談を聞き、適切なアドバイスをし医療・福祉機関につないで支援しています。

出産後、お母さんが望んだ場合は、特別養子縁組の制度を使って育ての親を希望する夫婦に赤ちゃんを繋ぐ事業です。

現在までに、約1100名の相談に乗り、13組の新しい家族が生まれました。

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(2)経済的に苦しい家庭の支援(こども宅食、病児保育ひとり親家庭サポート)

子育て中の親が社会的・経済的に孤立すると、虐待につながるリスクが高まります。日本では7人に1人子どもが相対的貧困状態にあると言われており、経済的な苦しさは親子を苦しめる原因のひとつです。

こども宅食」は、フローレンスが複数のNPOと自治体(文京区)と共同で行っている事業です。文京区内の経済的に苦しいご家庭に、2ヶ月に1度米や調味料、缶詰、お菓子などの食品を宅配しています。

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実はこの事業は、食品を届けることだけが目的ではありません。

高齢者の見守り事業で培ったノウハウを持つ運送会社、ココネット㈱がご自宅に直接食品を届けますが、その際には家庭の困りごとを聞き、必要に応じて行政の制度や施設といった社会資源につなげていくことを目指しています。

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また、定期的にLINEをメインとした気軽なツールでアンケートを取ること等をきっかけに、いつでも子育ての悩みを相談できる窓口をオープンにし、必要な支援につなげるなど、家庭のリスクが高まることを防いでいます。

なお、フローレンスが子どもの貧困解決と親支援を始めたのはちょうど12年前。 

フローレンスのひとり親支援」という事業をきっかけにしています。相対的貧困率が高いと言われるひとり親家庭が仕事を失わず安心して働けるよう、寄付を原資とした安価な病児保育サービスを届けて、12年でのべ1200名を支援してきました。寄付者の人数は約2500名にものぼります。

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(3)保育ソーシャルワーク

東京都内と仙台市に18の保育園を運営するフローレンスでは、保育園の中だけにとどまらず、家庭をより積極的に支援する「保育ソーシャルワーク」を始めました。

きっかけは、過去にフローレンスの保育園に通うお子さんのご家庭で、不適切養育のリスクが高いケースがあったことです。園と事務局、行政など関係機関で情報を連携しながら、ご家庭への支援を行いました。

家庭のリスクに気づき、早い段階で支援するための取り組みが必要であることをその経験を通して知りました。保育園や幼稚園、小学校、学童クラブ、そうした場所は子どもの様子を毎日見ることができ、もっとも早く支援が必要な家庭にアクセスできる窓口です。

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現在は東京と仙台それぞれソーシャルワーカーを配置し、巡回などを通して園との連携と情報の共有を行っています。(詳細:児童虐待をなくすための、保育園の新しい役割とは。「保育ソーシャルワーク」始めています

保育現場にソーシャルワーカーを配置するという取り組みはとてもめずらしいことです。

制度化されていない保育ソーシャルワーカーの配置に対する補助はなく、フローレンスが費用を持ち出しで採用・配置をしています。

私たちの取り組みで保育ソーシャルワークの事例を作り、将来的には、各保育園にひとり、あるいは子ども人数あたり何人、といったかたちで、保育ソーシャルワーカーの配置が制度化されるよう、働きかけを行っていく予定です。

また、今後長期化するwithコロナの社会でリスクを高める子育て家庭がでないよう、オンラインや訪問型での子どもの虐待防止活動を強化していく予定です。

フローレンスを応援してください

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こうした取り組みは、皆さまからの寄付がなければ続けていくことができません。

ぜひこれからもフローレンスを応援してください。「なにかできることはないか」と思った方は署名や記事のシェア、ご寄付をお願いします。

 

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書いた人:岡水 恵弥


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